
なぜか「そっけない」「無愛想」に見られてしまう…そんな悩みを抱えていませんか? 自分では普通に接しているつもりでも、不器用さや照れからくる態度が、彼氏を不安にさせたり、「愛されていないのでは?」と誤解させたりする原因になることがあります。そこで今回は、「そっけない」と思われないための心理テクニックを専門家に聞いてきました!
彼女がそっけないと感じた瞬間

はじめに、男性たちに「彼女がそっけないな」と感じる瞬間を聞いてみました。男性はどんなときに「そっけない」と感じるのでしょうか?
1.会話をしてもリアクションが薄い
- 「会話が少ないとき」(回答多数)
会話をしようとしてもあまり話してくれなかったり、リアクションが薄かったりするとそっけないと感じるようです。心ここにあらずといった感じでしょうか。
2.相槌が適当
- 「返事が味気ない」(29歳)
- 「話していてもあまり楽しそうにしないとき」(27歳)
たしかに、自分が話しているのに相槌が適当だとそっけないと感じますよね。スマホなどを見ていて顔を見て話してくれないのも同様です。
3.質問しても「なんでもいい」と言われる
- 「“何食べたい?”“どこに行きたい?”などと聞いても“なんでもいい”としか返ってこない」(25歳)
何を聞いても「なんでもいい」だと興味がないのかな?行きたくないのかな?と感じますよね。
4.デートの予定が立たない
- 「誘っても用事があると断られる」(36歳)
- 「予定が全く合わない時のやり取り」(38歳)
- 「デートの誘いを断る」(39歳)
デートをしようとしても断られたり、予定があると言われてしまったり。デートをしたくないのかな?と感じてしまうよう。
5.連絡が少ない
- 「返信が遅いとき」「連絡が取れないとき」(回答多数)
- 「突然連絡がなくなるところ」(20歳)
- 「どこに行ったのかわからないとき」(25歳)
LINEをしても返事が遅い、返信が来ないなどもそっけないと感じる行動です。急に連絡がつかなくなると不安になってしまいますよね。
6.スキンシップを拒否する
- 「距離を感じる時」(24歳)
スキンシップを取ってくれないときにもそっけなさを感じるよう。たしかに、ハグしようとしても逃げられたりキスを拒まれたりしたらショックですよね。
要注意!そっけないと思われてしまう行動・態度
ここからは専門家に伺っていきましょう。まずは、「初対面の人に“そっけない”と思われてしまう言動・しぐさ」について、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.会話中、目線を先にそらすのはNG
視線には思った以上の心理効果があるとされます。アメリカの心理学者エックハード・ヘスは、目の変化に関する実験を行い、好きなものを見るときには目が輝くことを発見しました。しかしその逆で、相手に関心がない場合はじっと見つめることが少なくなるようです。会話中に視線を先にそらした人のほうが、会話の主導権を握ることができるという実験結果もあるほど。目をそらされた相手は、何か不満でもあったのかと気を回す結果になってしまうのです。そのため、会話中に視線を先にそらすと、相手に対してそっけない印象を与えてしまうことに。
2.相づちが「ふ~ん」や「へぇ」と淡泊
聞き上手な人ほど“相づち”が上手だというのは、よく言われることですよね。つまり、相づちを適切に打つことができれば、それだけで相手に興味があることをアピールでき、好印象を与えられるのです。ノースキャロライナ大学のチェスター・インスコ博士は、「ふーん」や「へぇ」といった“乾いた相づち”を打つと、第一印象がそっけないと感じられることを見つけました。逆に「いいね~」や「なるほど!」と感情のこもった相づちを打ったほうが、好印象を持たれることは言うまでもありません。そのため、相手にそっけない印象を与えないためには、なるべく熱のこもった相づちを意識しましょう。
3.対面席で向かって斜めの位置に座る
心理学者のクックは、テーブルの上での座席選択における人間関係と動機づけとの関連について調査しました。その結果、会話場面では“直角(90度)”か“対面場面”が好まれました。また、協力場面では“隣りあわせ”が好印象になったそうです。このように、心理が空間に及ぼす影響を“空間心理”と呼びます。この理論によると、相手と向かって“斜め”の席に座るという位置取りは、最もそっけない印象を相手に与えてしまう結果に。もしも第一印象を良くしたいなら、斜めの位置に腰かけるのは避けるようにしましょう。
4.頭を下げる角度が浅すぎる
第一印象は相手の記憶に強く残るもの。その後の関係を良好にするために必要なのは、ズバリ“お辞儀”のしかたです。心理学者メラビアンは、言葉以外の非言語コミュニケーションが人に与える影響の重要性を説きました。お辞儀に気を遣っている人は意外と少ないため、丁寧なお辞儀を心がけるだけで他の人よりもいい印象を持たれやすくなるでしょう。しかし、頭を下げる角度が浅いとそっけないイメージになってしまいます。一般的なお辞儀の角度は15度だとされますが、それよりも角度が浅くなると無礼な印象を与えてしまうので気をつけましょう。
そっけないと思われちゃう…好き避けしてしまう心理

好きな相手にそっけなくしてしまう「好き避け」行動も、相手に素っ気ないと思われる原因のひとつ。好きなはずなのに、一体どうしてこのような心理が生まれてしまうのか、その心理についても、引き続き認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.一貫性に縛られている
人は、自分が一度してしまった重要な決断(コミットメント)の正しさを信じようとするという心理がはたらきます。そのため、自分はこの人が好きだと思ってしまったら、相手の好きなところを無意識に探しだし、好きだということを信じようとします。しかし、同時に世間体を気にしてしまうため、あえて一貫しない態度をとることでコミットメントを歪め、社会生活を送りやすくする傾向が。そのため、周囲の目線を気にすることで、思ってもいない態度や言動をとってしまう結果になるのです。
2.ダブルバインドが心の中で起きている
人を好きになってしまうと、ふたつの感情が芽生えます。それは、相手のことが好き(近くにいたい、話をしたい)という気持ちと、相手に嫌われたくない(近くにいることで嫌われたくない)という矛盾した気持ちです。このように相反する感情が生じてしまうため、好きなのにも関わらず相手を遠ざけようとする行動をとってしまうのです。これを心理学においては、ダブルバインドといいます。この葛藤を解消するために、好き避けが発生してしまうのです。
3.自分の感情を認めたくないという反動形成
好き避けの原因は、心理学でいう防衛機制の中の反動形成にあるともいえます。反動形成とは、心の奥底にある本当の欲求とは反対の行動をとってしまう心の働きです。好きな子に意地悪をしてしまう心理などが、反動形成の典型的な一例です。実は、自分の気持ちを出してはダメだという気持ちが、その奥底にあるのです。自分の感情を素直に認められない人は、自分を守るためにこのように反動形成という形で好意を表現してしまうでしょう。
4.自尊感情を守るための好き避け
プライドが高い人は、自分に自信を持っているため、失敗することや見下されることを避けようとします。そのように自尊感情が高いと、無意識に好き避けを行ってしまいがちで、異性に対してポジティブなアプローチをすることができなくなる傾向にあります。その気持ちの裏側には、素直に思いをぶつけたら相手に嫌われてしまうのではないか、自分の内面を知られたらどうしようと臆病になっているのです。それを悟られたくないがために、好き避けをしてしまうといえます。
そっけない彼女を卒業!優しい印象になる会話術

好きな相手や彼氏にそっけないと思われてしまう原因はわかりましたが、ではどうしたらいいのでしょうか? 最後に、「ちょっとした言い回しの違いで好印象になるテクニック」を引き続き、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.相手の話を一度受け入れることでカドが立たない
自分からみて、相手の提案や発言が間違っていると感じても、そこをストレートに指摘すると、カドが立ってしまうことも少なくありません。そんなとき使えるのが、イエス・バット法という心理テクニックです。これは、はじめに相手の発言を一度肯定してから自分の意見を述べるという会話法。例えば「たしかに言う通りだと思うよ。でも、こんな意見もあるんだよね」とワンクッション入れてみましょう。そうすることで相手は、聞き入れてもらえたという印象が残り、反感を買わずに自分の意見を伝えやすくなるのです。
2.例え話を上手く取り入れると柔らかい印象へ
約束や仕事上の会話などで、相手に伝えているはずなのにきちんと伝わっていなかったり、印象を悪くしているのだとしたら、もしかしたら例え話が少ないからなのかもしれません。正しい情報を修飾せずにそのまま伝えると、冷たく堅いイメージになってしまう場合もあるのです。心理学者ジェームズ・マクロスキーは、例を使いこなすことで、相手の理解が深まり親切な印象になると結論づけました。ちょっと説明が必要そうな話題のときには、例を出す習慣をつけてみましょう。きっと柔らかい印象になるはずです。最初はピンとこなくても、だんだんと例え話の精度が上がってくるはず!
3.「いいね」や「なるほど」の相づちが好印象に繋がる
会話中、話を円滑にするために重要なのは、相手のメッセージに対する反応だといえます。ノースキャロライナ大学のチェスター博士は、聞き手の心理としてどのような相づちが好意的に感じるかを調べました。すると、「うん」「ふーん」といったものよりも、「なるほど!」「すごいですね」といった感情のこもったポジティブな相づちを返したほうが、好印象を持たれるということがわかりました。あまりにも大げさな相づちはわざとらしさを感じさせますが、適度な相づちによって、相手はあなたに好感を抱いてくれるはずです。
4.反対意見には否定していると思わせない言い方を
討論や話し合いになると、どちらかが主導権を握ったりマウントをとったりしがちです。しかし、優位に立たれた側はで怒りの感情が湧き起こることも少なくありません。どうすれば平和的にコミュニケーションをとることができるのでしょう。心理学者ドリスコールによると、反対されればされるほど人は反発したくなると主張しています。これを心理的リアクタンスと定義しました。もしもあなたがディベートをする際は、相手の意見に同意できる部分は最大限同意を示しましょう。そして、相手の意見の否定として聞こえないような「こうするともっといい」といった迂回するアドバイスを試してみてください。それだけで敵意が緩和され、相手もあなたの話に納得してくれるはずです。
【まとめ】
男性から「そっけない」と思われる原因を見てきましたが、心当たりはありましたか? 関係が深くなり心を開いていくのは素敵なことですが、あまりにも素を出してしまいすぎるとそれが「そっけない」と思われてしまうことも。自分の行動を今一度見直してみると、彼との関係もより良くなるかもしれません♡


