耳で聞いたことがある日本語でも、漢字で見るとパッと読めないことって結構あるものです。たとえば、毎日使う「歯刷子」、飲み会で言われがちな「闌」、夏に食べると元気が出そうな「櫃塗し」など。
そんな「知っているのに読めない日本語」クイズから、本日チャレンジしていただくお題はこちら!
「有耶無耶」。
日常で見かける機会は少なさそうなこちらの熟語ですが、やはり音で聞けば「知ってる!」と思うような日本語なんです。いったい何と読むのか、ヒントをもとに推理してみてください。
■ここでヒント!
まずはヒントとして、言葉の意味を見てみましょう。小学館デジタル大辞泉によると、「有耶無耶」の意味は次のとおりです。
1 《有るか無いかの意から》物事がどうなのかはっきりしないこと。また、そのさま。あいまいなさま。
2 思いわずらって胸がすっきりしないこと。またそのさま。
どちらも「なんとなくすっきりしない……モヤモヤ……」というイメージが共通していますが、どちらかといえば1の意味で使われることが多いです。文章でも会話でもわりとよく登場する言葉で、「責任を有耶無耶にする」とか「そんな有耶無耶な結論では困る」といったように使われます。
ちなみに、ひらがなで書くと「◯◯◯◯」の4文字です。
さて、そんな「有耶無耶」の読み方は? さっそく正解を見てみましょう。
■正解は、こちら!
「有耶無耶」の読み方、正解は「うやむや」でした!
有耶無耶という言葉はもともと「有りや無しや」という意味で、山形県などに伝わる民話に由来しています。その民話とは、「ある場所に人食い鬼が出没するようになった際、通りかかる旅人が鬼に食べられないように、神様の使いの鳥が “有耶(鬼がいるよ)” もしくは “無耶(鬼はいないよ)” と鳴いて教えてくれた」というもの。なにげなく使っていた日本語も、背景を知るとちょっと新鮮に見えてきますね。
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(豊島オリカ)