人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載!
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今回は、酒寄さんのターン。
知る人ぞ知る!?銀座にひっそりと佇む老舗の青汁スタンドに行った酒寄さん。飲みにくい青汁なのに、なぜかハマってしまい…
「銀座一丁目の青汁」
みなさん、こんにちは。ぼる塾の酒寄です。
マクドナルドで期間限定販売されている『グリマスシェイク』はもう飲みましたか?
アメリカで発売されて大反響だったグリマスシェイク!あの伝説の飲料!まさか日本で発売してくれるとは!
息子が「グリマスシェイク飲みたい」という度に「日本では無理よ」と諭していたので、この夢が叶うとは思いませんでした。日本では新たな味わいとなって新登場とのことですが、爽やかなブルーベリーヨーグルト味でおいしかったです。
グリマスシェイクの販売が11月下旬までだったので、無理やり冒頭にねじ込んでみました。それでは本題に入りたいと思います。
イメージしたシェイクだから、『グリマスシェイク』なんだそう!
先日、私は少し体調を崩しました。季節の変わり目は体調を崩しやすいと言いますが、まさにその通りです。
回復はしたのですが、100%の元気にはなりません。これは体調不良がまだ完全に治っていないというわけではなく、もう数年前から通常の私が「MAX80%くらいの元気」なのです。
朝起きていちばん元気がある状態でも80%。食事も睡眠もしっかりとっているのに残りの20%としばらく会っていません。
「このままではいつか、体調を崩していないのに元気50%とかになってしまうかもしれない。アンパンマンは元気100倍なのに…」
アンパンマンと自分を比べても仕方がないですが、なんとかしたほうが良いのは事実。私も息子という守るべき存在がいます。何か体に良いことをしようと思いました。そして思っただけで、そのまま何もしていませんでした。
…しかし!なんとかする機会が偶然回ってきました。私はその日、漫画家のつづ井さんと遊ぶというビッグイベントがあり、銀座にいました。
そのとき、ふと、あることを思い出しました。
「銀座の青汁…」
私は以前、銀座に健康マニアが辿り着く青汁のお店があると本で読んだのです。
健康マニアじゃないのにいきなり行って良いのかわかりませんが、つづ井さんに「良かったら青汁を飲みに行きませんか?」とお誘いすると、笑顔でOKしてくれました。
「…ここみたいです」
地図を検索して辿り着いたお店は大変年季が入っており、クラシックな会員制バーのようで入るのに少し勇気がいりました。
恐る恐る店内に入ると女性ふたりが笑顔で迎えてくれてひと安心。
メニューを見ると、【国産無農薬ケール100%使用の生絞り青汁】の小と大。他にオーツミルクか豆乳で青汁を割ったものが販売されていました。とにかく青汁しかありません。
私「やっぱり最初なのでストレートに生絞り青汁にします!」
つづ井さん「私もそれにします!」
ですが怖いので、小サイズを注文。
渡された青汁はまさに青汁という見た目で、なみなみに注いでくれています。
店内にはテーブルひとつと長イスがあり、そこで飲めるようになっていました。
つづ井さんには予め、「飲みやすさを大事にしている青汁界の中で真逆をいくとても飲みにくい青汁らしいです」と、大事なことは伝えています。
『遠藤青汁サービススタンド』の青汁がこちら!
ふたり「「乾杯!」」
ふたりで乾杯をし、ひと口飲みました。
私「おわっ!」
強烈な青臭さが口に広がり、草原を飲んだような衝撃が走りました。
隣を見るとつづ井さんも笑顔のまま硬直しています。
正直、私は飲みにくいと言われる青汁も自分は大丈夫だろうという自信がありました。
私はもともと苦味と辛味に強く、さらに罰ゲームであらゆる変なものを飲んできた過去があります。
私「(駄目だ…少しずつしか飲めない…)」
苦味はそこまでひどくないのですが、とにかく草原。後から感じるわずかな甘みが逆につらい。
頑張って飲むのですが、全然コップの中身は減っていきません。
体感ではコップ半分くらい飲んでいるつもりなのに、全く減らないのです。
つづ井さんに申し訳ないことをしてしまったと思い、再び隣を見ると、なんとつづ井さんは飲み終わっていました。
私「もう飲み終わったんですか!?」
つづ井さん「はい!最初はびっくりしましたが、大丈夫でした」
つづ井さんは青汁に対して余裕があり、とても格好良かったです。
私たちが店内にいる間も銀座が似合うおじいさんがひとりで来てサクッと青汁を飲んで帰っていったりして、知っている人は知っている青汁のお店なのだと思いました。(あれ?知っている人は知っているって当たり前ですね)
その後、つづ井さんに応援してもらってなんとか私も全て飲み干し、ふたりで「普段食べている野菜って食べやすいように改良されているんですね」と微笑みあいながらケーキ屋さんに走りました。
人生で一度きりだと思えば良い経験をしたと感じたあの日から数日後。
「…あの青汁がなぜか飲みたい」
あれだけ苦戦した青汁を飲みたくなっているのです。いつもは家系ラーメンで感じるこの気持ちをなぜあの青汁で!?
『惑星ループ』を聞いているときに青汁を思い出すのです。
「生絞り青汁の小をお願いします」
私は再びお店に向かい、前回と同じものを注文しました。今回もなみなみ注いでくれます。
「おわっ!…でも、これ!この味!」
体がこの味を求めていたのです。一度体験しているせいか、前回よりも少し飲みやすく感じました。
青臭さは強烈ですが、言い換えれば最上級のフレッシュ体験。のどごしもサラリとしており、嫌な感じはないのです。
「(お店の言う通り、『何も加えず、一切加工のない、自然のままの味』だ)」
1962年からやっている青汁スタンド。長い歴史があります。この自然な味がうれしい。帰りに粉末青汁も購入しました。健康計画は青汁から始めてみます。(酒寄)
★ぼる塾連載は毎週日曜夜配信予定です!
お楽しみに★
本連載から36回分のエッセイを厳選セレクトして掲載。巻頭には32ページにわたり、沖縄で撮影されたほっこり癒される4人のグラビアを収録。その他、ぼる塾自身が初めて語った「ぼる塾」についてのロングインタビューなど、ぼる塾の魅力が詰まった永久保存版!
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『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん(写真左)が育休中のため、きりやはるかさん(中央左)、あんりさん(中央右)、田辺智加さん(右)のトリオで活動中。
芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(¥1,430/マガジンハウス)発売中。『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
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