既読スルーされる!?これだけは守りたいLINEリテラシー

既読スルーされる!?これだけは守りたいLINEリテラシー

LINEは便利な反面、知らないうちに相手に不躾な印象を与えたり、雑な印象を持たれたりすることも少なくありません。でも、そのほとんどがちょっと気をつければ、回避できることなのです。直接会えないときこそ、礼節の気持ちを忘れないようにしたいもの。そこで今回は、「既読スルーされないための“これだけは守りたいLINEリテラシー”」をご紹介いたします。 

■相手の都合やタイミングを無視しない

人の好感度には、相手の人となりだけでなく周辺の環境も大きく作用しています。心理学者グリフィットは、環境要因で相手への好感度が高くなったり低くなったりすることを発見しました。温度や湿度だけでなく、香りや音楽、景色なども相手への好感度に影響を与えているのです。そのため、相手の機嫌が良くない時などのタイミングが悪い時にLINEを送ると、既読スルーされる傾向が高いと言えます。相手がどんな状況か配慮をしない人は、不躾だと認識されると言うことですね。なるべく失礼にならない範囲で送信するよう心がけましょう。

■相手が話題を連投している最中にさえぎらない

テキサス大学のジェームズ・ペネベーカー博士は、不満などのネガティブな感情を吐き出させると、約50%の人はそれだけでスッキリしてしまうという研究結果を発表しています。逆を言うと、相手のグチなどの言いたいことや気持ちよく話しているのを遮断して、自分の話ばかりする人は、非常にストレスの対象となるのです。そのため、相手の話題をさえぎって自分の思いをLINEで連投する人は、既読スルーされる可能性が高いでしょう。相手が話題を連投しているときは、なるべく遮らないようにしましょう。

■リアル世界のパワーバランスを飛び越えない

人間同士には、好意のパワーバランスがあるという説を“ソシオメトリック・テスト”と言います。この仕組みを使って心理学的に分析したのが、オーストリアの精神分析医ヤコブ・モレノ博士。彼は、グループの中で誰と誰が仲が良く、誰と誰の仲が悪いのかを、人気者と孤立者から見て一目でわかるようにパターン化しました。この理論によると、人間関係の好感度を無視したコミュニケーションをする人は、孤立化しやすく集団から無視されやすいという結果が得られました。そのため、自分の立ち位置を把握しないLINEを送ると「あの人って失礼な人」だと、既読スルーされてしまうと言えるのです。特にグループLINEでは気をつけましょう。

■関係の距離感を間違え(馴れ馴れしくなら)ない

自分の意思を相手に伝え、それを分かってもらうには、ただ用件を伝えればいいのではなく、相手に合わせた話し方や言葉づかいが必要です。この、相手と自分の間にある距離感を“心理的距離”と言います。例えば、相手が自分より目上の人の場合、どんなに親しみを込めても友達感覚でLINEしてはいけませんよね。そんな言葉の距離感を間違えた馴れ馴れしいLINEを送っていたら、既読スルーされるのは時間の問題かも。直接話す際はまだしも、LINEにおいては礼儀・作法を大切にした方が無難です。

終わりに

直接顔と顔を突き合わせていれば、多少馴れ馴れしくしても“何となく”意味を察したり冗談だと分かったりしますよね。それは“文脈”というノンバーバルな情報が、言葉の意味に添えられているためです。しかし、LINEでのやり取りとなるとそうはいきません。言葉選びひとつで相手に間違った情報を付加してしまうこともあるのです。だからこそ、諸刃の剣とも言えるLINEコミュニケーションは丁寧であるべきだと言えるのです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。