【ダイエット講師・松田リエさん監修】もう挫折しない。3か月でダイエットを習慣化させるコツ
ダイエットをしていると、多くの人が体重が落ちにくくなる「停滞期」を経験するもの。何をしてもやせなくてウンザリ…という人は、ダイエットを無理なく『習慣化』することが大切です!
ここでは、看護師、保健師をへて2016年からダイエット指導の活動をはじめ、のべ3,000人以上の食事指導をしてきた松田リエさんの書籍『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット 瞬食マインドで自分嫌いを卒業』(小学館)より、「ダイエットの壁を乗り越えるコツ」について一部抜粋してお届けします。
Contents
- 【ダイエット講師・松田リエさん監修】もう挫折しない。3か月でダイエットを習慣化させるコツ
- 「3か月プログラム」でダイエットを習慣化!
- うっかり食べ過ぎたら…翌日の食事から再調整すればOK
- 100点満点を目指さない
- 3か月も頑張れない?ならば「2週間でご褒美」を
- ご褒美は「食べること以外」にする
- 「口さみしさ」をやりすごすテク
- 今日できたことを、とことんほめよう
- もらった甘いもの、断りにくい会食は必要以上に恐れない
- フードコートよりもファミリーレストランで食べる
- 外食時の“自分サイズ”を知ること
- 料理が面倒…ならば缶詰、チューブなど“ずぼら”流で◎
- ダイエット停滞期は「成功の証」!
- 急激に体重を落とすほど停滞期が訪れやすい
- 体重&体脂肪は毎日測って記録
「3か月プログラム」でダイエットを習慣化!
90日までの「ダイエットの壁」を乗り越えると、かなりラクになる
人のやる気は長続きしないもの。ダイエットを始めたときと同じモチベーションをずっと保つのは不可能。そこで、まずは3か月をひと区切りにダイエットを“ルーティン=習慣化”させる必要があります。
★習慣化までのプロセス
【1】反発期(ダイエット開始~2週間め)
新しい習慣に抵抗する力が強く働き、不安になる時期。慣れていなくてツラい一方で、ダイエットモチベーションが高く体重の変化も出やすい。ダイエットをしていて楽しい時期でもある
【2】不安定期(2週間め~2か月め)
日々のルーティンに慣れてくるが、それでもまだ定着するほどには安定していない時期。「スイーツをつい食べすぎてしまった」などイレギュラーなことに対応できず、「もうダメだ…」と継続することをあきらめてしまいがち
【3】倦怠期(2か月め~3か月め)
マンネリを感じたり、続ける意味を見失ったりしがちな時期。ここで飽きずにルーティンを続けられるかどうかが、一生リバウンドしない体になれるかどうかの分かれ道
【4】習慣化成功(3か月め以降)
約90日を超えると、何も考えなくてもルーティンを毎日こなすくらい身につくようになる
ここで「【4】習慣化成功”にたどり着くためには何に気をつければいいの?」という疑問にお答えすべく、松田リエさん流“ダイエットの壁を乗り越えるコツ”をご紹介!
うっかり食べ過ぎたら…翌日の食事から再調整すればOK
数か月もダイエットをしていれば「外せない会食」「友人とおいしいものを食べに行く約束」などのイレギュラーなことが起きてしまうもの。でも、もし食べ過ぎたとしても、体脂肪として貯蓄されるまでにはタイムラグがあるから大丈夫。翌日から3食栄養バランスを考えた食事をとって、ビタミンやミネラルでエネルギーとして燃やしていけばいいんです。
食べたものの3割は活動(着替えや掃除、入浴などの日常行動も含む)によって燃焼されるので、ふだんよりエネルギーを多く燃やすために有酸素運動をするのもおすすめ。
100点満点を目指さない
ダイエット時に避けたいのは、食べ過ぎたことで自己嫌悪に陥ること。1度の失敗を責めたことをきっかけに、2度、3度と繰り返して挫折してしまいます。
みなさん100点満点のダイエットを求めがちですが、1週間をふり返って80点であればよし。40点や60点の日があっても「今週はトータルで80点だったな」となればOK! 正しいルーティンが身につくまで、最初の3か月は焦らず淡々と繰り返すことが大事。
3か月も頑張れない?ならば「2週間でご褒美」を
ダイエットのモチベーションが上がらなかったら、「2週間が勝負!」と区切りをもたせて、達成できたら自分にプレゼントをあげて。
たとえば…
・1日3食を2週間続けられた→美容院でトリートメントしてもらう
・毎日たんぱく質を欠かさず食べられた→新しい靴を買う
・主食、主菜、副菜の定食スタイルを続けられた→趣味のイベントに参加する
など。化粧品や美容ツールなどの購入、髪や爪を磨くなど“ビューティ関連”は、見た目がキレイに磨かれるとダイエットのゴールもイメージしやすくなるのでおすすめです。
ご褒美は「食べること以外」にする
甘いもの好きの人にとって「ご褒美=食べること」という法則が脳内でひもづけされがち。とくに白砂糖は「ドーパミン」「β-エンドルフィン」といった幸せを感じる物質が分泌されて、麻薬に匹敵する依存性があると言われているので要注意! 食べること以外で“自分へのご褒美”を探して。
「口さみしさ」をやりすごすテク
「パソコンに向かうとき、つい飴やガムを口にしてしまう」
「コンビニに用もないのに立ち寄って、アイスやカフェラテを買ってしまう」
「夕方になるとお煎餅をむさぼってしまう」
こんなふうに、日頃から口さみしさを頻繁に感じる人は、食べたい衝動をしのぐ方法を5個考えましょう。ちなみに松田リエさんが考えた例がこちら。
★食欲の衝動を抑えるヒント
・水orレモン水を飲む
喉がかわくと食欲も増しやすくなる。水を飲むことで湧き上がる衝動が一瞬フッと落ち着く。水コップ1杯にレモン果汁大さじ2杯程度を加えると、空腹ホルモンを抑えて満腹ホルモンの分泌を促す効果がある
・深呼吸してひと息つく
ストレスによる緊張をゆるめてリラックスモードになり、食の衝動にとらわれてソワソワした気持ちが落ちつく。秒数をカウントしながら6秒かけてゆっくり吐いたり吸ったりを3回(約1分間)繰り返す
・自撮りをする
食べたいと思ったら、キッチンへ行く前に鏡の前に立つor自撮りをすると、かなりの確率で食べる抑止力になる。太っているときほど積極的に容姿を見ること
・おでこをポンポンする
脳の理性を司る部分が刺激され、食欲が落ち着く効果があると言われる
・その場でジャンプする
食の衝動を強制的にリセット。気分転換になってストレスも吹き飛ぶ上、血行がよくなりむくみも取れる。ジャンプは有酸素運動なので3分程度続けると効果◎
・歌う、笑う
歌うと深呼吸と同じような効果、笑うとたるみや二重あごを予防するフェイストレーニング効果あり
・食事後すぐ歯を磨く
物理的にさっぱりキレイにすると心理的な抑止力あり
今日できたことを、とことんほめよう
人は誰しもほめられて伸びるタイプ。ダイエットの成果が出ないときこそ、“ほめ”のコミュニケーションテクニックを自分自身に使いましょう。
★自分をほめるテクニック
①まずは“今できていることをほめる”
例:「朝昼晩と1日3食食べている」「野菜や海藻をたっぷりとっている」
②そのうえで“改善ポイントを考える”
例:「でも、たんぱく質が取れていない。先週は忙しくて買い物時間も調理するヒマもなかったのが原因。日持ちする豆腐や納豆、サバ缶を常備しておこう」
③最後に“①と違う視点でもう一度自分をほめる”
例:「ここのところ体重の変化が緩やかになっているとはいえ、すでに3か月も続けている、それってスゴイこと!」
そして不思議なことに、このテクニックを毎日実践していると対人関係がよくなる効果も実際に確認されているんだそう。まさに一石二鳥!
もらった甘いもの、断りにくい会食は必要以上に恐れない
社会生活を送っていると、お菓子などの嗜好品をいただいたり、職場でおみやげが配られたり、友人の家で甘いものが用意されていたり、断れない会食が続いたり……食べたらまた元に戻ってしまわないかと不安になってしまいますよね。
でも、次のことに気をつければお菓子もお酒も禁止しなくてOK。
★お酒を飲むとき
・低糖質ビール、ジンや焼酎の水割りやソーダ割などがよい
・ワインは飲みすぎなければOK
・日本酒は糖質が多いので避けたい
★会食するとき
・自分がお店を選ぶときは、コースでなくアラカルトで頼めるお店に
・コースのときは、食べられる量だけ食べて残す
日々3食正しく食事をとっていれば、過食に走りにくく、お酒も自分で決めている杯数を飲めば満足できる…そういう安定したモードに自然となってくるはず。でも、市販のお菓子はかなり中毒性が高いことは忘れずに! 毎日のように会食がある場合は、食事改善していることを周りに宣言するのもあり。
フードコートよりもファミリーレストランで食べる
一般的にフードコートは、ラーメンやピザ、パスタ、カレーなど専門のテナントが集まったところが多いもの。「単品メニュー」は栄養バランスが偏ってしまうので、ファミリーレストランの定食メニューを選ぶと◎。
外食時の“自分サイズ”を知ること
どこのレストランでも注文したときに出てくる量は男女関係なく同じなので、自分の適量を知っておくことが大事。ダイエットを続けているうちに、自分のお腹が満足できるセンサーが身についてくるはず。「ごはんは少なめで」など注文の工夫もしてみましょう。
料理が面倒…ならば缶詰、チューブなど“ずぼら”流で◎
ダイエットのために料理をするのが負担という人は、とことん手抜きに。以下のような時短のお助けアイテムを多用して。
★ずぼら料理のポイント
・缶詰、瓶詰、チューブ調味料を活用…栄養価方法、無添加など増えている
・コンビニ食材も便利…サラダチキンなどそのまま食べられるもの
・レンチンOK…時短&火を使わず洗いものも少ない
ダイエット停滞期は「成功の証」!
実は、ダイエットをして最初に減るのは“体の水分と便”なので、1週間で3~4kg落とすのはそれほど難しくないんです。
問題なのはそこから先。しばらく継続してそれほどの成果が出てきたあと、ピタッと体重が動かなくなるタイミングがしばしばありますが、その原因は「脂肪は水分や便のようにスムーズには流れない」から(1㎏の体脂肪を燃やすには7,000kcal消費する必要がある)。
だから、最初の水分と便の3~4kgはボーナスポイントに、そのあとはゆっくり落としていくのだとイメージしてください。1か月1㎏減なら充分に大成功!
急激に体重を落とすほど停滞期が訪れやすい
人間の体は「ホメオスタシス(相乗性)」という機能によって急激な変化が起きないように脳がコントロールしています。だから、急激に減量すると「異常事態が起きている!」と脳が判断して、体重がそれ以上落ちないように調整する…これを停滞期と呼びます。
ダイエットの目標設定をするときは体重の3%以内を意識して、減らしたい数値に応じてゆっくり無理のない期間を設定しましょう。
体重&体脂肪は毎日測って記録
体重にとらわれすぎるのもよくないですが、最低限、毎朝同じタイミングで体重と体脂肪を測ってアプリなどで記録してくださいね。タイミングは“朝起きてお手洗いをすませたとき”がベスト。
ダイエットアプリに体重・体脂肪を入力し、グラフの変化を2週間ぐらいの推移で見ていくように。
ご紹介したことの詳細やダイエット方法が気になる方は、書籍も合わせてチェックしてみてくださいね。
看護師・保健師・ダイエット講師。Belle Life Style協会代表理事。看護師としてがん患者のケアを担当後、保健師として成人の健康教育、メタボリックシンドロームや糖尿病患者への保健指導を経験。自身も食事改善を行い、運動をせず自然に12kgのダイエットに成功。その経験から食べやせダイエット専門講師として起業し、誰でもすぐに取り入れられる食事メソッドを発信。YouTubeチャンネル登録者数は12万人を超え、Amebaダイエットブログなど、SNSでも活躍中。著書『ずぼら瞬食ダイエット』(小学館)、『やせ調味料ダイエット』(マガジンハウス)など数々のヒット本も生み出している。
Instagram:matsuda_rie8