心当たりはない?友達がいない人の特徴・陥りがちなこと
あなたの周りに、いつもぽつんとひとりでいる人はいませんか? もしくは、自分自身に友達がいない…と悩んでいる人もいるかもしれません。もちろん、友達がいないからといって悪いわけではありません。ただ、友達がいないことに悩んでいるのなら、行動を変えてみるのもいいかもしれません。そこで今回は、友達がいない人の特徴や、大人になってから友達を作る方法をまとめました。
Contents
友達がいない人の特徴
まず、友達がいない人の特徴について、認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.自分を他者にさらけ出して自己開示できない
友達ができない人の多くは、シャイな性格で嫌われるのを恐れているところがあるといえます。間違ったことを言わないように、口数も少なく自分をさらけ出すこともできないでしょう。
心理学においては、自分のことを相手にさらけ出すことを自己開示といいます。他者と仲良くなるには、この自己開示が重要になってきます。自分のことを相手に伝えることで、相手も自分のことを教えてくれて、関係が深まっていくからです。そのため、友達が少ない人には、自分のことを他者にオープンにできないという特徴があります。
2.自尊感情が高く、自分を客観視するのが難しい
友達がいない人の中には、性格的に自尊感情が高過ぎるケースもあるといえます。プライドが高過ぎて、周囲の人たちとの人間関係を構築することが難しいのです。
心理学的に、適度な自尊感情は人間関係を円滑にしてくれるのですが、過度に低すぎたり高過ぎたりすると周囲との折り合いをつけるのが困難になってしまいます。特に高すぎるケースは、他者が自分よりも劣っていると感じてしまうため、関わりを閉ざし、結果的に周りから友達がいなくなってしまうのです。
3.テリトリー意識が強く、ひとりの時間を大切にする
あまり群れるのを好まず、趣味や関心事など自分ひとりの時間を大切にするのが好きな人もいます。こういった特徴を持っている人も、友達がいなくなる傾向が高いといえます。心理学者ソマーは、パーソナルスペース理論というものを提唱しました。これはテリトリー(縄張り)に関する距離の大きさが、人の心の距離を反映しているという理論です。周囲となじまずひとりを好む人は、このパーソナルスペースが広く、そこに入られるのを好まないため友達ができにくいのです。
4.恋人に依存的であり、捨てられるのが怖い
あまりにも恋人に依存的すぎるのも、場合によっては友達がいなくなる原因になってしまいます。自分の世界が恋人中心に動いているため、それ以外の人間関係を排除してしまう傾向があるからです。言わばライフスタイルにおいて、そもそも友達が入り込む余地がないのです。心理学において依存は強くなればなるほど、特定の相手に対しての愛着が強くなり、他者への関心が薄れてしまった結果、友達がいなくなくなってしまうのです。
友達減るかも…会うと疲れちゃう人の特徴
続いて、100人に聞いた「会うと疲れちゃう人」の特徴をご紹介します。友達がいない原因になっていることもあるかも!?
1.こちらが気を遣う人
- 「気を遣う人」(回答多数)
- 「上辺だけの関係の人、気を使わないといけない人」(25歳・自営業)
気を遣うということは、いろいろなことを気にかけるということ。気を遣う相手に会うだけで疲れてしまうのは納得できます。
2.愚痴・悪口ばかり言う人
- 「愚痴やネガティブな発言が多い人。常に粗探しをしているような人」(28歳・パート・アルバイト)
- 「会話の大半がグチや悪口」(20歳・会社経営)
- 「愚痴が多い。私が話していることに関して、“でもさ…”と大半の内容を否定してくる」(20歳・学生)
ネガティブな態度の人に会うと、つられてこちらも下向きの気持ちになってしまうものです。自分の悪口を言われているときに嫌な気持ちになるのはもちろん、他の何かの悪口をたくさん話されても、いつか自分も悪く言われるんじゃないかと不安になりますよね。愚痴や悪口など、否定的なことばかり言う人といると疲れるという人は多いようでした。
3.人の話を聞かない人
- 「自分の話ばかりする人」(23歳・学生)
- 「人の話を聞かない人」(28歳・家事手伝い)
- 「会話がかみ合わない」(28歳・家事手伝い)
会話がうまく弾まなかったり、なんだか会話にうまく乗れなかったりすると、なんとも言えない気まずさを感じますよね。相手にこちらの話を聞く気がないと、こちらからは会話の弾ませようもありません。そんな居心地の悪さが気疲れにつながっているのかも。
4.自己中心的な人
- 「マウントを取ってくる人。自分大好きな人」(23歳・会社員)
- 「自己主張が激しい」(24歳・会社員)
- 「自慢ばっかり」(23歳・家事手伝い)
人付き合いをしていく上で相手を尊重することは大切なことです。しかし時には、自分のことばかりで、こちらの気持ちを考えてくれない人と出会うこともあります。誰しも自分のペースがあるので、あまり振り回されたり、相手中心の話ばかり聞かされたりすると疲れてしまうのかもしれません。
5.価値観が違う人
- 「自分と価値観が合わない人」(22歳・学生)
- 「気が合わない人」(21歳・学生)
価値観の違う人と話していて、相手の話の意味がよくわからなかったり、自分の好きなものを何気なく否定されて傷ついたりしたことはありませんか? 価値観が異なることをお互いに受け入れられればいいですが、相手のことを理解したいけどうまくいかない、理解してもらえない、というのを繰り返せば、疲れてしまうのも無理はないですよね。
大人になってから友達を作る方法って?
Q.何がきっかけで社会人になってから友人ができましたか?
仕事 66.7%
共通の趣味 41.3%
知人の紹介 18.2 %
社会人になってから新しい友達ができた人たちにきっかけを聞いてみたところ、ダントツ1位は「仕事」。社会人になると多くの時間を仕事に割くようになるので、それだけ仕事を通して人との出会いは多くなりやすいのかもしれません。
次いで2位の「共通の趣味」もまた約4割と多くの回答を集めました。お互いに共通の趣味があることがわかると、会話も盛り上がって距離がギュッと縮まりますよね。趣味という共通点は友人作りを大きく手助けしてくれるようです。
人間関係ってめんどくさい…そんなときにやってみるべきこと
友達ができない原因は、人間関係に疲れていることかもしれません。そこで続いて、「人間関係が面倒くさい」と思ったときにやってみるべきことをご紹介します。 認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.“こう思われたい”という思い込みを外す
人には誰しも、自分は“こういう人だ”と思われたいという気持ちがあります。そういった確証によって自分に安心感を与えることができるからです。そして、自分もそうであろうと行動するようになります。これを心理学の世界では、自己確証フィードバック行為といいます。
でも、あまりにもそれにエネルギーをつぎ込んでしまうと、必ずどこかでひずみが生じて人間関係に疲れてしまいます。そこで、思い込みから自分を解放してみましょう。そうすれば、ありのままの自分でもいいと思えて、人付き合いも楽になるはずです。
2.他人と必要以上に比べ過ぎない
人づきあいに自信があるかと聞かれて「ある!」と堂々と胸を張る人もいれば、「自信がありません…」と口をにごす人もいますよね。これは自己評価の高低によるものです。しかし、自己評価は常に一定のものではありません。周囲の人たちとの社会的比較によって変化していくものです。
そのため、自信がある人や実際にデキる人たちと自分を比べると、自己評価が不安定になり自分に自信が持てなくなってしまいます。その結果、自ら人間関係が不得意だというレッテルを貼ってしまう結果に。もしもあなたが人づきあいに疲れているなら、あまり他人と比較し過ぎず、自分は自分と堂々とするように心がけましょう。
3.猫背の姿勢は人間疲れのサイン
カリフォルニア大学のアルバート・メラビアン博士は、人間の心と身体は非常にリンクしていると提唱しました。実際に気持ちが落ち込んでいる人は、落ちた姿勢、つまり猫背になってしまいがちだとされます。猫背のように、首を下げたり背筋が曲がっていたりするという姿勢は、内臓をガードしようとするポーズであり、自分を守ろうとしている心理状態なのです。
もしも最近姿勢が猫背になっているようなら、人疲れが反映されているのかもしれません。そんなときは逆に、背筋をピンと張るよう意識しましょう。姿勢を変えるだけで心にも影響し、気分が良く楽しい状態でになれたり明るく朗らかな笑顔になるといえます。その結果あなたの印象も良いものになり、人間関係も円滑で低燃費に。
4.“やんわり断れる”ようになれば人疲れは軽減!
仕事においても人間関係でも、ときには相手から無理難題を言われることもありますよね。しかし、ただ受け入れているだけでは疲れ果ててしまうだけ。そのままだと、人と関わるのがおっくうになってしまう場合も。そうならないために適切な断り方を身につけましょう。必要なのは、謝罪に加えて代替案を提示することと理由を述べること。また、理由としては他の仕事や家族など、自分以外が原因である外的な理由を伝えると相手の納得も得やすいでしょう。
このようにソフトな姿勢をとりつつ、はっきりと自分の主張を伝えることを心理学では主張的反応と呼びます。これを心がけると、人間関係で疲れることがグッと軽減されるでしょう。
【まとめ】
友達がいない人には、さまざまな事情や理由があります。そもそも友達をつくって群れるのがイヤな人もいますし、性格的に声をかけられないのかもしれませんし、人間関係に疲れているのかもしれません。しかし、そんな自分が嫌だなと思うのなら、ご紹介した方法を試してみてくださいね!
もしもそんな人と接する際には、相手はどうしてひとりなのかを知ることが第一です。下手に疎遠な態度を見せてしまうと失礼にあたりますし、貴重な出会いをひとつ逃してしまうかもしれませんよ。