失恋したときの過ごし方は?失恋経験者が立ち直るまでの期間と対処法
失恋って何度経験しても辛いですよね。「こんなにしんどいなら、最初から恋なんてしなければよかった」と思ってしまうこともあるかもしれません。今回は、そんな辛い失恋を経験したことのある人に、失恋を経験してから立ち直るまでの期間や、どうやって立ち直ったのかを聞いてみました。
Contents
失恋から立ち直るまでの期間は?
Q.失恋から立ち直るまでの期間はどのくらいでしたか?
1か月以内 20.9%
1年以上 16.7%
半年以内 14.6%
失恋から立ち直る期間について聞いてみたところ、1位「1か月以内」、2位「1年以上」、3位「半年以内」となりました。中には「1週間以内」といった回答もあり、回復までにかかる時間は人によって異なることがうかがえる結果に。失恋までのいきさつや、別れ方、交際期間などによっても、傷の深さは変わりますもんね。
別れてから次の恋人ができるまでの期間は?
Q.別れてから次の恋人ができるまでの期間はどのくらいでしたか?
1年以上 18.7%
6か月~1年程度 14.9%
3〜6か月程度 13.9%
元恋人と別れてから1年以内に次の恋人ができたという方は約半数。1年以上が約2割、3年以上が約1割と、元恋人と別れてから自分の気持をしっかりと回復させ、さらに新しい恋人ができるまでには、ある程度の期間が必要なようですね。
失恋した相手を忘れられない心理
続いて、別れた元恋人を忘れられない心理について、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.元恋人を理想化してしまっている
記憶に関する心理実験“エビングハウスの忘却曲線”によると、人間の記憶は1か月で21%にまで減少するといわれています。そして、薄れていく記憶のほとんどがネガティブなイメージで、それ以降はポジティブなイメージが残るとされます。そのため、別れた相手にも何らかの非があったはずなのに、相手との楽しい思い出やよかった時期を思い返してしまい、いつまでも気持ちの整理をつけることができなくなってしまいます。その結果、頭の中で元恋人を理想化し、あんなに素敵な人はいなかったと、思い込んでしまうのです。
2.元恋人と今目の前にいる異性を比較してしまう
人には、自分の行動や選択が正しかったと思い込みたい心理があります。自尊感情や優越感を守ろうとすることで、自分自身や自分の持ち物、あるいは恋人を他者と比較してしまうのです。でも、元恋人を他の異性と比較してしまうと、そこに執着が生まれてしまう結果に。元恋人にも短所はあったはずなのに、長所を“ピックアップ”して比べてしまうため、いつまでも過去の相手のことを忘れられなくなってしまうのです。
3.元恋人に希少価値があると思い込んでいる
もしもあなたが、まだ恋人のことを好きだったのに別れを告げられたとしたら、きっと相当な未練にとらわれてしまうのではないでしょうか。このように、相手の愛情が手に入らなかったという思いが強いほど、人は手に入れたくて仕方なくなるという傾向があります。心理学では、これを“ハード・トゥ・ゲット”といいます。自分がフラれる側になると、どうしても過去の恋人を引きずってしまうのです。
4.恋が中断されることで記憶に深く刻まれる
付き合っているときに、恋人と何かを約束したり一緒にイベントごとなどをしたりすることってありますよね。もしもそんな発展途上の付き合いの最中に、相手と別れることになってしまうと、相手のことが忘れられなくなってしまいます。このように、物ごとが中断されることでより記憶に鮮明に刻まれてしまうことを“ツァイガルニク効果”といいます。人は完結した物ごとよりも、中断されたもののほうが記憶に残るのです。あなたの中でやり遂げた感があればいいのですが、そうでない場合は未練を引きずってしまう結果に。
失恋から立ち直るためにしたこと
続いて、失恋経験者に、失恋を乗り越えるために実際にしたことを聞いてみました。
1.趣味や推し活で克服
- 「友達に誘われてアイドルのライブに行ったことがきっかけで、推し活に目覚めた。推し活のために出かけることも増えて、自然と立ち直ることができていた」
- 「二度と恋はしないと決め、趣味だったアニメや漫画のキャラの推し活に一生懸命になり、2次元ばかりを追いかけた。好きな男のキャラに夢中になり、元彼のことはいつの間にか忘れていた」
2.新しい出会いで克服
- 「友達にたくさん遊んでもらい、時間とともにだんだん薄れていった。新しい出会いで忘れようと、マッチングアプリをしたり合コンで会った人とデートしたりして立ち直った」
- 「時間が経つのをひたすら待って、新しい出会いを探したりした。その期間にいろんな人を知っていき、元彼よりいい人と出会いたいという目標で、とにかく時間が解決することを信じた」
3.自分磨きに集中して克服
- 「自分磨きに注力する期間にすると決めて、仕事や趣味に集中し、検定合格などの目標達成に向けて取り組んだ。失恋や過去のよかったころの記憶を思い出さないようにして、これから何をするかだけ考えるようにした」
- 「映画は感動系など涙が出る映画を観て思いっきり泣いた後、ポジティブなものや女性のバリキャリ系の映画を観て自分を磨くほうへと考え方を変えていった」
新しい趣味や出会い、自分磨きなどに集中し、時間の経過とともに乗り越えているようです。また、失恋を克服するために一歩踏み出すきっかけとして、友人との予定を入れたり、友人に話を聞いてもらったりとの声が多数うかがえました。友人の存在って大きい!
失恋から立ち直るためにすべきではないこと
逆に、やらないほうがよかったNG行動もある様子。続いて、株式会社ネクストレベルが運営する「マッチングアプリ大学」が18~39歳の失恋経験がある女性300人を対象に実施したアンケート調査結果から、やってはいけない行動とそのエピソードをご紹介します。
Q.失恋したときにやるべきではないと思う行動は何ですか?
第1位 彼氏のSNSを見る
- 「SNSを見て、忘れたいのにまた思い出し最悪だった」(23歳・千葉)
- 「彼のSNSを見ることで、どんどん涙が出てくるし食べる量も増えて一気に体重が増えた。やめたほうがいいなと思った」(24歳・神奈川)
- 「わざわざ見なくてもInstagramのストーリーなどで流れてくると思い出してしまうため、ブロックすれば良かった」(21歳・神奈川)
- 「別れた後に彼氏のSNSを見たときに、私のことはとうに吹っ切れて楽しそうにしている姿を見て、さらにつらくなった」(21歳・大分)
自分が失恋で落ち込んでいるとき、相手が楽しそうにしている様子をSNSで見てしまったら大ダメージを受けますよね。相手の近況を追いかけていたら、忘れられるものも忘れられなくなりそうですし、SNSは見ないようにしたほうが賢明かもしれません。
第2位 過去の行動を後悔する
- 「過去はどうがんばっても変えることができないので、悔やんでる時間は一番もったいない」(27歳・神奈川)
- 「どんなに悔やんでも悲しくなるだけだから、悔やまない」(35歳・東京)
- 「悔やんでもどうすることもできないのに、ずっとぐたぐだと“あの時こうすればよかった”“あんなこと言わなければ今頃は彼と一緒にいたかも”と考えていましたが、冷静に考えるとそれって意味がないし、時間の無駄だと思った」(34歳・大阪)
過去は変えられませんし、嫌な思い出に浸ってもつらい気持ちになるだけですよね。「時間の無駄」という声も寄せられました。貴重な時間がもったいないので前向きに行動したほうがよさそうです。
第3位 彼氏への連絡を続ける
- 「忘れられなくて何かにつけて彼に連絡していた。今思うととっても恥ずかしいし相手にとっても迷惑だったと思う」(27歳・東京)
- 「すがるようなことをしても逆効果でしかなく、自分の価値を落とすだけ」(34歳・兵庫)
- 「焦って変に引き留めようと何回か電話をかけてしまったせいで、相手から冷たい言葉が返ってきてさらに落ち込んでしまった」(24歳・宮崎)
寄せられたエピソードを見ても、彼氏への連絡を続けてもいいことは良いことはなさそう。余計につらい思いをすることもあるようなので、連絡したくなってもそこはグッと堪えるべきかも。
第4位 無理やり忘れようとする
- 「忘れようとしてもふと思い出してしまうから。忘れるのは無理だった」(30歳・群馬)
- 「忘れようとすればするほど、思い出して苦しくなってしまった」(27歳・東京)
- 「無理やり忘れようとして好きでもない男と遊びに行ったけど、逆に疲れた」(34歳・大阪)
「忘れよう…忘れよう…」とムキになればなるほど、むしろ意識してしまって逆効果になることも。忘れようと行動した結果、それが負担になってしまったという声も。時間が解決してくれるだろうとどっしり構えるくらいがちょうどいいようです。
第5位 ドカ食い・やけ食い
- 「ドカ食いして体重が10キロも太ってしまい痩せるのが大変だった」(30歳・岡山)
- 「ドカ食いは失恋と関係ないところで確実に後悔に繋がる」(29歳・愛知)
- 「ドカ食いはその場はいいが、後で後悔する」(29歳・埼玉)
ストレスが溜まると、なんだかたくさん食べたくなってしまうことも…。でもドカ食いの結果太ってしまって後悔するのは自分。失恋に加えて太ってしまったショックも襲いかかってきてしまうのは悲しすぎるので、ドカ食いは極力避けたいものです。
失恋したあなたに。ショックから立ち直る心理テクニック
続いて、「ショックから立ち直るための心理テクニック」について、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。失恋によるショックにも効果があるかも!
1.あるがままを受け入れ自己認知のゆがみをなくす
アメリカの心理学者カール・ロジャーズは、もともと人には自分で心の健康を回復させ、成長させようとする力があると考えました。そのためには、自分と自分の理想が一致していることが大切だと結論づけました。心の不適合状態、つまりショック状態は自己認知のゆがみによって発生します。だからこそ、こうありたい自分にとらわれず、ありのままの自分をまず受け入れることが大切になってくるのです。
2.悲しい曲から徐々にアップテンポの曲に
ショックなことがあったとき、あなたはバラードなどの泣けるテイストの音楽を聴きたくなったことはありませんか? これを科学的に証明したのは、アメリカの精神科医アルトシューラーです。彼の実験によると、アップテンポの曲よりもバラードのほうが、悲しみから立ち直らせる効果があることが分かりました。これを同質の原理と呼びます。そして一番効果的なのは、悲しみに十分浸ってから、徐々にアップテンポの曲を聴くという方法。ショックのときこそ悲しい曲を聴き、テンポを上げていくと癒されるのです。
3.ショックやコンプレックスを起爆剤にする
オーストリアの心理学者アドラーは、人の劣等感や自尊心の研究をしていました。彼はショックや劣等感に関して、努力のための動機と考えました。精神のバランスがとれている場合は、目標達成などの成功で劣等感は吹き消されます。しかし、ショックを受けて何事も後ろ向きに捉えてしまうなど精神のバランスを欠いている場合は、コンプレックスだけが膨らんでいくと結論づけました。そこで、ショックの受け止め方を変えましょう。克服するためのエネルギーと捉えるのです。そうすれば、それは起爆剤となりあなたを成長させるはず。
4.元気に振る舞うと心が晴れやかになる
心と体には密接な関係性があります。コーネル大学で心理学者ウォルフらによって行われたトムの実験では、気分が落ち込んでいると身体まで重く感じたりするのは、心の動きが体に影響を与えているからだという結論が得られました。そのため、ショックで気分が落ち込んで仕方がないときこそ、あえて快活なフリをしてみましょう。そうすれば、気分も上がり、がんばる力が体にわいてくるはずです。
【まとめ】
できれば失恋なんて一度も経験したくない!と思う人も多いことでしょう。とはいえ、失恋を怖がりすぎていると恋愛ができなくなってしまいます。失恋したときの対処法を知っておけば、恋愛にも前向きになれるはず! 失恋は確かにつらい出来事ですが、立ち直ったら新しい幸せを見つけてみてくださいね♡
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