SNSでの承認欲求が満たされないときの心理テクニック

SNSでの承認欲求が満たされないときの心理テクニック

SNSはいまや自己発信の場であり、他者の状況を知るための身近なツール。もはやライフスタイルの一部に溶け込んで、あなたの生活を左右するくらい影響力を帯びています。でも、そこに比重を置きすぎると、SNSに支配されてしまうことも……。そこで今回は、「SNSでの承認欲求が満たされないとき」の心理テクニックをご紹介いたします。

■人のウワサ話や不幸話には関心を示さない

人のウワサが好きな人は、なかなか周囲から信用されず要注意人物として扱われやすいもの。SNSでもそれは同じです。投稿しているほうは気分よく“情報通”を気どっているかもしれませんが、見る側はいずれ自分もこうやってウワサのネタにされるのではという危惧感にかられてしまうでしょう。それが不幸話や悪いウワサならなおのことですよね。ウワサ話が好きな人は他者の状況を利用して、自分の承認欲求を満たしたいという心理が見え隠れするため、周囲から信用されがたいのです。なるべくなら関心を示さず距離をとるようにしましょう。不健全な承認欲求の満たし方は、さらに強い渇望感へとつながってしまいます。

■投稿内容は「数」ではなく「深さ」で

SNSの投稿をするとき、話題として鉄板なのは趣味の話ですよね。共通の趣味で盛り上がることができれば、一体感が生まれて自ずと会話のキャッチボールが生まれます。これは、相手との類似点があることにより心理的負担が軽減されることによるもの。ただし、趣味は数よりも深さを重視した方が、好感度は高まると言えます。例えば、音楽、映画、読書といった数よりも、好きな音楽のジャンルやアーティストが類似している方が盛り上がれるのです。承認欲求を満たそうと知りもしない趣味の範囲まで手を広げるのはやめましょう。深い話ができるようになると、自ずとSNSも盛り上がるはずです。

■他人のSNS投稿への「いいね!」はあなたのためになる

人にはそれぞれ、自分とはこういうものだという思い込みをもっています。自己承認度合いの低い人は、このセルフイメージが低いことが多いと言えます。そのため、SNSで自分をアピールするのが苦手だったり、投稿に値する材料を見つけられないことも少なくありません。そんなときは、他者の投稿を意識してほめるように心がけましょう。人間の脳には、主語を認識せずに処理するという機能があるため、自分でなく相手をほめた場合も、自分をほめたことと同じ効果があるのです。そのため、他人の投稿に「いいね!」をする習慣をつけることで、どんどん自信がつき承認欲求が満たされるのです。しかも、周囲の人たちから好感を持たれるという嬉しい副産物もあります。

■ときには率直に素直なあなた自身の言葉で

SNSの中では、ウィットに富んだフレーズやおしゃれな言葉を使える人は魅力的に感じるかもしれません。しかし、ある心理学者の実験によると、洒落た少々キザなフレーズで話しかけた人が最も嫌われていたという結果が出ており、最も好かれたのは、簡単に率直な言葉を発した人だったそうです。おしゃれな投稿をしようとすると、相手を不愉快にすることも少なくありません。凝った投稿をしようとせず、あなたらしい率直な投稿を発することを意識してみましょう。きっと愛されキャラになって、承認欲求が満たされる可能性が高いはずです。

 

承認欲求は自己卑下と密接です。自分がSNSなどで努力したアクションに対して、相手の反応がない場合、なんで分かってくれないの、認めてくれないのといった心の欲求を満たすことができなくなってしまいますよね。だから自分を責めて、卑下することも少なくありません。要するに、かまってもらいたいという気持ちが承認欲求につながると、不健全な行動をとってしまいがちになるのです。なるべくなら健全にSNSと向き合いたいものですね。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。