いろんなお米を混ぜたら…美味しい!お米界の革命児「ブレンド米」って知ってる?

▼いろんなお米をあえて混ぜたら…美味しい!お米界の革命児「ブレンド米」って知ってる?


おにぎり、お茶漬け、TKG。美味しいお米を食べると思わず「この国に生まれて良かったな〜♡」とほっこりしてしまう人、多いのでは?

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(c)Shutterstock.com

日本の食卓に欠かせないお米。じつは今お米業界に、ひそかな革命が起きようとしています。その主役とは……そう、「ブレンド米」です。

ブレンド米はその名のとおり、銘柄・産地・収穫時期などが異なるお米を混ぜた商品のこと。なぜお米をあえて混ぜるの? どうしてそれが売れてるの? 白米を愛してやまないCanCam.jpライターが調査してまいりました!

 

▼イメージと異なる「ブレンド米」の今


今回お話を伺ったのは、楽天市場の清水淳さん。楽天市場のトレンドハンターとして活躍し、日々消費者のさまざまなデータを分析していらっしゃいます。

さて、まず気になって仕方ないのが「ブレンド米って本当に美味しいの?」という素朴な疑問です。というのも「ブレンド米」と聞いて私がまず思い浮かべたのは、平成5年の深刻なお米不足の際に流行した“海外産と日本産のお米のブレンド米”だったから。そのときは、食べ慣れない味にちょっと戸惑った人が多かった……なんて記憶があります。

今売れているブレンド米は、そのときのお米とは違うのでしょうか?

清水さん「ええ、ブレンド米と聞くと、タイ米とブレンドされたお米を思い出す人が多いかもしれません。でも今売れているブレンド米は、まったくの別物と考えて大丈夫です。
そもそもブレンドされた目的が異なりますし、最近のブレンド米は単品銘柄のお米と肩を並べる美味しいものがほとんどなんですよ!」

なんと、そうでしたか! では、今売れているブレンド米とはどんなものなのでしょうか?

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ちなみにパッケージはこんな感じ。確かに銘柄は書いていませんね。(画像提供:東穀

 

▼従来のイメージを覆す「新型ブレンド米」3つのパターン


今売れている「美味しいブレンド米」には、大きく分けて3つの種類があります。

◆(1)五つ星お米マイスターが配合したパターン

お米業界にも「五つ星マイスター」がいること、ご存じでしょうか?
「お米マイスター」は、お米に関する専門職経験がある人のみに受験資格が与えられる資格。「お米の博士号」とも呼ばれています。
お米マイスターの方々は、日々全国の田んぼから美味しいお米を発掘し、その特長を活かした精米技法やブレンド技法の探究を続けていらっしゃる、お米のプロ中のプロ。

そんなお米のスペシャリストがこだわり抜いて配合したのが、このタイプのブレンド米。やや高級ではありますが、それだけ洗練されたこだわりの逸品なのです。

 

◆(2)お米屋さん独自開発ブランドのパターン

ご近所にお米屋さんがある人は、「◯◯米店限定ブレンド」といった宣伝文句を目にしたことがあるかもしれません。お米屋さんを営む店舗が、認知度やブランド力アップを目指して美味しいお米の配合を模索し、独自ブランドとして売り出したのがこのパターンのブレンド米です。

お客さまに「◯◯店のブレンド米=美味しい」というイメージを持ってもらうことができれば、売上アップに繋がります。もちろんお店の看板を背負うお米ですから、各店めいっぱいの力を注いで美味しい配合を編み出すわけです。お値段はケースバイケースですが、味には自信アリのお米が勢揃いしています。

◆(3)国内のお米をリーズナブルに配合したパターン

食卓に欠かせないお米。消費者側には「できるだけリーズナブルに買いたい」というニーズがもちろんあります。安くて美味しいものを求めるお客さまのために開発されたブレンド米が、3つめのパターンです。……といっても、安いだけじゃありません!

このパターンのブレンド米は「国内産のお米100%配合」であることがほとんど。その中でも在庫が多いなどの理由で比較的安価に仕入れられるものを組み合わせ、できるだけ「美味しい」と感じる配合に工夫を凝らしています。

また、複数の銘柄をブレンドするのではなく、「同じ銘柄で産地が違うもの」や「銘柄も産地も同じ、新米・古米を混ぜたもの」といったパターンも見られます。美味しさをしっかりキープしながらできるだけリーズナブルにと開発されたブレンド米です。

 

▼あなたのご近所のスーパーにも、きっと…


さまざまな理由から「あえてブレンドされたお米」は、今や単品銘柄のお米たちと充分渡り合える存在になりました。美味しさを競い合いながら、誇らしげに店頭に並べられています。
ご近所のスーパーで「今売れています」とか「当店売上ナンバーワン」などと書かれた商品、よく見たら「あっ、ブレンド米」なんてことも珍しくないかも。

リーズナブル派、高級志向派、どちらのお腹も美味しく満たしてくれるブレンド米。我々にとって嬉しい存在と言えそうです!(豊島オリカ)

取材協力:楽天市場トレンドハンター 清水淳氏

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