「已む」なんて読む?「こ…」でも「い…」でもなく、あの日本語です

簡単そうに見える漢字が、意外と読めなかった経験ってありますか? たとえば、「須く」「湯中り」「女郎花」など、送り仮名や組み合わせによっては、おなじみの漢字が急に難読になってしまったりしますよね。
そんな「読めそうで意外と読めない日本語」クイズから、本日挑戦していただくお題はこちら!

已む」。
こちらの読み方は、「こむ」でも「いむ」でも、もちろん「おのれむ」でもありません。それでは何と読むのでしょうか? ヒントをもとに推理してみてください。

■ここでヒント!

ヒントとして、まずは言葉の意味を見てみましょう。小学館デジタル大辞泉によると、「已む」の意味は次のとおりです。

1 風・雨・雪など、自然現象の動きがなくなる。
2 続いていたことがとまる。物事にきまりがつく。終わる。
3 高まった感情や病気などがおさまる。

一般的に多く用いられているのは、1と2の意味でしょう。1の意味で「雨が已む」「ずっと吹いていた風が已んだ」と言ったり、2の意味で「騒動が已む」「歓声が已む」と言ったりします。
さらに大ヒント! 普段、私たちがこの日本語を使うときは、別の漢字をあてることがほとんどです。さらに、「そうするより他に方法がない、仕方がない」という意味の慣用句として「◯◯を得ない」という使われ方をすることも……。

さて、そんな「已む」の読み方は? この辺りで答えを見てみましょう。

■正解は、こちら!


「已む」の読み方、正解は「やむ」でした!
一般に、「止む」という漢字表記で見かけることが多い言葉ですが、「已む」とも書きます。ヒントに出てきた慣用句は「やむを得ない」というもの。こちらの日本語も、「止むを〜」とも「已むを〜」とも表記できるんです。いつか小説などで見かける機会があるかも。この機会に覚えてみてくださいね。

CanCam.jpでは、毎朝6時に日本語クイズを更新中です。読めそうで読めない漢字ももりだくさん! ぜひ他の問題も解いてみてくださいね。
(豊島オリカ) 

▼「すく」じゃないよ。この日本語は正しく読めますか?