人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載。
当連載を1冊にまとめた書籍『思い、思われ、食べ、ぼる塾』(小学館刊)が好評発売中!メンバーが書籍のお気に入りポイントや見どころ、沖縄撮影でのエピソードを紹介しているので、詳しくは下記の記事をチェック♪
今回は、はるちゃんが整形について、素直な気持ちを書いてくれました。
様々な意見や考え方があると思いますが、はるちゃんは整形したことで見た目だけでなく心にもいい変化が。否定的な人も、施術を考えている人も、ぜひ読んでみてください。
「被写体コンプレックス」
りんりんりーん!りんりんりーん!鈴が鳴るー!今日は楽しいクリスマス!hey!
みんなー!どんどん寒くなってきたよー!ぬくぬくしてるかーい!
私はあなたとチグハグしたーい!チッチッチグハグ!いいやどういうことやねん!あほ!ってクリスマスちゃうやろ!
さっ!はるちゃん回がやってきました!今回はずっと話そうか迷ってた「整形」についてお話しします!
実は私、お顔を整形しています。最近、テレビの企画で言う機会があったので言ったら気になってくださる人がいたので、お話ししようと思いました!
私は目を二重にして、ほくろを除去をしました。
気になり始めたのは中学生のとき。
朝起きて洗面台に立ったとき、毎日鏡に映る自分を見て嫌になったの。
毎日見ても片目は一重、片目は奥二重。目つきの悪く、小さい目。
産まれたときから眉毛の上に、コントローラーのAボタンくらいのでかいほくろがずっとある。
なぜそんなところにずっといるんだよ!私のAボタン!見えるたびに嫌になる。
あんりから後から聞いた話だと、当時まわりから“全剃り”って呼ばれてたらしい(笑)」byはるちゃん
その頃友達がお化粧に興味を持ち始めて、私も友達と一緒にお化粧をするようになった。
そこで初めて二重にできる、二重のりと出合ったのだ。
粘着力のある液体をまぶたに塗って、皮膚と皮膚をくっつけて二重をつくるものだった。
初めて使ったとき、感動したの!
「すごい!私の目が二重になってる!!全然違う!こんなに変わるんだ!」
そこから楽しくなって、お小遣いの一部は必ず二重にするための化粧品に使っていた。
安いもの、高いもの、二重テープ…たくさん試して二重をつくることを楽しみながら勉強していた。
二重になるだけでこんなにも印象が変わって、しかも自分で作れちゃうなんて最高のアイテムに出合えた!
コンシーラーでほくろを隠すこともできた!
「あの厄介なAボタンが…!化粧品ってすごい!コンプレックスがなくなる!」
でも自分の使い方が下手なのか、ちょっと変な塗り方になるとほくろがうまく隠れなかったり、うまく二重にできなかったら落としてもう一度やり直したり、面倒だった。
「あーあ。毎日毎日なにしてるんだろ。整形したほうが楽なんだろうな。でも怖いし、上手くいくかわからないし、お金ないし…自分でつくれるからいいか」
それでまた面倒な毎日の繰り返し。
お父さんと弟には、キレイな長いまつ毛と二重があって羨ましかった。
お母さんもパッチリキレイな二重で羨ましかった。
姉は色白で小柄でキレイな目の形していて羨ましかった。
でも私にはみんなにはない、眉毛の上に大きいほくろがある。こんなところにほくろがあるのは私だけだった。謎遺伝子。
私以外の人がキラキラして見えた。
自分の顔がコンプレックスで、人に会うのも誰かの隣に立つのも怖かった。
被害妄想の繰り返し。
そしてまた、二重のりをする生活の繰り返し。折り返し地点きてる気がする。韻踏めてる?
芸人になって6年目のとき、ついにまぶたが悲鳴をあげた。
まぶたが荒れて赤くなり、二重のりができなくなってしまったのだ。
今まで二重のりをしてきたおかげか、少しだけ跡が付いていて微妙な二重にはなるが、皮膚が赤いままでお化粧がうまくできない。
最悪。こんなんじゃ外に出られない。でもどうしようもないから、治るまではこのままにしておこう。
ていうかもう、こんなんなるなら
「よし!もう二重整形しよう!」
私は決心した。なんなら私に決意をさせるための合図だったのかもしれない。
二重整形をしたことがある知り合いに連絡をとり、整形外科を教えてもらい、カウンセリングに行った。
先生が私の理想の二重を聞いて、一緒にどんな方法がいいかを考えてくれる。私の悩みを先生が治そうとしてくれている。すごくうれしかった。
カウンセリングの結果、私は切るのが怖かったので糸で二重をつくる「埋没法」にした。そして貯金をほぼすべて二重整形に投げた。
初めての整形は、めちゃくちゃ緊張して怖かった。麻酔が効いてるから痛くはないんだけど、まぶたがいじられるてるのがなんとなーく分かる。
「あぁやっとコンプレックスがなくなっていく…完成が楽しみだ!」
施術後は、目が腫れていて少し痛みがあり、違和感もすごかった。
でも1週間後には少し腫れが落ち着いていて鏡を見ると、なんということでしょう!
私の目がぱっちり二重になっているではないか!ずっと憧れていた本当の二重…!
「本当に私のお顔だよね?」
まじまじと二重を見つめる。うれしくて心の中はクラッカーのように弾けた!
1か月ほど経つと腫れも痛みもなくなり自然になっていて、私はついに二重を手に入れた!
すごい!今までの私と違う!何回瞬きしても、ちゃんとキレイに二重になってる!整形してよかった!
その後、数か月後にほくろも除去することにした。
コンプレックスの目とほくろを解決することができた!
昔の私と違って今が楽しい!お化粧も楽しい!すっぴんも昔より今の方が好き!
上手くいえないんだけど、整形って人によってとらえ方はもちろん違うと思う。
でもね、私は自分のコンプレックスがなくなるなら、いいことだと思う!
だって、少しでもいいからかわいくなりたいって思うもん!
整形って、自分が嫌いなコンプレックスを治すためのひとつの手段ってだけ。
だってずっと苦しかったんだもん。
「整形してそれかよ」とか言われるけど、別に自分が満足してるからよくない?って思うし、二重になっただけでお化粧が楽になって、お化粧がより楽しくなったんだ!
昔の自分より、今の自分のほうが好き!
昔より自信が持てる!
だから私はね、整形は悪いことじゃないと思うし、変なことでもないし、恥ずかしいことでもないと思うの!
楽しく自分らしく生きてこ!いつもありがとう!ばいびー!(はるか)
★ぼる塾連載は毎週日曜夜配信予定です!お楽しみに★
本連載から36回分のエッセイを厳選セレクトして掲載。巻頭には32ページにわたり、沖縄で撮影されたほっこり癒される4人のグラビアを収録。その他、ぼる塾自身が初めて語った「ぼる塾」についてのロングインタビューなど、ぼる塾の魅力が詰まった永久保存版!
書名:思い、思われ、食べ、ぼる塾。
定価:1,980円(税込)
体裁:288ページ ※とじ込みスペシャルステッカー付き/B6 変形判
発行:小学館
▼沖縄ロケのバックステージ動画もCanCamYouTubeチャンネルにて公開中!
▼バックナンバーはこちら!
第13回 あんりさんの回「あんりが分析!田辺さんがモテる理由」
第17回 あんりさんの回「できなかったことより、できたこと」
第21回 あんりさんの回「みんなへ伝えたいありがとうの気持ち」
第64回 はるちゃんの回「自分のわがままを詰め込んだYouTube」
『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん(写真左)が育休中のため、きりやはるかさん(中央左)、あんりさん(中央右)、田辺智加さん(右)のトリオで活動中。
酒寄さんが育休中にnoteで書き綴った、笑えて心温まるぼる塾エッセイが書籍化!『酒寄さんのぼる塾日記』(¥1400/ヨシモトブックス)発売中。
©吉本興業/マガジンハウス
芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(¥1,430/マガジンハウス)発売中。
『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
『ラヴィット!』毎週月曜~金曜 8:00-9:55 ※月曜レギュラーTBS系にて放送中。
★公式YouTube 『ぼる塾チャンネル』
★個人公式インスタグラム 酒寄さん@jiujixiwang はるちゃん @kiriyaharuka あんりさん@f_y_e_b 田辺さん@chikaxxsweet
★個人公式Twitter 酒寄さん@no_zombie はるちゃん@shinboru1001 あんりさん@takobu7 田辺さん@chi0314ka
文/きりやはるか(ぼる塾) イラスト/mame 構成/田中絵理子