AneCan編集長が2013年を総括!「消費に積極的な子たちを世間は見ていない」

時代の先端を駆け抜けるファッション誌の編集長インタビュー。今回は『AneCan』福田葉子編集長の2回目です。1回目のお話の中で出た「リアルなボーナスの使い道特集」に反響があったというところから、お話は気になる読者のマネー事情へ。若者は消費しなくなり、様々な「○○離れ」が進んでいると世間では言われていますが……!?

前回のインタビューはコチラ→ AneCan編集長が2013年を総括!「重大ニュースは押切もえの○○○」

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Woman Insight編集部(以下、WI) 「リアルなボーナスの使い道特集」に大きな反響があったとのことですが、これはどのような特集だったのでしょうか?

福田編集長(以下、福田) 消費意欲がある『AneCan』読者とはいえ、資金が100万円もあるわけじゃない。今年の『AneCan』読者の冬のボーナスの平均額は55万円でした。夢みたいな100万円の金額をどう使うかではなく、平均が55万円ということで、その中でできる具体的なことに絞り込みました。投資信託と国債を組み合わせて投資すればローリスクローリターンだよとか、長く使えるジュエリー&時計に投資するのもいいよとか、その金額ならこんなスキルアップができるとか。

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WI そういうリアルなものって、ありそうでなかなかないですもんね。

福田 そうです。投資にしても、今あるマネー本は、すごくお金を持ってる人向けや既に株に詳しい人向け、または初心者向けすぎだったりして、あまり参考にならないものが多い。投資に興味がある女の子たちも、そんなに冒険したいわけじゃないし、危険な株を買って億単位のお金が欲しいわけじゃない。このお金は遊んでもいいかな、という感覚の中でできる、リアルなマネー企画を取り上げていきたいんです。

 

WI 『AneCan』読者の消費行動について、気になる点はありますか?

福田 読者はいつでも元気で消費意欲が旺盛な女の子たちですが、全員がリッチな層というわけではなく、みんな賢いお金の使い方をしているんです。高いものを買うにしても「雑誌に載っていたから買う」ではなく、すごく考えて買うし、買ったものはちゃんと使う。一方できちんと貯金もしている。消費税増税など、お金にまつわるニュースが多かったこともあるのか、投資やお金の使い方など、お金まわりの意識が高い状態がここ数年続いているので、強めにやっていきたいですね。

 

WI 他に『AneCan』で「お金」にまつわるトピックで特筆すべき事柄はありますか?

福田 『AneCan』では、不況という言葉をほぼ使わないんです。私が編集長代理になったのは2010年なのですが、その頃は、まあ本当に景気が悪かった(笑)。けれど、その頃でも不況という言葉を使っていません。例えば、読者の子たちは牛丼屋さんにもひとりで入れる子たちだけど、それが毎日ではないし、仕事が忙しいときにふらっと入るだけの話。不況だから安い牛丼屋さんに行こうって言っても、何の反応もないです。『AneCan』読者は、景気にそんなに左右されません。よく言われる「○○離れ」もありません

 

WI よく車離れ、旅行離れ、などと言われているものとは無縁ということですか?

福田 そうです。世間のニュースでは、若い女の子はお金を使わない、外にも出ない、旅行にも行かない、車にも乗らないとよく言われていますが、『AneCan』の子たちは何も離れていない。ゴルフも車もお出かけも好きで、旅行も国内国外問わず好き。そういう子たちって20代でもいっぱいいるんだけど、きっとそれをニュースで取り上げたところで面白くもないからニュースにはならない。だから、消費税増税だから買い控えをすると世で言われていても、本当にそうなのかな、と疑問を持って見ています。

 

WI では、2014年も『AneCan』は消費に意欲的な女性に向けたものになりますか?

福田 はい。20代の子たちで人生にも消費活動にも積極的な子たちがいることを、世間はあまり見ていない。だけど、そういう子たちは実際にいるので、『AneCan』ではそこを間違えないようにしていこうと思っています。プアではなく、誰かのお金で生きているわけでもなく、自分の力で稼いで、勉強も消費活動も一生懸命な、積極的に人生を送っている子たちが、その時々で何を求めているのかを、走りながら考えようと思っています。

 

いわゆる「不況」の世の中でも、常に福田さんの目に映っているのは、消費に意欲的で、元気な賢い女性たち。こんな女性がもっと増えたら、日本の景気ももっともっと上向くのではないか? と思うほどです。
さて、次回は福田さんに2014年春のファッショントレンドについてうかがいます。(後藤香織)

次回はコチラ→ AneCan編集長が予言!2014春のトレンドは「スカート!フラット!モノトーン!」

AneCan2014年1月号表紙(『AneCan』2014年1月号)

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