■「画竜点睛」読める?意味が分かっても、正しく読めなければ画竜点睛に欠けます
知っている言葉でも、漢字で書かれると読めないもの、あるいは、簡単な漢字で書かれているのに読めないもの、けっこうありますよね。
これまでの「意外と読めない」シリーズでは、「間髪をいれず」、「偶々」、「態々」、「祝言」、「健か」、「湯湯婆」、「不束」、「長閑」、「挙って」、「詳らか」といった、読めそうなのに読めない漢字を出題してきましたが、今回はこちらの漢字です!
「画竜点睛」って、読める?
カッコいい文字が並んで出来た、この四字熟語。
バシッと読み方と意味まで答えられたら、さらにカッコいいですよね!
■半数以上の人が不正解!
CanCam世代の女子に読み方を聞いてみた結果がコチラ!
正しく読めた人は45%。
半分以上の人が間違えていました。
最も多かったものは、やはり「がりゅうてんせい」という答え。
実はコレ、間違った読み方なんです。
「え!違うの!?」と驚いた方、答えを要チェックです!
■正解は…コレ!
正解はコチラです!
「がりょうてんせい」でした!
「竜」を「りょう」と読むのがポイントですね。
さて、この四字熟語の意味はご存知でしょうか。
「最後の大事な仕上げ」(『デジタル大辞泉』より引用)という意味で、昔の中国の話に由来します。
梁の時代に、張僧繇(ちょうそうよう)という画家がいました。彼は安楽寺というお寺の壁に、今にも空に飛び立っていきそうなほど見事な四頭の竜の絵を描いたのですが、瞳だけが描かれていませんでした。「なぜ瞳を描かないのか」と尋ねられた彼は、「瞳を描いたら本当に飛び去ってしまうからだ」と答えましたが、人々は信じようとしませんでした。そこで、しかたなく瞳を描き入れたところ、雷が壁を突き破り、絵だった竜は実際に雲に乗って空に飛び立ってしまった……というお話です。
「睛」とは「瞳」という意味なので、「画竜」で「竜の絵を描く」こと、「点睛」で「瞳を点で入れること」となり、この四字熟語の形になったのです。
ちなみに、「晴」という漢字ではないので注意。
多くの場合、「あともうちょっと、最後の一押しが足りていない」あるいは「肝心なところが抜けていて台無しだ」というニュアンスで、「画竜点睛を欠く」という使われ方をします。
「欠く」とは「足りていない」、「抜けている」という意味ですよね。
「この計画は画竜点睛を欠いている」と言われたら、もう一度どこかを直す必要があります。
せっかくここで新しく「画竜点睛」の読み方を覚えても、意味を忘れてしまったらまさしく画竜点睛を欠くことになってしまうので、必ずセットで覚えてくださいね! (薄井大輔)
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