「すれ違い」ってどんな意味?カップル・夫婦がすれ違ってしまう原因と対策
「すれ違い通信」などでも使われる「すれ違い」という言葉。これってどんな意味なのでしょうか。類語とあわせて意味をわかりやすく解説します。また、カップルや夫婦がすれ違ってしまう原因や対策もまとめました。
すれ違いの意味は?
まずは「すれ違い」の正しい意味を辞書で見てみましょう。
すれ‐ちがい【擦れ違い】
触れ合うほど近くを反対方向に通りすぎること。
時間や位置などがずれて、会えるはずが会えないこと。
- 議論などで、論点がかみあわないこと。
「すれ違い通信」の場合のすれ違いは、1の意味となります。ちなみにすれ違い通信とは、ニンテンドーDSおよびニンテンドー3DSで、本体を持った人同士がすれちがったときに起こる通信機能のこと。街中や電車の中など、人の行きかう場所で、ほかの本体を自動的に探し出し、情報のやりとりを行います。
カップルや夫婦の問題などで使うのは、2や3の意味ですよね。特に今回は、物理的に会えないというよりは、心理的なすれ違いを取り上げます。
すれ違いの類語は?
「すれ違い」と似た言葉にはどんなものがあるのでしょうか。
1.ボタンの掛け違い
対処の方法を誤り、そのことが原因であとから不都合が生じたり、双方の間で食い違いが生じたりすること。
2.齟齬
物事がうまくかみ合わないこと。食い違うこと。ゆきちがい。
3.行き違い
すれちがいになって、出会わないでしまうこと。いきちがい。
意志がうまく通じないで、くい違いを生じること。いきちがい。
4.食い違い
食い違うこと。また、その点。
4つともかなり「すれ違い」と似た意味の言葉ですね。ボタンの掛け違いは、始めの小さな行き違いが重なりあって、最終的に大きな行き違いになってしまうイメージです。
恋人とすれ違う原因は?
好き同士であってもなぜすれ違いは起きてしまうのか、考えられる原因を集めました。原因がわかれば、改善策も見えてくるかも!
第1位:嫉妬・疑惑
- 「元カノ」(24歳・大学院生)
- 「お互い嫉妬が激しくてヤキモチで喧嘩する」(24歳・会社員)
- 「女性との旅行やサシ飲み」(29歳・会社員)
- 「彼氏の束縛」(21歳・大学生)
- 「嫉妬。他の男の人と仲よさそうにしていたとか」(28歳・専業主婦)
一番多かった理由は何と言っても他の人への嫉妬や疑惑問題! 端的に言うと元カノのことが気になるという意見が多く寄せられました。彼がモテる人なので周りに他の人が寄ってきてたいへん、という声や、シンプルな浮気など、悩みの種は尽きません。
第2位:ふとした言動
- 「話を聞かない」(26歳・会社員)
- 「相手がマメに連絡をくれない」(31歳・フリーター)
- 「時間にルーズ」(26歳 ・フリーター)
- 「何気ない一言が気に障る」(25歳・会社員)
- 「デートのドタキャン」(25歳・自営業)
- 「振り回されて、イライラして喧嘩したりしていた」(31歳 専業主婦)
- 「言ったことを覚えていない」(23歳・専業主婦)
「時間にルーズ」「家事の分担」「約束を破る」など、日常的な言動がきっかけだという声が第2位。
特に「言い方が気に障る」系の意見が多く寄せられました。「言ったことを覚えていない」って、相手にとって自分がどうでもいい相手みたいに思えて悲しいですよね。
第3位:価値観の違い
- 「お互い悪気なく言ったことが知らないうちに相手の地雷を踏んでいた、ということがよくある」(22歳・会社員)
- 「価値観のズレ」(25歳・会社員)
- 「考え方の違い」(23歳・会社員)
- 「趣味や価値観の違いで喧嘩することが多かった」(24歳 ・会社員)
- 「仕事に対する考え方の違い」(21歳 ・フリーター)
価値観は違って当たり前ともいえますが、埋めようのない隔たりができる原因になることもまた事実…。「お互い悪気なく言ったことが知らないうちに相手の地雷を踏んでいた」なんてこともあります。
第4位:ふたりの時間がない!
- 「サークルばかりでふたりの時間が減った」(22歳・専門職)
- 「会えないとき」(46歳・会社員)
- 「仕事の都合で会えない」(35歳・会社員)
- 「お互いに仕事が忙しく、なんとなくお互いにイライラをぶつけてしまった」(29歳・フリーター)
- 「なかなか会えない」(24歳 ・社員)
- 「起床時間と睡眠時間の違い。始発で起きる癖がついてた私には授業をサボる彼氏が許せなかった…」(22歳・大学生)
続いて多かったのが「会えない」「時間が合わない」という意見。恋人といってもしばらく会っていないと形だけのカップルみたいな気がして不安になりますよね。どちらかが激務だったり、朝型か夜型かでもすれ違いが起きてしまうので、ある程度は相手に合わせる努力ができないと、長く付き合うのは難しいのかもしれません。
第5位:金銭面
- 「お金」(38歳・フリーランス)
- 「決め事や物を購入する時の考え方の違いがあったとき」(30歳・専業主婦)
- 「お金の使い方」(38歳・公務員)
- 「金銭面。何処へ行くにも割り勘」(29歳・フリーター)
- 「経済面、お金の使い方」(22歳・専業主婦)
恋人ともなると、ある程度のお金を消費する場面を共有することも多くなります。また、たとえ自分と直接関わりのないことであっても、無茶な買い物をしようとしていたり、無駄な出費が目立つようなら、口を出さないのがかえって不自然なときもありますよね。
相手のためを思い何か気になることがあっても言えず、その我慢がたまっていくとすれ違いの原因に。なんでも話せる仲になるまでは時間がかかるかもしれませんが、不満は小さなうちに話し合うほうが解決しやすいはず。
カップルのすれ違いを予防する行動
すれ違いを予防するには、仲良し夫婦に心掛けていることを聞くのが参考になりそう。というわけで、円満でいる秘訣を先輩夫婦にアンケート調査! 回答者のうち、「夫婦円満である」と答えた305人に夫婦円満の秘訣を聞いてみました。
Q.夫婦円満の秘訣は何ですか?
男性のTOP5は「思いやりを持つ/相手の趣味や時間を尊重/悪いと思ったときは謝る/会話する/話を聞く」、女性のTOP5は「思いやりを持つ/会話する/感謝を伝える/相手の趣味や時間を尊重/相手の仕事を応援する」と、男女でかなり違う結果となりました。
とはいえ、ともに「夫婦円満の秘訣」1位に輝いたのは、やはり「思いやりを持つ」でした。そのほかにも、相手を尊重したり、ある程度受け入れたりしている回答が多くランクインしていました。
「会話する」「話を聞く」「報連相をする」といった、コミュニケーションにまつわる回答も多いですよね。やっぱり誰かと良好な関係を築くためには、充分なコミュニケーションが不可欠なのかもしれません。
すれ違いのあとに関係を修復するテクニック
すれ違いが起こってしまったら、早めに修復したいもの。最後に、ケンカ後に関係を円満に修復するための心理テクニックを、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
■仲直りのきっかけは夕方以降顔を見ずに
ケンカは沈静化した後こそが大切。でも、そこで悩むのが仲直りのタイミングです。もちろん、なるべく早いほうがいいのですが、できるだけ夕方~夜にふたりきりで話すようにしましょう。心理実験によると、人は暗い場所にいると、普段言えないような恥ずかしいことや、心の奥底にある気持ちを表に出しやすくなるのです。つまり、薄暗い環境のほうが、お互い謝りやすく仲直りできるのです。
また、顔を合わせずに電話やSNSなどで「ゴメンね」の一言を口に出すのも効果的。顔を突き合わせると、ノンバーバルな情報が多すぎて、つい余計な一言を口に出してしまいがちに。夕方以降にメールや電話で謝れば、きっと相手も素直に謝ってくれてこれまで以上に仲が深まるはずです。
■感情を吐き出させてから冷静に思いを伝える
もしあなたが相手とケンカをしたら、まずは冷静になりましょう。そして、相手にも冷静になってもらうよう機をみましょう。お互い頭に血がのぼっている状態で言いたいことを言えば、収拾がつかなくなりいつまでも結論が出ません。まずはあなたから、冷静になって不満を吐き出させるように意識してみましょう。
心理学者ジェームズ・P博士は、不満などのネガティブな感情を吐き出させると、47%の人はそれだけで満足するものだと提唱しています。問題自体は何も解決していなくても、意見を吐き出すだけで、不満自体が和らぐ場合が多いのです。ひとしきり感情を吐き出させた後で、あなたが冷静に思いを伝えることが重要なのです。
■相手を責めずに結論を出す“サンドイッチ話法”を
ケンカをするうえで、相手に自分の想いを伝えるときは勇気がいりますよね。そこで、伝えたい内容の前と後をポジティブな言葉で挟んで伝えましょう。そうすれば、相手も受け入れられやすくなります。これを心理学では、“サンドイッチ話法”といいます。
例えば、時間にルーズな相手には、「○○君、仕事だとしっかりしているのに」「最近ちょっと時間に遅れがちだよね」「もしかして、最近オーバーワーク気味? or疲れているの?」というように伝えればOK。ネガティブワードをポジティブワードで挟み込むことで、相手を不快にすることなく言いにくいことも伝えられるのです。そんなあなたの気遣いに、相手も好印象を抱くはずです。
■言いづらい内容は原因・結果・感情に分ける
あなた自身がどうしても相手に伝えたいことがあるなら、角を立てないように“アサーション”という心理話法を用いるのがおすすめです。この方法は、まず「原因」を示して「結果」を振り返り、「感情」を伝えるというステップを踏むというやり方です。そうすることで、相手に不快感を与えずに言いたいことを伝えられるというもの。
例えば、掃除などタスクをサボる相手に対して「もっと手伝ってよ」というだけでは上手く伝わりません。そこでアサーションを用いれば、「○○君が手伝ってくれないと(原因)」、「時間内に終わらないから(結果)」、「みんなすごくつらいんだよ(感情)」と、構成してみましょう。この順番で相手に伝えることで、根本的な部分の解決が得られるように。ケンカも早めに鎮静化し、お互いに理解が得られるでしょう。
【まとめ】
最初は小さな不満でも、それが取り返しのつかないくらい大きなすれ違いになることがあります。忙しい中でも時間を作って、コミュニケーションを取るようにすることがすれ違いを防ぐポイント。歩み寄る気持ちが大切ですね!
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