WI 緑の表情が、前半と後半で変わったと思うのですが、心情的に変わったきっかけはどこだと思いますか？
菊池 きっかけは“この瞬間のこのセリフ”ではなくって、だんだんと緑が強くなったからだと思います。それが母性なのか……。生理現象として体に宿っている事を感じて……。
WI やはり、妊娠したことだと思いますか？
菊池 男性と女性を比較したいとは思わないんですが、決定的な違いってどう頑張っても女の人しか生むことができない。命が宿るけれどしばらくは一体化してないし、お腹に向けて話すタイプの女の子じゃないんだけれど、知らないうちに「大人にしてもらっていっている」気がします。
WI 映画には描かれていませんよね。
菊池 掘り下げて書いてはないですけど、意識の下のほうにあって、目の前には頼りないけどいつも（真生）が居て、自分を否定しない（子どもの）存在があることに、緑は安心感を得られ、そういうことを肌で感じる……。でも、だからといって“真生のことを大事にして頑張っていこう”っていう感じじゃないけど（笑）、それが目に表れているんだと思います。演じていても、その変化の仕方は緩やかで気持ちがいい思いでした。
WI 映画の中では「妊娠」は出てきますが、それ以降は日常生活が描かれていますよね。
菊池 「子どもを産んだら素晴らしい」とか「結婚して子どもを産むのは当たり前」という考え方が古いと言われても、やっぱり少なからずありますよね。ただ、映画ではそこを全面的に出していません。妊娠したからといって、いきなり聖母になれるわけじゃないし、相変わらず友達と喧嘩します。自分が子供の頃は、母親ってすごく完璧な存在で、間違った事はしないと思っていたけど、それは子どもには見えていなかっただけで、実際は絶対にあったんだろうっなって思います（笑）。
この日の赤いカーディガンが印象的でしたので、「どうして？」と伺うと、「緑っぽいから」と答えた菊池さん。ショートストーリーなど菊池さんの意見を質問したときと、「どうして緑は？」の質問で、答え方もちょっと違っていたのが、印象的でした。20代30代の等身大の女性“緑”にもう一度会ってみたくなりました。
後半は、菊池さんの夢や実際の菊池さんは○○なタイプなどをお届けします。（平山正子）
DVD『グッド・ストライプス 【特装限定版】』
2015年12月24日発売 \5,800円+税
★映像特典：メイキング／完成披露舞台挨拶／予告編／TV-CM集
★⾳声特典：オーディオコメンタリー「真生の目線で⾒てみよう（仮）」
（岨手由貴子監督、中島歩、西ケ谷寿⼀プロデューサー）
★封入特典：特製ブックレット（32P）
・岨手由貴子監督書き下ろしショートストーリー「結婚式、その後（仮）」
・菊池亜希子×岨手由貴子監督対談 ほか収録
発売・販売元：バンダイビジュアル
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