新社会人・新入生に波風を立てず注意するテクニック

新社会人・新入生に波風を立てず注意するテクニック

学校でも会社でも、先輩としてフレッシュマンにアドバイスをするのは、かなりエネルギーが要るものですよね。相手のためを思って注意したのに、嫌われてしまったり、角が立ってしまうことも少なくありません。一体どうすれば波風が立たないのでしょう。そこで今回は、先輩の立場から「新社会人・新入生に波風立てず注意するテクニック」をご紹介いたします。

いったん受け入れて“仮定”で話せば聞き入れやすい

新人に注意をするのは、かなり緊張する人も少なくありません。目下とは言え逆ギレされたり反感を持たれる場合もありますよね。そこで気軽にできるものとして“イエス・イフ法”があります。最初からノーと言うのではなく、相手の提案を一旦受け入れた上で「もし~だったら」という仮定を提示することで条件を飲ませ、さらに相手も納得させられるというテクニックなのです。特に「もし私があなたの立場だったら……」と切り出して話をすれば、相手は自分のことを考えてくれていると感じ、素直に話を聞いてくれるようになるでしょう。

相手の感情に配慮した“代案”を用意しておく

新人に対してアドバイスをする上では、投げっぱなしは禁物。自分の意見を伝えるだけでは単なる先輩の感情論だと受け取られてしまいがちです。そのため、もしもあなたが新社会人や新入生に注意をする場合は、対策や代わりとなる“代案”を準備したうえでのぞむと良いでしょう。加えて、内容は曖昧なものよりも具体的で実践可能な方が好感を持たれるため、波風が立つことも少ないはずです。

あなたの“賛同者”を2人以上つくる

交渉などでよく使われるテクニックとして“バンドワゴン効果”というものがあります。これは、ある選択が「多くの人に支持されている」という情報が流れることで、そのアドバイスの効果がより高くなるという現象です。もちろんこれは注意をする場合にも有効で、ある実験によると意見の受け入れやすさは賛同者が3人以上から格段に高くなるとされています。そのため、会話の際には「〇〇さんと○○さんも言ってたんだけど……」とあなたの味方を2人以上つくってから話すと、素直に聞き入れられやすいでしょう。

相手の味方だという“姿勢”を見せる

もしもあなたが目上の人からアドバイスを受けるとしたら、いい加減な姿勢の人よりも一生懸命な相手の方に耳を傾けるでしょう。最終的に人の心を動かすのは“姿勢”や“熱意”なのです。たとえそれが表面的なものであったとしても、相手が目下なら安心感を与えることができると言えます。そのため、新人に注意をするなら「徹底的に関わろう」という姿勢を見せることが大切。角が立つような内容の話でも、「先輩が言ってくれるなら……」と受け入れてくれるはず。

終わりに

もしもあなたが目下の新人にアドバイスをするとしたら、前提としてその相手との人間関係がどれほど親密かということも重要になってきます。たいして親しくもない相手から注意をされると、正論であったとしてもなかなか素直に受け入れ難いもの。しかし、相手との人間関係がある程度できあがっている場合は、耳を傾けてみようという気になるでしょう。前提条件として、日頃の付き合いの深さも考慮しておくといいでしょう。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。