2013年1・2月合併号から2年間、料亭、割烹、寿司店などの日本料理のお店から、洋食や中華料理まで、さまざまな料理の名店に「秘訣を教えてください」と頼み込み、その秘訣をもとにつくられてきた、『和樂』の連載「名店の名料理をつくってみましょう!」。
お店や料理の背景、そして実際に名物料理をつくることができるレシピが掲載されているという、非常に魅力的な連載です。しかしながらその連載は、2014年11月号をもって終了に。
なのですが、『和樂』12月号に、これまで掲載してきたレシピ全20軒分をまるごと載せた『“名店の名料理をつくってみましょう!”丸ごとレシピBOOK』がブックinブックとしてついているのです! しかも、ご家庭でもつくりやすいレシピにして、それぞれのお店をあらためて掲載しています。
これまでWoman Insightに掲載した至高の一品レシピはコチラ
★【レシピ】おうちで作れる!「ザ・リッツカールトン東京」直伝、絶品ヴィシソワーズのつくり方
★【レシピ】人形町「芳味亭」直伝、絶品ビーフシチューに仕上げる究極の技
★元赤坂「懐石 辻留」直伝の茶碗蒸し「卵と出汁、究極の黄金比」とは?
今回はその中から、これからの季節にいただきたいメニューのレシピを特別にお見せします。
◆東京・丸の内「東京會舘」のかにクリームコロッケ
「東京會舘」のレストラン『シェ・ロッシニ』で人気のかにクリームコロッケ。鍵となるのがベシャメルソースです。「ここが名店! ポイント」で紹介する分量の強力粉を弱火でじっくりと炒めたところに、温めた牛乳を数回に分けて入れ、塩こしょうで調味します。
プロはここでオーブンに入れて煮込むのですが、家庭では焦げ付かないよう丁寧に丁寧にかいてください。このソースを粗い平織りの布で濾し、1日冷蔵庫で寝かせます。さらにもう一度濾して、パプリカでほんの少し色をつければ、見た目にも味があるように感じられるのが不思議です。
【材料(4人分)】
ベシャメルソース240g
ゆでたずわいがにの脚の身240g
玉ねぎ1/4個
ピーマン1個
パプリカパウダー、バター、ブランデー、白ワイン各少々
小麦粉、溶き卵、パン粉、揚げ油、塩、こしょう各適量
A シャトーソース[エシャロット(みじん切り)大さじ2、白ワイン大さじ3、ドミグラスソース1/2カップ、バター20g]
B つけ合わせ[キャベツ、トマト、レモン、塩、こしょう、エクストラバージンオリーブオイル各適量]
【つくり方】
【1】たねをつくる。ずわいがにをほぐし、軟骨などを除く。玉ねぎとピーマンの小角切りをバターで炒める。かにの身を加えて炒め、ブランデーを加えて火をつけ、アルコール分を飛ばす(フランベ)。
白ワインを加えて煮詰め、汁気がなくなったら、ベシャメルソースを加えて合わせ、パプリカパウダー少々で色づけ。塩こしょうで味を整え、バットに広げてラップを貼り付けて冷まし、冷蔵庫で1時間寝かせる。
【2】【1】を60gの俵型にし、小麦粉、溶き卵、パン粉の順につける。170℃の油で色よく揚げる。天板に並べて150℃のオーブンで約3分熱する。
【3】Aをつくる。エシャロットと白ワインを合わせて煮詰め、ペースト状にする。ドミグラスソースを加え、冷たい小角切りのバターを加えてなじませながら溶かし込み、なめらかにする。
【4】Bをつくる。キャベツを千切りにし、塩、こしょう、オリーブオイルを振って混ぜる。トマトのくし型切り、レモンとともに添える。
★ここが名店! ポイント
最も大切なベシャメルソースは自家製。強力粉40gと有塩バター40g、牛乳630gの割合。
★家庭でつくるには……
かには冷凍でOK。ドミグラスソースは市販品で。
【店舗情報】
東京會舘(とうきょうかいかん)住所:東京都千代田区丸の内3-2-1 シェ・ロッシニ
電話:03-3215-2123(直通)
営業時間:11:00~21:30(L.O.)、土日祝日11:00~21:00(L.O.)
休:無休(12月31日を除く)
シーフードフライ(有頭えび、舌平目、帆立貝、かにクリームコロッケの中から2品を選ぶ) ¥2,160(税込・サービス料別)
URL:http://www.kaikan.co.jp/restaurant/rossini/
フランベすると、冷凍のかにでも段違いに風味がよくなります。これからの季節に食べたい、クリーミーでアツアツのかにクリームコロッケ。ぜひお試しください。
また、ぜひ現在発売中の『和樂』12月号で他の19レシピもチェックして、作ってみてくださいね!(鈴木 梢)
【あわせて読みたい】
※季節の変わり目の「なんだか体調が悪い…」を食で撃退!おうち漢方術
※「世界でいちばん美味しい料理」に認定された「マッサマンカレー」が自分で作れる!