■「こう使ってくれるとうれしいな」のコーナー
C ぱくたそは利用した写真の下に出典元を記載しなくてよかったり、加工もOKだったりと、規約の自由度がかなり高くて助かっているという人は多いと思います。しかし、具体的にどこまでがOKでどこまでがアウトか、ちゃんと認識して使用していない人もいるかもしれません。
大 そうですね、利用規約違反として一番多いのはTwitterのアイコンですね。
あまり知られていないかもしれませんけど、これってぱくたそ側の利用規約はもちろん、Twitter側の利用規約にも触れることなんですよ。見かけたら都度、いち広報としてちゃんとTwitter社に違反報告してます。
す いわゆる「なりすまし」に該当するんですよ。
C 大川さん以外のモデルの方も、アイコンとして不正利用されているのをたびたび見かけることがあります。
す 「フリー素材だからどう使ってもいいんだろう」という認識の人がけっこういるんです。うちのモデルさんの中には本業のPRのためにフリー素材モデルをやっている人がたくさんいるんですが、そういう利用のしかたをされると、PRにならないですから。
C 大川さんの写真をアイコンにして変なツイートをしたら、「大川さんが変な発言をしている」と思ってしまう人もいるわけですよね。
大 まあ、僕個人の感情としてはまったく気にしないんですけど、規約上はだめです。
す 大川さん、「これ見てくださいよ~」ってニヤニヤしながら不正利用サイトのスクリーンショット送ってくるんですよ。
C ウケちゃダメでしょ。
す 目立つ会社が不正利用をしていると、それを見た他の会社も「あそこまではやっていいんだな」というふうに真似しだして、どんどん広がっていってしまうんです。小さな悪意が少しずつ積み重なって大変なことになるので、気をつけていただきたいですね。
あとは、不正利用を見つけたら、単に注意喚起してもつまらないので逆手にとって「コラボして何か一緒にやりましょうよ」と営業することもあります。
C そんな営業ルートあるんですね…!
す なんにせよ、不正利用が多いとその対応に追われて他に手が回らなくなり、運営が滞ることに変わりはないです。
モデルさんだって、「ああいう使われ方はちょっと……」と言って辞めてしまうこともあるわけです。不正利用は本当にいろんな面でサービスが続けられなくなってしまう危険をはらんだ行為だというのは、もうちょっと知ってもらえたらうれしいですね。
■自分を騙す詐欺師
C 最後に、今後の目標を教えてください。
大 僕としてはやっぱり、バイトなしでも食っていけるようになるというのがまずありますね。
す ぱくたそ全体としては、全国各地の名所や名物の写真をフリー素材として提供するような、地方創生にまつわるコラボ案件はずっと1つの目標だったんですが、第一弾として千葉県のいすみ市と行ったのを皮切りに、最近は宮崎県の日南市からもご依頼いただいたので、今後はその事例をもっと増やしていきたいですね。
C なぜ地方創生が目標だったんでしょう?
す うちみたいな企業に属さずやってるサービスが、間に広告代理店を挟まずに行政と地方創生の取り組みができるって、やっぱり夢があるじゃないですか。ぱくたそを始めた頃は「すぐ潰れるよ」と言ってくる人もいたので、世の中に認められてきたなと。
大 僕も地方自治体の仕事はとてもいいなと思ってるんです。というのは、地方自治体って意外と、好きに使っていい自分の地元の名所・名物の写真を持っていないことも多いんです。
C どういうことでしょうか。
大 基本的に写真は撮ったカメラマンさんに権利があることが多いので、使用期限が決まっていたり、用途にガチガチな制限があったりして、「結局使えないじゃん」みたいなことになってしまったりするらしいんです。
その点、うちが撮ればずっと使える。それに、実はこれ大事だと思うんですが、建造物などがなくなったり形が変わったとしても、元の形の写真が資料として残るわけです。
C なるほど、地震などの災害、それに、お城や寺社は経年変化や塗り替えで色が変わってしまったりしますもんね!
大 僕は長い目で見て、「ぱくたそ行けばなんでもあるよね」という状態にしたい。例えば手術シーンの写真みたいな専門的なものも揃えているような。それが実現する頃にはきっと運営スタッフに手術シーンを監修してくれるお医者さんがいてくれたりするんじゃないかな? と思ったりするんですよ。
C ここまでのお話を伺う限り、決して非現実的な話ではないですよね。
大 他にも、今年は日清のカップヌードルさんからお仕事をいただけたりしたので、今後も企業からのモデルとしての起用は増やしていきたいですね。僕の知名度が上がれば、ぱくたそにも注目が集まりますし。
C カップヌードルのお仕事は、Twitterを通じて自ら直接アピールして実現にこぎつけたものですよね。
大 そうなんです。とにかく「◯◯社とお仕事がしたい」と思ったらSNSなどの人目につくところで宣言するようにしています。これまでも「◯◯社さんと仕事がしたいです」と口に出したことは数ヶ月後にはだいたい実現しているんです。養命酒さんや、キングジムさんなどですね。
というのも、僕はちゃんと実現可能性がある、Webでの発信に力を入れている会社さんをしっかり狙ってアピールしているので。ちょっと背伸びすればどうにか達成できそうな目標を見定めてチャレンジしていくということをずっとやってきた。僕は自分を騙す詐欺師なんですよ。
C ぜったいこの段落の頭に太字で書かれるであろう名フレーズですね。
大 実は今もある企業さんを狙ってアピールしているところです。それ以外にも今後どんどん幅広いクライアントさんとお仕事していきたいですね。
C CMが流れる頻度の多いスマホや自動車やファストフード店など、いろんな広告に出てほしいでね。
大 自動車のCM、僕も狙ってるんです。でも免許がないので、30万円くらいの仕事が入ったらそれを持って免許を取りにいこうと思ってるんですよ。
す そうだよ、大川さんも運転できたら日々の撮影がかなり楽になるんだから、免許合宿でパッととってきてよ。
大 えー、合宿はイヤですよ。その間バイトできないですもん。
力の抜けたスタンスから時折飛び出す、核心を突くような言葉。大川さんの人となりを知れたことで、フリー素材に写る大川さんがより身近なものに思えるようになった気がします。
そして、今回の取材時に撮影した写真は、この記事に使用しているものも含めぱくたそにて無料配布中!
当編集部スタッフの「こんな写真がガチで欲しい」を形にした実用性のある(はずの)フリー素材です。
一部をご紹介すると、こんな感じ!
今回のコラボで撮影したフリー素材はまだまだたくさんあるので、ぜひぱくたそでチェックしてください!
なおご利用の際は、記事の中でも触れた利用規約を遵守しましょうね。(渡辺雅史)
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