「土壇場と独壇場」ってそれぞれ読める?意味わかる?
当たり前のように使っている言葉でも、「じつは間違って覚えていた」ということ、結構ありますよね。
たとえば、「天下の宝刀」と「伝家の宝刀」、「口先三寸」と「舌先三寸」、「寝覚めが悪い」と「目覚めが悪い」。これらはどちらかひとつが正しくて、もうひとつは間違っています。(どちらが正しいのかは、それぞれのページで確かめてみてください♪)
今回のクイズは、コチラ。
「土壇場」と「独壇場」。
このふたつの言葉は、どちらも正解。ちゃんと存在します。ただし、意味をごちゃまぜに覚えてしまっている人が多いんです。
どちらかは「ドタキャン」という言葉の元にもなっているのですが……さて、正解はどちらでしょうか?
1. 「土壇場」がドタキャンの元の言葉
2. 「独壇場」がドタキャンの元の言葉
あなたには分かりましたか?
正解は……
1. 「土壇場」がドタキャンの元の言葉
です!
「土壇場」は「どたんば」と読みます。その意味は「決断をせまられる、最後の場面」というもの。ここから転じて、約束をギリギリになって撤回することを土壇場キャンセル=ドタキャン、と略して呼ぶようになりました。
一方「独壇場」は「どくだんじょう」と読み、意味は「その人だけが思うままに振る舞うことができる場所・場面」を指します。
たとえば水泳の世界で、泳ぐのがダントツに速くて、どんな大会も全て優勝をさらってしまうような選手がいたとしたら、「今シーズンは彼の独壇場だ」というふうに言ったりします。
土壇場と独壇場。たった一文字違いですが、意味は全く異なるのです。
ちなみに土壇場(どたんば)の語源は、その昔、首切りの刑を行うために築いた土の壇(土壇)なのだとか……。さかのぼると結構怖い意味を持っていたドタキャン。当たり前だけど、しないで済むのが一番ですね。(豊島オリカ)