人間が1日24時間の自然のリズムに適応するために獲得した、本来の生体機能「体内時計」。太陽が昇って明るくなると目が覚め、日が落ちたら眠くなる……という体内リズムを、現代人の不規則な日常が狂わせています。
『美的』4月号の特集「キレイになりたければ体内時計を整えなさい!」から、前回は体内リズムをつかさどる「体内時計」の仕組みについてご紹介しました。
その記事はコチラ→ 冷えや肌あれ、体重増加…「体内リズム」の乱れが原因かも!
体内リズムが整うと、ホルモン分泌、体温調整、自律神経が正常化します。この、体本来の“美と健康を保つ力”を充分に引き出すための最大のポイントは、体内時計をリセットする3大スイッチ「朝日・食事・運動」のタイミングを見逃さないこと!
いつ・どのような行動をとれば体内時計が整うのか……体内時計に詳しい根来秀行先生が作成した体内リズムが整う「働く女子バージョン」のタイムテーブルをご覧ください。
【7:00】 毎朝同じ時間に起きて朝日を浴びる
★朝起きたらすぐに太陽の光を見る
体内にもともと備わっている時間(1日 24時間11分)をリセット! 1500~2000ルクス程度の光が必要とされていますが、曇りや雨の日でも充分な光。休みの日でも起きる時間を一定に。★朝は「コップ1杯の水」と「熱めのシャワー」でデトックス
起き抜けは、コップ1杯の水で水分補給を。胃腸が動き、排尿・排便も促します。また、少し熱めのシャワーも血液とリンパの流れを良くし、老廃物の輩出を促進。【7:30】 朝食をとる
【8:00】軽い運動をする
【9:00~】仕事は90分ごとに休憩を入れて効率UP
【12:00~】昼食も毎日決まった時間にとる
★野菜→おかず→主食の順にとって、過剰な脂肪の吸収を防止
食事は最初に食物繊維を多く含むサラダや野菜からとれば、血糖値の急激な上昇を防げます。血糖値が急激に上がると、食後に強い眠気に襲われて、体のリズムが狂うことも。★眠気に負けそうなときは15分以内の仮眠でリフレッシュ
人間の生体リズムは、あらかじめ13~14時頃に眠くなるようにプログラミングされているそう。環境が許せば、我慢せずに15分以内の仮眠がおすすめ。【14:00~】想像力・思考力が必要な仕事はこの時間帯に行うのがベスト
【18:00】 ちょっとハードな運動は夕方以降に!
【20:00】 就寝3時間前までに夕食をとる
★21時以降はPCやスマホのブルーライトを切ろう!
ブルーライトは網膜まで届く非常に強い光。メラトニンの分泌を抑制するほか、目を疲れさせる原因に。【22:00】 就寝1時間前に入浴
★肥満遺伝子が最も多くなる22時以降の食事は、糖質が脂肪に
22時~翌2時は、摂取した糖質が脂肪に変わるピーク。遅い食事は肥満のもと。逆におやつをとるなら15時までに。【0:00】 0時前に就寝
★アンチエイジングのためには睡眠時間は7時間確保
睡眠時間は7時間確保することが、アンチエイジングのためにも大切。早起きがいいからと睡眠時間を削って4時や5時に起きるのはNG。というのも、成長ホルモンの分泌は眠って3時間以内が盛んで、メラトニンの分泌は夜中3時がピーク。分泌されたホルモンが全身に行きわたり体のメンテナンス作業を行うのはそれ以降になるため。
美肌ホルモンの分泌量は20代がピークで、その後は減少する一方。体内時計の乱れや睡眠不足は、ホルモン減少に拍車をかける大きな要因になるので、美と健康のためにも年齢を重ねるごとに規則正しい生活が必要不可欠となってくると言えます。
今までの生活を全て改善することが難しい場合は、香りや腹式呼吸などを取り入れて、理想の「早起き早寝」と「7時間睡眠」に少しずつ近づけてみてくださいね。(さとうのりこ)
モデル/CanCam新世代モデル・大沼ふじ
(『美的』2014年4月号)
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