美容業界のレジェンドが語る処世術「働く女性に最も大切なのは『俯瞰力』」  

長年化粧品ブランドの広報を勤め、定年後もその腕と人柄を買われ雑誌の連載や企業のコンサルタントとして活躍する、美容業界きっての伝説の人がおられます。

その名も鈴木ハル子さん。

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美容やファッションへの見識だけでなく、立ち居振る舞いの美しさ、コミュニケーションスキルの高さ…どこをとっても、まさに女性の鏡。

そんな彼女が手がけた実用書『大人は「近目美人」より「遠目美人」』(講談社、本体1200円+税)が、美容本の域を超えて、働く女性の懐刀として最強!と評判です。

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今回は著者である鈴木さんにインタビュー。大人の美のキーワード「俯瞰力」について、また気になるキャリアや部下との付き合い方について。働く女性ならぜひ知っておきたい美と知のノウハウを教えていただきました!

 

■働く女性の美にとって、もっとも大切なのは「俯瞰力」

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Woman Insight編集部(以下WI) 化粧品ブランドの広報として30年以上過ごされ、たくさんの女性と接する機会があったかと思いますが、そんな鈴木さんが「素敵だな」と思う女性は、どんな女性でしたか?

鈴木ハル子さん(以下、鈴木) 本書でも触れていますが、ずばり「俯瞰力」のある方ですね。「素敵だな」という印象は、ポイントからではなく、全体のバランスから受けることがほとんどでした。メイクが上手、トレンドの服を着ているといったことより、声の出し方がきれいだったり、バッグに手帳をしまう仕草や、指のちょっとした動きだったり……。見た目が地味でも、そういった動きやちょっとしたことがエレガントなのは、自分を大切にしている証拠。それだけでとても美しく見えるものです。「この方ともっと話したいな」「清潔感のある方だな」という女性は、こういった全体の印象を客観的にコントロールすることの上手な方が多かったですね。

 

WI 美容業界ご出身ということでしたので、メイクを重視していらっしゃるかと思ったのですが。

鈴木 メイクは全体を素敵に見せるための「彩り」としては欠かせません。でも、決してそれありきではないんです。お化粧はあくまで脇役で、自分のオーラを形づけるためのもの。化粧品のPRをしていたときも、大切にしているのは「何をつけるか」ではなく、その人にあわせて「どうつけるか」ということでした。メイクもおしゃれも、そういった意味で「その方の人柄」ありきなんです。たとえその方が疲れていて多少くすんでいたとしても、日々ちゃんとしている方なら、輝いて見えるものですよ。

 

WI ファッションに関しても、「トレンド服よりもいつも同じ服のほうが本物」という格言が大変印象的でした。

鈴木 私もおしゃれは大好きなので、毎年トレンドを取り入れた服は着るようにしています。でも、いかにも「今年買った」と思われないことを、個人的には大切にしています。よく同じものがクローゼットの中にあることで悩まれる方もいますが、それは悪いことではないんですよ。自分の趣味や好みをわかっていることは、むしろ大変ヘルシーだと思います。

 

WI 「ショルダーバッグを肩にかけない」というお話は、正直びっくりしました!

鈴木 ジャケットの肩や腕にかけたら、お洋服にシワができてしまいますよね。繊維を傷めてしまうから、疲れているときでもできるだけしたくないんです。ハンガーやシューキーパーにこだわって、お洋服をいたわることのほうを大切にしていますね。

 

そのほかにも、「化粧品は容器の表面を自分のほうに向けて置く」など、日々の生活をていねいに過ごすことこそが、俯瞰力のある美人になるための秘訣であると語る鈴木さん。

メイクやファッションなど美のノウハウは本書を見ていただくとして、インタビューは後半へ。鈴木さんが外資系キャリアの中で大切にされていた「人間関係における俯瞰力」についてお聞きします! (撮影/諸田梢)

 

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