彼氏のことは好きなのに、なぜかうまくいかない…と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。お互いに忙しくてすれ違ってしまったり、価値観が合わなかったり…と、好きな気持ちだけで解決できない問題もありますよね。そこで今回は、彼氏とうまくいかないと不安に感じる原因を調査。また、彼氏と別れるか悩んだときの対処法や、円満な関係を作るための心理テクニックもまとめました。
Contents
好きなのにモヤモヤする原因
まずは、20~30代の男性に、「彼女のことは好きだけど合わない」と感じた理由について聞いてみました。
1.価値観・考え方が違う
- 「価値観や考え方が違う」(回答多数)
- 「金銭感覚が合わない」(回答多数)
- 「食事の好みが違う」(回答多数)
- 「考え方が180度違ってこちらの価値観が全く理解されない」(34歳)
- 「物事に対して、自分はすぐに判断したいタイプだが、彼女はなかなか決められないタイプであること」(35歳)
価値観や考え方が違うと、どちらかが我慢をしたり、言い合いに発展することも。特に、金銭感覚や恋愛・食事観、親に対する価値観などで違いが現れてくるようです。価値観がたとえ違っても、お互いに理解しあえることが理想ですね◎
2.生活リズムが違う
- 「タイミングが合わない」(回答多数)
- 「生活リズムが合わない」(回答多数)
- 「生活習慣が違い過ぎた」(37歳)
- 「予定が合わないとき」(33歳)
仕事や学業の関係で夜型・朝型など、生活リズムが合わないことも。するとデートの予定が合わず、次第に心の距離も離れていってしまいがち。また、同棲する中で、就寝時間の違いやトイレの使い方のギャップなど生活習慣の違いに気づく方もいるようです。
3.会話が噛み合わない
- 「話が噛み合わないときがある」(回答多数)
- 「自分が話してる内容と相手が理解してる内容が違う」(20歳)
- 「ジェネレーションギャップを感じる」(35歳)
- 「基礎教養がない」(29歳)
相手に話が通じなかったり、分かり合えなかったり。価値観や考え方、好きなものが違うと相手に上手く通じず、かみ合わないことが生じるよう。またジェネレーションギャップや教養レベルによっても、理解に差が出るようです。
4.笑いのツボが合わない
- 「お互いの気分が盛り上がらない」(37歳)
- 「笑いのツボが全然違うときづいた」(25歳)
- 「お笑いに関する程度が合わない」(27歳)
小さいことでも面白い・楽しいと感じる部分が一緒だと、それだけで会話が盛り上がりますよね。笑いのツボが違うと、楽しい時間を共有できずつらいと感じてしまうことも。
5.会話が続かない
- 「会話が続かなくなったとき」(回答多数)
- 「話題が合わない」(29歳)
相性がいい人同士だと、話が盛り上がって、次から次へと話題が生まれてくるもの。また波長が合えば、無言の時間でも苦痛にならないような、心地の良い関係性になっています。会話が続くかどうか、無言でも気まずくないかという観点も重要ですね。
好きなのに不安になる瞬間
続いて、付き合っているのに彼と距離を感じて不安になる瞬間について、女性たちに聞いてみました。
1.態度が前と違うとき
彼の態度が以前と異なると、不安になる女性は多いようです。ノリが悪かったり笑顔が少なくなったりといった変化のほか、電話やデートの頻度が減ったりという会っていないときの変化でも、彼の気持ちに疑問を持ち始める女性は少なくないようです。
2.自分から連絡をしてくれなくなったとき
以前は彼から自発的にLINEや電話をくれたのに、いつの間にか、こちらから連絡しないと連絡してくれなくなった…。こんなときにも、彼の気持ちに不安を覚える女性は多いようです。理由を聞いても「仕事が忙しい」などと曖昧な答えしか返ってこないと、余計にモヤモヤしてしまいます。
3.「好き」と言ってくれないとき
彼から「好き」の言葉が出てこなくなると「冷めたのかも…」と不安になる女性も。特に、以前はうるさいくらいに愛情を言葉にしてくれた彼がピタッと口にしなくなった場合には、不安感も大きなものになりがち…。
4.自分より男友達を優先されたとき
彼女と出かけるよりも、男友達や仲間との約束を優先されると、彼の気持ちに疑問を感じる女性も。一度や二度なら理解できても、長期間にわたって恋人よりも友人などを優先している彼には「気持ちが冷めたのかも」と感じてしまいます。
5.デートをドタキャンされまくるとき
デートのドタキャンばかりされると、自分が大切にされていないと感じる女性も。止むを得ない事情があるときには理解できても、そうでもなさそうなのにドタキャンを繰り返す彼には、不安だけでなく不満を覚える女性も多いようです。
好きなのに上手くいかないときに使いたい円満心理テクニック
続いて、彼氏と理想のカップルになるための円満心理テクニックをご紹介。認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.自分も相手も尊重するアサーション話法
円満なカップルに最も欠かせないもの、それは会話です。でも、ただ話をしさえすればいいというわけではありません。ときには自分の言いたいことを抑えて、相手の話に耳を傾けることが重要です。ただ、どんなに好きな人でも、上から目線でものを言われるとイラッとすることもありますよね。そんなときは、相手の自尊感情をうまくくすぐることで、自分の意見を通す「アサーション技法」を実践してみましょう。
これは相手に自分の意見を押し付けるのではなく、自分のことも相手のことも大切にする心理話法です。アサーションの例としては、「これやっといてくれる?」と言われたとき、「手が足りないの? 大変だね。やってあげたいんだけど、今日は用事があるんだよね。できたら他の人にお願いしてもらえないかな?」という会話の流れが代表的です。このように、個人の境界線を大切にし、自分の意見も通しつつ、相手の感情にも配慮できれば、まずケンカになることはありません。いつも円満でいられるでしょう。
2.スキンシップで非言語的な愛情表現を
相手の身体に触れるというのは、親愛の情を表現するうえで最も簡単にできることです。もちろん、恋人のように親しくない関係でタッチングをすると、逆に不快になる場合もありますが、恋人間なら円満な関係を維持する上で欠かせないアクションです。つまり、身体的な接触は、相手に自分の感情・愛情を伝える最も優れたコミュニケーションなのです。
心理学者マスターズとジョンソンいわく「効果的なセックスはコミュニケーションの極みである」と語っています。相手の身体に触れるという行為は、実は多くの言葉を並べるよりも、はるかに効果的なのです。彼と円満でいるには、「好き」と何度も言うよりも、黙って優しく相手の身体に触れたほうが伝わることも少なくありません。ボディタッチやキスの回数を増やすだけでいいのです。
3.一緒に「快」のスイッチを入れるランチョンテクニック
アメリカの心理学者グレゴリー・ラズランは飲食をしながら相手と会話をすると、おいしい食事がポジティブな話題や会話の流れに結びつくと提唱しました。心理実験によると、人は気持ちのよい体験をしたときのことはよく覚えている傾向があるという結果もあります。これを利用したのがランチョンテクニックです。
ランチョンは英語で「ちょっと豊かなランチ」という意味です。食事をしながら会話をすると、気持ちがいい会話をしているという印象が残るため、自然と会話が弾み円満な関係を築きやすくなるのです。恋人同士、時間が合わない場合もあるかもしれませんが、なるべく一緒に食事をとるように心がけましょう。美味しいご飯を食べながら一緒に過ごしていると、それだけで好印象を抱き合えるのです。
4.相手も自分もほめることでセルフイメージを高める
人は無意識のうちに、自分とはこういうものだというセルフイメージを持っています。それがポジティブなものならいいのですが、ネガティブなものだと無意識にそれが自分だと思い込む癖がついてしまいます。そして、「どうせ私なんてダメだ」「私たち上手くいってないよね」など、ネガティブな発言が増えてしまう結果に。そうなると、パートナーも「もしかすると本当にそうなのかもしれない」と、マイナスな部分にばかり目が向いてしまいます。
そこで、自分も恋人もほめる習慣を身につけることが大切になります。自分をほめることで、セルフイメージが良質なものに変わり、自己評価が高くなってポジティブになれるからです。また、恋人をほめることもポイントです。もちろん、相手の自尊心がくすぐられるという意味もありますが、それだけではありません。人間の脳には、主語を認識せずに処理するという機能があるため、彼をほめたとしても自分をほめたことと同じ効果があるのです。その結果、お互いがポジティブなマインドセットとなり、円満でい続けられるのです。
好きなのに私だけ?を解消!愛され女性の共通点
続いて、彼氏に愛されている彼女が自然に実践している習慣について、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.「相対的努力指数」を計っている
愛情で突っ走っているように見える人でも内心では愛の損得勘定をしていて、投資と報酬を意識しているということは珍しくないでしょう。恋は思いのほか計算ずくなのです。
ある心理実験で、カップルのうちどちらがより献身的であるかどうかを示す「相対的努力指数」を計ったところ、3つの結果が導き出されました。
- 自分の価値が高いと思うとわがままに振る舞う
- 自分の価値が低いと思うと後ろめたさから献身的に振る舞う
- お互いに自分が優れていると思っていると争いが生じやすい
この3つです。愛されやすい人はそれらの関係性に敏感で、知ってか知らずが、自分の身の振り方を柔軟に使い分けている場合が多いといえるのです。
2.男女の認知の性差を上手く利用している
ある研究によると、男女の間には、関係性に対する認知の性差があるとされています。男女がふたりきりで会話をするという心理実験によると、嫉妬心が強く、男女の関係をより性的に捉えやすいのは男性のほうだったのです。
そのため、彼から大切にされる傾向が強い女性は、恋人以外にも親しい男性の友人や知り合いを複数人持っている場合が多いといえます。彼が愛情関係に感情的に集中し、関係を回復、もしくは彼女の関心を買おうとする中で、女性側が心理的に優位に立ちやすいのです。
3.上手な悪口を言う
自分のパートナーが他の人に心を奪われかけていると疑うことが三角関係の始まりです。好きになればなるほど猜疑心は強くなり、嫉妬心を感じやすくなるとされます。このような状況になった場合に、パートナーをどのように引きとめるかの心理実験の結果があります。
ここで最もよくとられるのがライバルの誹謗であるいう結果が出ています。ライバルをけなし、パートナーが抱いているライバルのイメージをダウンさせるのです。彼から愛されている女性は、そういった言葉による相手の心理変化を上手に利用する傾向が強いといえるでしょう。
好きなのに彼氏となかなか会えない。自分を癒す心理テクニック
続いて、好きなのに彼氏となかなか会えなくてつらい…という時にも使える、自分で自分を癒すための心理テクニックをご紹介。引き続き、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.完璧であろうという思い込みから解放する
マジメであることは、社会生活を送るうえでは美徳であり周囲の人たちからも信頼される要因ですよね。でも、あまりにも周囲からの期待に応えようとしたり、自分を押し殺してでもマジメであろうとすると、そのプレッシャーに耐え切れずいずれ心がポッキリ折れてしまいます。これはあなたが本当にしたいことではなく、あなたの心の中にあるインナーペアレント(厳しい親像)にとらわれているのが原因だとされます。そこで、思い切って完璧主義であろうとする姿勢を手放してみましょう。そうすれば、心が軽くなり癒されている自分に気づくはずです。本来、ものごとに正解・不正解はないのですから。
2.あえていつもと逆のことをしてみる
心の疲れは、知らないうちに思い込みにとらわれて、それを習慣化することから生じやすいといえます。心理学者アーロン・ベックは、「人は自分に起きた物事に対して特定の解釈をするために苦しむ」と主張しています。事実そのものが原因ではなく、私達のストレスのほとんどは、自分に起きたできごとに対して与える意味によるものということなのです。実際に私達の身に起きたことではありません。そこで、自分のいつも取っている行動や習慣を、あえて崩して逆のことをしてみましょう。きっとこんなやり方もあるんだ、という気づきが得られるはずです。これら気づきは思い込みから自分を解放し、癒すための土台になってくれるでしょう。
3.否定的自動思考と上手に付き合う
心理学の世界では、自動思考というものがあります。これは、何らかのストレスが加わるできごとがあった時、不快な感情と共に頭に浮かんでくる考えやイメージのことをいいます。この自動思考には、その人の考え方のくせや歪みが現れやすく、ネガティブなほうに偏っていると行動や身体に悪影響を与えるとされます。そこで、自動思考をいったん肯定してあげることが大切になってきます。そのために大切なのは、本当は自分がどうなりたかったかを自問自答すること。自分の本当の感情と向き合い、そのために何ができるのかが分かるだけで、心は軽くなり癒されるといえます。まずは手帳などに書き出すことからスタートしてみましょう。
4.自分を主語にして独り言をつぶやく
自分を癒すのがヘタな人の多くは、自分の感情を必要以上に隠す傾向があります。そのように感情にフタをしてしまいがちな人は、自分の気持ちを上手に表現する会話のテクニックを知っておくと自分で自分を癒せるかもしれません。そのためには、「私は○○だと思う」という自分を主語にした独り言をつぶやくことで自分の気持ちに気づくことがポイントになります。できる限り自分の気持ちを優先すること、そのために自分で自分の感情を知ることを意識しておけば、自己表現できるようになり癒されることでしょう。
彼氏とうまくいかないとき、別れるべきか診断する方法
好きなのに上手くいかなかったりして今の恋人との関係に不安を覚えはじめたとき、何を基準にその後の身の振り方を決めたらいいのでしょうか? 最後に、心理学的見地に基づく判断基準を3つご紹介します。引き続き、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.大事なのは好意のバランス
まず、お互いの好きな気持ちのバランスが釣り合っているかどうかをチェックしてみてください。恋人があなたのことを大好きだとしても、あなたのほうはそこまででも…という温度間だったり、その逆パターンだったりすると、カップル間の好意のバランスがよくないといえます。なぜなら、こうした場合には最小関心の原理という心理の働きが起こりがちだから。
最小関心の原理とは、人間同士の関わりあいにおいて、関心の少ないほうが多いほうより優位に立つ心理的な働きのこと。どうしても惚れたほうより惚れられたほうの人が相手を支配する形になりがちなのです。この状態では対等な関係性が望みにくいため、付き合い方を見直す必要があるといえるでしょう。
2.相手のことを加点法でなく減点法で見ていないか
付き合いはじめた頃は「こんないいところもある!」と好感度がどんどん増えていったのに、今では「こういうところもダメ」と悪いところのほうが目につくようになっていませんか?
関係が深くなれば、相手のよくない面も目につくようになっていくもの。もし、減点法で相手のよくないところを探すような心の働きが自覚できたとしたら、知らず知らずのうちに何か決定打となる彼のよくない点を探しているのかもしれません。
3.SVR理論から見て今のつきあいが結婚に結びつくか
つきあっていると、その最終地点として結婚を意識するカップルも少なくないでしょう。親密度が深まる過程で関係性が変わり、ふたりが重きを置いているポイントにずれが生じ、別れを選ぶことになるケースも少なくありません。心理学者マーステインは、SVR理論を提唱し、未知のふたりが出会い、親密になるまでには3つの発展ステージがあるとしました。そして、関係維持が難しくなってくるのは、第2、第3ステージへと移り変わるときに価値観のズレが生じることが原因だと主張しています。
SVR理論の第1ステージは、主にルックスなどの身体的特徴に心惹かれて親しくなる段階。続く第2ステージは価値観の類似性が最も重要な段階、そして第3ステージはふたりの役割意識が最重要となります。そのため、第2段階で価値観の似た部分が見つけられなかったり、第3段階でお互いの役割意識がうまく芽生えなかったりすると、先行きは不安といえるかもしれません。
【まとめ】
「好きなのに…」という不安や不満の現れは、彼との関係や自分の気持ちを見つめ直したほうがいいというサインなのかも。「好き」という気持ちだけではどうにもならないこともあります。自分の中の「好き」という気持ちを大事にしながら、客観的にどうすべきか考えることも大切かもしれませんね。