いいことしたら、お金がもらえる♡画期的な社内ボーナス制度の会社が…え、超羨ましい!

プチボーナス……それは魅惑の響き。働いていると大変なこともありますが、少額でも報酬が出れば「頑張って良かった!」と感じるものです。そんな心理を活かす面白いルールが、とある会社で生まれていました。

ボーナスゲット

リクナビNEXT主催のアワード『第4回GOOD ACTION』では、働く人が主人公となる「職場のグッドアクション」を年度ごとに紹介・表彰しています。

 

CanCam.jpでは、先日も受賞企業の中から「休みたいときに休める、出勤も帰宅も完全自由な会社」をご紹介しましたが、今回お届けするのは「従業員が感謝とともに、ちょっとしたボーナスを送り合う」という嬉しいルールのある会社です。(※この会社では、従業員同士で送り合う少額のボーナスのことを、【ピアボーナス】と呼んでいます)

 

多いと月に1万円ほど受け取ることもあるというその仕組み、いったいどんなものなのでしょうか?

 

▼「この人やるな」と思ったら、チャットでボーナス送信!


Fringe81株式会社(東京都)は、2012年設立のベンチャー企業です。約130名の従業員を抱えるこちらの会社では、4年前に始めた社内制度をもとに『Unipos(ユニポス)』を導入しています。

この制度は、会社や仕事に貢献している人を見つけたら「社内チャットツールに投稿して、ピアボーナスを送る」というユニークなもの。ボーナスを送ると言っても、もちろん実際にお金を支払うのは会社です。従業員が損をすることは一切ありません。

働いているといろいろな人と出会います。中には、「目立たないけど凄く良い仕事をしてるな」と尊敬したり、「協力してもらって助かった。感謝の気持ちを伝えたい」と感動したりする相手もいますよね。

そんなときこの会社では、メッセージやコメントとともにピアボーナスを送ることができるんです。

 

▼具体的にはどんな仕組み?


毎週1200円分のポイントが、従業員全員に預けられます。そのポイントは、各自の自由な判断で「貢献した」と思う人へ送ることができます。

たとえば、

●営業マンAさんから→顧客に依頼されたシステムの開発を頑張ってくれた、エンジニアBさんへ120pt

●広報部のCさんから→イベントを手伝ってくれたアルバイトの皆さんへ100ptずつ

といった具合です。肩書きや部署の違いも気にする必要ありません。そして、ポイントを全部使い切っても大丈夫! 毎週ちゃんとリセットされて、1200ptに戻ります。

 

▼「拍手」の数も評価ボーナス支給額に加算、多いと月1万円も


Uniposの面白いところは、社内チャットツールとの連動です。ポイントを送る際は必ず「誰にどんな理由で送るのか、感謝や称賛のコメント」を投稿するのがルールです。

こんな感じ。

タイムラインは社内のみんなが共有していて、いいなと思った投稿には「拍手を送る」ことができます。拍手の数が多い場合は、なんと送った側にもピアボーナスが出るのです! この太っ腹なルールも功を奏しているのか、タイムラインはかなり盛況。ときには1ヶ月で合計1万円ほど受け取る人も出るのだとか。

システムを考案したのは、社長の田中弦さん。「運用するために年間約500万円の予算を投じているけれど、それだけの価値がある」と考えています。

 

▼「サイレントヒーロー」をあぶり出したい!


田中さんが、決して安くないお金をかけてでもシステムを導入したのは、経営層からは見えづらい隠れた現場の貢献者「サイレントヒーロー」をあぶり出し、その存在を社内で共有するためでした。

「組織が拡大していく中では、どうしても互いのことが見えづらくなります」と語る田中さん。その裏には、ベンチャーとして急拡大していた4年前に経験した苦い出来事がありました。

売上が急成長する中で、成果がはっきり見えやすい営業部門のスタッフは当時華やかな称賛を受けていました。一方、システムを陰で支えるエンジニアたちは、そんな状況に不満を感じて徐々にやる気を失っていきました。

数字で成果を測りにくい職種は、世の中に山ほどあります。そうした立場にいると、じつは大きな貢献をしていてもなかなか光が当たりません。エンジニアたちの中には、不満を抱き、落胆し、会社を去ってしまうメンバーもいたのだとか。

そこで田中さんは考えました。「成果が数字で見えにくくても、大きな貢献をしているメンバーはいる。その存在は、経営陣よりも現場の仲間の方がよく知っているはず。そんなサイレントヒーローをみんなに見えるようにしよう。報酬も渡せる仕組みづくりをしよう」……そうしてスタートしたのが、社員同士で誉め称え合い、ピアボーナスを送り合うUniposのシステムでした。

 

▼「社内で繋がる」ことができたのが一番の成果


最初は「発見大賞」と題して投票を行い、月に一度表彰していました。が、やがて「褒めたり褒められたりするたびにボーナスが発生した方が、より惜しみなく称賛し合えるのでは?」と感じ、チャットツールを使った今の制度に落ち着いたのです。

 

スタート当初の投票箱。まだアナログ全開でした。

現在Uniposのタイムライン上では、毎日約30件もの称賛が飛び交っています。

「他部署のメンバーに仕事内容を知ってもらえる機会は少ないので、たくさんの反響をもらえて励みになった」(経営管理部・Mさん)

「『ありがとう』を直接言われた後に、オンラインで改めて伝えてもらえたのが嬉しい」(アルバイト・Mさん)

「ニュースサイトのような感覚でタイムラインを見られるので、『こんな商品が生まれているんだ』といった会社のトレンドを知るツールとしても重宝しています」(コンサルティング部門・Tさん)

など、従業員の関係性も立場や部署を超えて深まっている気配がします。

田中さんいわく、「社員同士がお金を送り合うのはいやらしい感じがするかもしれませんが、逆にお金があることでちゃんと感謝の気持ちを送れるのだという発見がありました」「金銭だけが大事なのではなく、称賛が大事というわけでもなく、一番大事なのは『社内で繋がること』なんです」。

エンジニアや事務に限らず、陰で現場を支える裏方のスタッフはどんな仕事にも存在します。こうした制度で「褒め言葉」や「感謝」、「報酬」を受け取ることができれば、モチベーションはぐーんとアップしそうです!

次回は、「社内通貨でクラウドファンディング可能、資金が集まれば決裁なしで新規事業がスタートできる」という、若手にも嬉しい仕組みを持つ会社についてお届けします。

取材協力:リクナビNEXT「第4回GOOD ACTION」

 

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