痛みを最小限に抑えつつ好きな人を諦めるための心理テクニック
どんなに思いを寄せてもどうしてもうまくいかない、もしくは諦めざるをえない恋愛ってありますよね。好きな人を諦めるのは身を切るほどつらいもの。頭ではわかっていてもなかなかできないのが人情。可能なら少しでも傷つかずにピリオドを打ちたいところです。そこで今回は、「痛みを最小限に抑えつつ好きな人を諦める方法」をご紹介いたします。
■悲しい曲を思いきり聴いた後に……
実は恋の痛みを緩和させつつ相手を諦める上で、有効な方法があります。それは音楽を聴くこと。アメリカの精神科医であるアルトシューラーは、どのような音楽を聴けば効果的に精神を立て直せるかを調べました。その結果、失恋した際などはアップテンポの曲よりも、バラードや悲しい曲などを聴くほうが効果的だとわかったのです。そして、徐々にアップテンポの曲を聴くのが正解なのだそう。これを心理学では“同質の原理”といい、気持ちを立て直すのにはその時の自分の感情にマッチする曲を聴いて洗い流すほうが有効なのです。
■好きな相手と物理的に接触する回数を減らしていく
心理学者であるザイアンスは、好意は会った回数に比例するという単純接触の効果を発見しました。何度も目にしたり相手と直接会うことで、人はその対象に愛着がわきどんどん好きになっていくのです。そのため、もしも好きな相手を諦めたいなら、彼と会う回数や目にする回数を意図的に減らしていかなければなりません。そうしているうちに、だんだんと自分の中における相手の占める存在が小さくなっていき、諦める決意を強くできるようになるはずです。
■相手へのイメージを反転させる方法とは!?
米国の心理学者であるアロンソンとリンダーは、評価の表し方と印象をの関係について検証しました。その結果、最初に相手をけなしてからほめていくのが、最も好印象を抱くという結果が出ました。つまり、頭の中で相手のことをけなして、でもこんないいところもあるし…… とフォローしてしまうと、いつまでも諦めがつかなくなるのです。そこで考え方としては、最初に好きな彼のいいところをどんどん出して、その後で悪いところを考えるようにしましょう。相手に対する気持ちがだんだん冷めてきて、諦めるためのハードルが下がるはずです。
■自分の中の嫌な要素を相手に見つける
好きになるというのは、人間関係の中でもかなり密な距離感を維持することだと言えます。最初は似た者同士だから好意を抱いた、なんてことも少なくありません。そんな相手を諦めるには、自分の中にある嫌な要素を相手に見つけるようにしましょう。例えば、せっかちだったり、時間にルーズだったりするところを相手にも見つけてしまうと、それが元でめんどくさくなることが多いとされます。このように、自分と似た部分が不快になっていくことを“同族嫌悪の心理”と言います。こうすることで、痛みなく次第に興味がなくなっていくよう仕向けるのです。
終わりに
人は希少性の高いもの、手に入らないものに価値を見出だす傾向があります。これは好きな人に対しても同じで、相手は“特別な存在”だという思い込みが激しければ激しいほど、諦めるのが困難になってしまいます。そのため、諦めたいときには他の異性との接点を増やすように心がけましょう。そうすれば、相対的に彼に対しての希少性が薄れ、意識が彼だけに向かわない状況をつくり出せるはずです。そこから次第に諦めていけば、ストレートに諦めるよりもつらくないでしょう。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。
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