新木優子が、自分の想いを伝えられない女子たちに贈るエールとは?

中島裕翔さん×新木優子さんの青春ラブストーリームービー『僕らのごはんは明日で待ってる』。瀬尾まいこさんのロングセラー恋愛小説「僕らのごはんは明日で待ってる」(幻冬舎文庫)を原作に、一途に想い合う亮太と小春を、中島さんと新木さんが初々しく瑞々しい演技で贈ります。

今回、積極的だけど恋愛ベタな小春を演じる新木優子さんにインタビューを敢行。共演者の中島さんとの初対面エピソードから、自身の恋愛話まで、小春のような明るい笑顔で赤裸々に話してくれました。

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中島さんと対照的な性格という役柄ですが、実際にお会いしたときの印象はどうでしたか?

新木優子さん(以下、新木) 最初にお会いしたのが、本読みのときでした。テレビなどのイメージで「気さくな方なのかな」と思っていたら、緊張もあったと思うのですが、人見知りというか人を観察するタイプの方だなって感じたんです。実は私も同じタイプなんです(笑)。中島さんに感じた「壁」は、無理に壊しちゃいけないものだとしたら、これからの撮影にも関わってくるんじゃないかな……と思い、私も距離を置いてしまったんです。だから「仲良くなれるかな」という不安は抱いていました。

 

その後、壁を越えるきっかけは何かあったのですか?

新木 すぐ後に衣装合わせがあり、これから1か月間、一緒にやっていくスタッフの方々を“人間観察”したとき、中島さんと笑うタイミングが同じだったり、あるしぐさに特徴があったり……そういうのを見つけて、「中島さんとは気が合うかも」とわかって、やっとリラックスできました。映画の最初のシーンに出てくる“米袋ジャンプ”の練習を撮影前にしたのですが、その撮影で初めてやった競技だし、初めての相手だったのに、すごく息が合ったんです。そこで「大丈夫」という確信に変わりました(笑)。実際の中島さんは、気さくで優しくて、レディファーストだし、リードもしてくださいました。それに、現場では周囲の人を積極的に笑わせてくれて、助けていただいてばっかりでした。

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演じた“小春”はどんなキャラクターですか?

新木 撮影に入るとき、まず監督に、「今回は演じるより、中島さんと新木さんの中に、それぞれの中にある“亮太”と“小春”の部分を虫眼鏡でのぞき拡大して、共通点を探して欲しい」と言われました。だから演じる努力というよりも、小春との共通点を探したり、小春を生きたというか、彼女に寄り添って演じさせていただいていました。

 

共通点は、演じながら気付いてきた感じでしょうか。

新木 演じながらももちろんそうだったんですけど、原作も読ませていただきまして、原作の中の小春と、台本の中の小春と、そこで自分でよく読み込んだりとか、台詞を読むことで小春の気持ちだったり感情を読み取ることができたので、そこで自分の共通点を探したり。

 

具体的にはどんな共通点が?

新木 明るいところと何事にも超ポジティブなところが、大きく共通している部分ですね。小春の基本的な性格もそこがメインだったので、すごく共感できる部分がたくさんありました。それから、ひとりの人を一途に好きというのは共通している部分があります。実は私も中学時代、2年間ずっと好きな人がいました。片想いだったんですけど、2年の間に3回くらい告白してるんです(笑)。小春も中学から亮太のことを見ていて、7年間、ずっと彼を好きだったし、そんな一途な部分は似ているかもしれませんね。しかも小春も一度振られるので、そんなところも「共通点だ!」と思って(笑)。

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新木さんが3回振られたということは、一度の失敗で諦めなかったのですね。

新木 諦めきれなかったです(笑)。バレンタインデーも2回あげてます。向こうは嫌がってましたけどね。恥ずかしかったのかな……でも本当に嫌だって思ってたらどうしよう、みたいな(笑)。

 

でも「好き」という気持ちを伝えることは大事ですよね。

新木 大事だなと思います。当時、いろんなものに左右されやすい年頃だったので、少女漫画を読んでは、「きっと恋はこういうふうにうまくいくものだ」と思っていた部分もあったかも。いま考えると恥ずかしくてできないです。いまとなっては他人事みたいですけど(笑)。

 

あることが理由で、小春は自分から別れを切り出しますが、新木さんならどうしますか?

新木 小春は、自分よりも相手を大切にして秘密を隠し通そうとした結果、「別れ」を選んでいましたが、もし私だったら、相手にも一緒に背負ってもらいたいなと思いました。そこは小春と違いますね。私にもし大切な人がいて、同じようなことが起こったら苦しみを共有してもらいたいと思ったのですが、いま思うと、それは相手への「甘え」だなって、すごく実感しています。だから、小春はすごく強いなと思います。

 

「祖母に反対されてるから」という話が出てきますが、家族に反対される恋についてはどう思いますか?

新木 家族から逃げちゃうかもしれないです……(笑)、落ち着くまで。23年間生きてきて「時間って偉大だな」と思います。何かが起こっても時間が解決してくれるということが、いままですごく多かったから。自分が苦しかったことや辛かったこと、怒りも苦しみも悲しみも時間が経つにつれて薄れていくというか、解決してくれるというか。もしかしたら、自分でうまく処理ができてくる年齢になって受け入れられてるのかなとも思うんですけど、もし自分の恋愛を家族に反対されたら、しばらく離れて、時間が経てばきっと認めてくれるだろうって。

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日常の何気ないシーンに印象的なやり取りが多かったのですが、新木さんがいちばん“胸キュン”したシーンは?

新木 亮太の部屋で、小春が自分の過去を告白するシーンです。ラブストーリーですが、あまり恋人らしいシーンが少ないので、二人の恋人らしい行動から、お互いが想い合っているのがすごく伝わって来るので、抱きしめあったり、お互い触れ合うところに、すごくキュンとしました。

 

今回の映画では、普通の生活を送って、ご飯を食べることがとても幸せなことだという描写もありますが、新木さん自身、日々の生活でどんなときに幸せを感じますか?

新木 私は「休みの日こそどこかに行きたい!」「何かしたい!」というタイプなんです。だから、そんな私に付き合ってくれる友だちとの時間に、すごく癒されます。今年の夏、ドラマと映画と3つの作品が重なっていましたが、たまたま空き時間ができたんです。いま思えば休めばよかったなかもと思うのですが(笑)、お昼に撮影が終わり、そのまま友だちと川遊びをして、ひまわり畑を見たり写真を撮って、そのあと温泉に入って帰る……というアクティブな半日を過ごしました(笑)。でもそういった時間が、すごく自分の癒しになっています。

 

劇中、ケンタッキーのチキンを再現するというシーンでかなり奮闘されていました、実際に自炊などお料理をしたりしていますか?

新木 実家暮らしなので毎日はしませんが、料理は好きなので人並みにはやっているほうだと思います。「母の日」には、パスタとラザニア、サラダを作りました。料理をしたいと思ったときに作るのは、なぜか“ロールキャベツ”(笑)。ネットのレシピを参考にして、そこにいろいろ足して自分好みの味に変えてます(笑)。

 

ちなみに、白いご飯に合わせるとしたらベストは何ですか?

新木 “銀ダラの西京焼き”(笑)。食べ物の中で何が好きかって聞かれたら、「銀ダラ西京焼き」と答えるぐらい好きなんです。どこで食べても美味しいですし、甘じょっぱいあの味がすごく好きです。自分で作ったことはないけど、今度やってみようかな(笑)。

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新木さんは「差し入れから元気をもらう」とお聞きしましたが、今回の撮影でも何か元気の出るような差し入れをいただきましたか?

新木 中島さんの差し入れで、私がいちばん好きなチョコレートが出てきたときは、すごく元気が出ました! 一個数百円のようなチョコレートを、すごく大きな箱に山盛り入ったものが現場にポンと置かれていて、「わあ~!」って(笑)。私がそのチョコレートを好きだと知らなかったと思うのですが、夢にまで見たチョコレートの量だったんです。でも食べるタイミングを逃してたら、帰りには全部なくなってて(笑)。結局、残っていたので食べられたんですけど、「アレとコレも食べようって思っていたのに……」と(笑)。あと、あったかいケータリングも嬉しかったです。シリアスなシーンを撮影した後だったので、すごくあったかい気持ちになりました。差し入れって、差し入れる相手のことを考えて選んだりするので、その誰かの想いも嬉しくて、元気になるんです。

 

この映画を通して、自分の想いを伝えられない女の子たちに贈るエールはありますか?

新木 「当たり前」ということをあまり持たないほうがいいというか、当たり前って実は奇跡なんだなっていうことがすごくわかりました。小春はずっと亮太のことを想い、付き合うことができたのに、自分の秘密によってそれまで一緒にいた空間が「当たり前」じゃなくなるんです。ある人にとっての当たり前は、他の人にとっての当たり前じゃなかったり……と、作品を通して痛感しました。だから、いつも隣りに友だちがいるけど、どこか違う道を歩んでたら出会ってないですし、違う選択をしたらここにはいない人もたくさんいて、一緒にいて当たり前だと思っている人が目の前にいるのは奇跡に近いことなんだなって。人を好きになることも同じで、その人がいて、自分もいるその奇跡を、当たり前として見逃さないようにしてほしいです。伝えたい想いはしっかり伝えて、「その出会いは必然だったんだ」と思えるように、相手に頑張って伝えてほしいなと思います。

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無口でネガティブな亮太と、太陽のように明るく超ポジティブな小春。性格は正反対だけど、それはまさに“運命の恋”。一緒に過ごす時間が「当たり前」だと思っていたふたりに、突然訪れた別れ……。出会いから7年。時は流れ、社会人になったふたりの運命の恋が再び動き始めます。

誰かと想い合う純粋なふたりの姿に恋がしたくなるはず。そして、観終わった後、美味しいごはんが食べたくなる……かも?(さとう のりこ)

『僕らのごはんは明日で待ってる』
TOHOシネマズ 新宿ほか、全国大ヒット上映中

出演:中島裕翔、新木優子、美山加恋、岡山天音、片桐はいり、松原智恵子
監督・脚本:市井昌秀
原作:瀬尾まいこ「僕らのごはんは明日で待ってる」(幻冬舎文庫)

http://bokugoha.com  
(C)2017『僕らのごはんは明日で待ってる』製作委員会

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