Domani編集長が分析!元祖○○世代・35歳前後のファッションはどこへ向かう?

いつもトレンドをいち早くキャッチし、30代のファッションを楽しむ女性に新鮮な提案をしている『Domani』。前回は『Domani』編集長・吉川 純さんに2015年のファッショントレンド傾向を語ってもらいました。今回は、そのトレンド傾向から分析した、今の30代の働く女性の心理について聞いてみました!

★1回目のインタビューはコチラ→ ヒット企画連発!Domani編集長が予測する2015年春夏ファッションの行方

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Woman Insight編集部(以下、WI) 2015年の春夏ファッションの傾向を教えてもらいましたが、着こなしや全体の雰囲気はどんな方向に流れていきますか?

吉川編集長(以下、吉川) キーワードは「透明感」だと思います。透明感のある着こなし、透明感のあるメイク、透明感のある存在感が気になります。ファッションで言えば、春のチェスターコートや、トラディショナルシャツではなくモード感のあるブラウスとか、前回あげたジョグパンツやタックパンツなどですね。Domaniでは、秋から提案しているスタイルが、そのまま春の素材や色になって、引き続き継続というイメージです。

WI 「透明感」というのはよく使われる言葉ですが、今回はどういったイメージで捉えればよいでしょうか?

吉川 30代女性の好きな女性に、綾瀬はるかさんや、井川 遥さん、吉瀬美智子さんという方々が挙がってきて、その方たちに共通するのが「透明感」です。どういうことかというと、みなさん、顔だちはかわいらしかったり美しかったりするんですが、それを全面に押し出すような服装はどなたもしていないんです。ちょっとモードっぽいきれいめな着こなしをして、女らしさを抑えているんですよね。その知的な佇まいが、今の30代の女性たちの憧れであり、「透明感」のある存在感だと解釈しています。カジュアル一辺倒よりも、クリーンで、知的で、女らしさがほんのりにじみでるファッションがしたい。そんな気持ちでしょうか。

WI 昔のいわゆる「大人のエレガンス」というのとは違うものですよね。

吉川  「コンサバ」や「エレガンス」とはまったく違うものです。その違いが“ちょっとしたモード感”ということに繋がるのかなと。Domani12月号では「色っぽい女」という特集をやりましたが「色っぽい」というのも、ひとつのキーワードかと思っています。といっても、かつてのお色気ムンムンでセクシーさをアピールするような色っぽさではなく、先ほども言ったように、にじみでるような女らしさです。そこには、仕事にも、女性としての自分にも自信があり、だからこそ「女らしさを全面に押し出してアピールする必要はないよね」という知性を感じます。新しい女性像を確立しようという、今を生きる30代ならではのプライドを感じるんですよね。

WI 今の35歳前後の方って、いわゆるギャル世代、109世代ですよね。

吉川 そうそう。だからかわいらしさや女らしさには、もともと抵抗がなかった世代なんですよね。だけどいろいろな経験を積んで、大人になろうとしたときに、「私はもう充分大人の女なのだから、もうわざわざそれをアピールしなくてもいい」と思っているのではないでしょうか。「モード感があって、研ぎ澄まされたシンプルな服を着ていても、女っぽさは自然とにじみ出るはず」あるいは、「そうありたい。そういう女性って実際にいるじゃない」ということで、綾瀬さんたちの人気に繋がるのかなと考えています。勝手な解釈なんですけどね(笑)。

WI ちょっと上の世代に対しては「コンサバ」で「バブルっぽい」「おばさんっぽい」と感じていて、それとは違う「大人」の方向性を模索している印象です。

吉川 とあるブランドさんに「『Domaniさん』は、上司に『Preciousさん』がいて、部下に『Oggiさん』がいる」とご説明したことがあります。『Domaniさん』は『Preciousさん』ほどラグジュアリーではないけれど、そのぶん若々しい遊び心がある。『Oggiさん』よりは先輩なだけに、ベーシックに+αする余裕が出てくる。だから、ちょっとしたモード感も取り入れられる自由がある。間に挟まれた世代なのではなくて、間で自由を楽しんでいる人たちなんだと思っています。

WI 自由といっても、人目を気にせずなんでも着ちゃうとか、そういうのではないですよね。

吉川 ないですね。基本的に知的な女性たちなので、仕事をする上で人に与える好感度とかは、約10年のキャリアの間で自分のものとして刷り込まれて、無意識のうちに計算しています。その上で、大人としてどう自分を演出するかと考えたときに、今、行きついているのが、“ちょっとしたモード感”なのかなと思います。

今の35歳前後の女性は、上の世代とも下の世代とも違う、新しい時代を切り開いてきた世代。そんな彼女たちが、今、目指しているのは「知的な女らしさ」がにじみでる「透明感」のある存在感であることが判明! それを具体化したファッションが、シンプルで“ちょっとしたモード感”のある服というわけですね。次の回では、美容の変化や『Domani』のヒット企画について聞いていきます。(安念美和子)

 

★1回目のインタビューはコチラ→ ヒット企画連発!Domani編集長が予測する2015年春夏ファッションの行方

 

【編集長インタビューシリーズ】

※CanCam編集長が振り返った2014年の流行アイテムは……「○○靴」「○○ストッキング」「○○アクセ」etc.

 ※AneCan編集長が見通す2015年。”万人受けファッション”の次に来るもの

※ヒット企画からOggi編集長が紐解く、働く女性の”いまどき”のリアル

※Precious編集長インタビュー「2014年は○○の流行がラグジュアリー世代に新しい価値観を……」

※「メンズの2014年は”○○○”一辺倒」MEN’S Prescious編集長インタビュー

※『和樂』編集長が的中させた2014年の大ブーム「○○文化」とは

※日本文化を伝える雑誌『和樂』編集長が語る「○○こそサイコーのエンターテインメント!」

※NO.1美容誌『美的』編集長が分析する「太眉」ブーム、ふたつの理由

※SAKURA編集長が解説する、今どきママが大切にする「3つの軸」。

 

【去年(2013年)の編集長インタビュー】

第1回→ 30代の働く女性の2013年をDomani編集長が解説!「最大のヒットアイテムは○○○」

第2回→ Domani編集長が分析!「2013年、なぜ30代の働く女性にスカートがブレイクしたのか?」

第3回→ 30代の働く女性が変わってきた!Domani編集長が実感する「賢い」生き方

 

【あわせて読みたい】

※【女子のリアル平均】20~30代女性が今までに「振られた回数」は、意外にも平均○回

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