食べるほど勝手にやせる?!ダイエット講師が教える「ずぼら瞬食ダイエット」がスゴい。

【ダイエット講師・松田リエさん監修】気合いゼロでも続けられる“ずぼら”ダイエット

自分が太っていると感じているときは、「食べること」=ダイエットの敵と捉えがち。でも実は、正しい食材を規則正しくしっかり食べていれば、本当に勝手にやせていくんです!

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ここでは、看護師、保健師をへて2016年からダイエット指導の活動をはじめ、のべ3,000人以上の食事指導をしてきた松田リエさんの書籍『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット 瞬食マインドで自分嫌いを卒業』(小学館)より、「ダイエット成功のポイント①~⑫」について一部抜粋してご紹介します。

松田リエさんが生み出した「ずぼら瞬食ダイエット」とは?

★「すぐ身につく食の知識」+「食習慣」+「食材の選び方」=「ずぼら瞬食ダイエット」

本書のキーワードである「ずぼら瞬食ダイエット」は、ダイエット講師であり自身も-12kgのダイエットに成功した著者・松田リエさんが、実体験と理論に基づいて考案した食事メゾット。

“瞬時にできて、手間も気合も必要としないから、ずっと続けられる。しかも一生リバウンドしない”という意味が込められています。食事制限をするのではなく、1日3食しっかり食べながらやせることをベースにした瞬食ダイエットのポイントを、次にお届けしていきます。

①まずは毎日3食食べる

「1日3食欠かさず食べる」を1週間続けられるか挑戦!

「おなかもそんなに空いていないし、食べたら太るし、食べなくてもいいか」「食事が面倒くさいから、手軽につまめるスナックで1食をすまそう」など、1日2食や1食ですませる習慣がある人…実は太りやすいんです! 

朝、昼、晩と3食規則正しく食べることのメリットは、1日を通して「空腹感少なく過ごせるため、やせやすい」こと。おなかがすくと、栄養を補おうとカロリーが高いものや炭水化物、脂質を欲しがるので気をつけて。また、食事と食事の間を6時間以上空けないこともポイント。どうしても規則正しく食べれない人は、食間にナッツや豆乳などの栄養補給もおすすめ。

②とくに朝ごはんは簡単でいいので必ず食べる

朝ごはん抜きは絶対NG!

朝ごはんを食べるとエネルギーを消費しやすい体になり、朝から活動したあと夜も自然に眠くなる。しっかり睡眠をとると内臓もリカバリーされる。だから翌朝も調子がいい…というように、健康的で代謝のいい体ができあがります。

★おすすめ簡単朝ごはん…納豆ごはん(1パック)、ゆで卵(1個)

③「定食スタイル」の食事が◎

主食・主菜・副菜の3品を必ず!

とくに和定食はダイエットに最高のおすすめ献立ですが、主食がパンでもパスタでも問題ありません。基本的に“食べてはいけないメニュー”はないので、ガマンせずに好きなものを食べてOK。

★理想の定食スタイル…ごはん、メインのおかず、小鉢、できれば汁もの
★おすすめ定食…焼き魚定食、お刺身定食、鶏肉の塩麴焼き定食、肉豆腐定食
※避けたい単品食…菓子パン、チャーハン、天ぷらうどん、カツ丼だけ


定食スタイルの食事がいいとはいえ、忙しくて朝から肉や魚を調理することが難しい人や、昼はいつもコンビニで調達しているという人もいますよね。そこで④~⑧では『どんなシチュエーションでも応用できる献立の組み方の基本』をご紹介します。

④献立の主役「たんぱく質おかず」は手のひら1枚分

缶詰やコンビニ食品もどんどん使ってOK!

まずは「メインとなるたんぱく質おかず」を決めることから。基本の食材は、肉・魚介類・卵、豆腐や豆加工品(厚揚げ、油揚げ、がんもなど)です。忙しいときや手抜きをしたいときは、缶詰やコンビニ食品も利用して。

【おすすめたんぱく質】

・朝は手早く…納豆(1日1パック)、卵(1日1個)、ヨーグルト(1日100g)
・昼はしっかりと…鶏肉、豚肉、牛肉
・夜はさっぱりと…焼き魚、刺身、豆腐

【時短orいざというときのおすすめ食材】

・冷凍食品…むきあさり、むきえび、ひき肉など。解凍後すぐ調理に使えて便利
・缶詰…さば缶、ツナ缶、さけ缶など。栄養豊富&良質な油がとれて◎水煮缶を選ぶのがポイント
・そのまま食べられる食品、コンビニ食材…豆腐、納豆、サラダチキン、ミックスビーンズ、ゆで大豆、ゆで卵、温泉卵、生卵など。比較的日持ちするうえ手に入りやすい

【サブ食材】

・チーズ(25g/日)、ヨーグルト(100g/日)、牛乳などの乳製品…料理に加えるのもおすすめ。ギリシャヨーグルトは1食分で卵1個分以上のたんぱく質がとれる!
・豆乳…脂質の多い牛乳の代わりになる

⑤胃腸が弱っていたら「柔らかい食材」で回復期をもうける

豆乳やヨーグルトからスタート

今まで糖質過多な食事、または食べないダイエットを続けてリバウンドしてきた人は、消化力が鈍っていることが多いもの。なので最初からたんぱく質をしっかりとると消化不良を起こすことがあります。体が受けつけにくいと感じたときは、消化力をトレーニングするつもりで柔らかい食材から徐々に固形物へシフトして。よく噛んで食べることも大切!

★最初は「豆乳やヨーグルト」→慣れたら「豆腐や納豆」→徐々に「肉や魚」

⑥野菜・海藻類は食べる種類を多めに

量の制限ナシ。ビタミンB群を積極的にとってダイエット効果アップ!

献立のメインとなるたんぱく質おかずが決まったら、次はつけ合わせ。野菜や海藻類は低カロリーなのでたくさん食べてOK。46種類あるビタミン・ミネラルの栄養素をまんべんなくとるために、さまざまな種類の野菜・海藻類を食べましょう。

★1日の摂取量の目安

・野菜…生なら両手3杯分(350g)。1食なら両手1杯分
・海藻類…ひとつかみ

【ビタミンB6】たんぱく質の代謝をサポート。たんぱく質とセットでとりたい

・ブロッコリー、トマト、赤パプリカ、にんにく、玄米、ごま、ナッツ類、バナナ
・さば、さんま、かつお、まぐろなどの青背の魚、鶏むね肉(たんぱく質食材)

【ビタミンB1】糖質の代謝を促す。不足するとイライラして過食を招く原因にも。白米や菓子パン、うどんなどを好む人は、とくに意識してとりたい

・豚肉、魚介類、豆類、大豆製品、乳製品…たんぱく質をとっていればビタミンB1も自然にとれる
・玄米、雑穀米、ライ麦パン、ごま、ナッツ類

【ビタミンB2】糖質の代謝を促す。細胞の再生にも役立つ。外食などで糖質の多い食事になりがちな人は積極的にとりたい

・さば、さんまなどの青背の魚、白鮭、納豆、卵、レバー
・わかめ、のりなどの海藻類
・チーズ、ヨーグルトなどの乳製品

⑦具だくさんの汁ものを1日2杯

体が温まって満腹感&即効やせが期待できる!

定食スタイルに欠かせないお味噌汁やスープなどの汁ものは、野菜などから溶け出した水溶性ビタミンを余すことなくとれるのが大きなメリット。1日2杯を目安に温かい汁ものを食べることで、胃がポカポカと温まって膨らんで、わかりやすく満腹感が得られます。

オートミールやもち麦を入れれば1食でおかず(主菜)にもごはん(主食)にもなって、ずぼらさんには大助かり。野菜をたっぷり入れれば便秘改善、温活で冷え解消などいいこと尽くめ! 塩麴やクレイジーソルト、豆乳やレモン、カレー粉など…お気に入りの味付けを見つけてみましょう。

⑧ごはん・パンは白より茶色が◎

こぶし1個分を目安に。足りないときはおかずを増やして

主食はエネルギーの素となる大事な栄養素なので、ダイエットで主食を抜く糖質制限はおすすめしません。握りこぶし1個分(ごはんなら80~120g程度。茶碗に軽く1杯)なら1日3食でも太らないので、しっかり食べましょう。

そして、お米なら玄米や雑穀米、パンなら全粒粉やライ麦パン、シリアルならオートミール、麺類なら十割そばや全粒粉麺・豆100%麺など…加工度の低い精製されていないものには、糖質を燃やすビタミンB1が含まれているのでおすすめ。逆に白米や白いパンなどは、精製の過程でビタミン・ミネラルや食物繊維が取り除かれてしまうので、栄養価が下がりダイエット向きではないんです。


⑨~⑫では、味付けや調味料の選び方のコツをお届けします。

⑨味付けはシンプルに。2週間で味覚は変わる!

やせ調味料、出汁、薬味、スパイスを活用

1日3食きちんと食べているのに体重が減らない…という場合は、調味料で過剰な糖分や油脂分をとりすぎている可能性大。調味料を見直したり薬味を加えたりして、味覚を濃い味→薄味へとリセットしましょう。

★やせる味覚を実現する調味料

・日本古来の「やせ調味料」…塩、しょうゆ、酢、みそ、本みりん、塩麴など
・出汁…昆布、かつお節、干し椎茸、煮干しなどでしっかりとる(出汁パックやインスタントも添加物の少ないシンプルな原材料ならOK)
・薬味、スパイス…ねぎ、しそ、みょうが、レモン、すだち、わさび、ごま、塩昆布、もみのり、干しエビ、梅干し、カレー粉、ハーブなど

⑩ケチャップ、ソース、マヨネーズは量と質に注意

濃い味の調味料は避け、原材料がシンプルなものに代用

ケチャップなら100%トマトピューレで、マヨネーズは豆乳マヨネーズ(★)で代用。ソースは隠し味に使う場合、量に気をつけて。カロリーハーフや塩分カットの調味料は一見ヘルシーそうですが、栄養表示を見ると通常のものより糖質量が多かったりするので注意!

★豆乳マヨネーズの作り方

・オリーブオイル(大さじ5)、豆乳・リンゴ酢(各大さじ1)、海塩ふたつまみを混ぜてボトルの中でシェイク

⑪めんつゆ、ドレッシングなど甘い調味料に気をつけて

「加糖ブドウ糖液糖」を含むものは避けたい

めんつゆ、ドレッシング、寿司酢、ポン酢、焼き肉のたれなどに多く含まれる「加糖ブドウ糖液糖」は、急激に血糖値が上がりやすい特徴があります。ノンオイルドレッシングは油分を減らす代わりに甘味料・添加物を加えていることが多いので要注意。白砂糖もなるべく避けたい調味料のひとつです。

★おすすめの代用調味料

・ドレッシング→サラダにはシンプルにオリーブオイルと塩。レモンやリンゴ酢もOK
・めんつゆ→1分で手作り(しょうゆ、本みりん各50ml、顆粒だし5gをレンチン600w1分で完成)
・ポン酢→しょうゆ、出汁に柑橘類をしぼるだけでおいしい!
・白砂糖→合成甘味料「エリスリトール」

⑫やせる油、太る油

良質な油をティースプーン1~2杯で細胞機能&代謝アップ!

質のよい油はホルモンの材料になったり、代謝を高めたり、肌や腸を守ったりと体によい効果がいっぱい。

【積極的にとりたい油】

・アマニ油、エゴマ油…“オメガ3”は細胞を守って体の老化を防ぐ効果あり。サラダ、冷奴、納豆にかけるのがおすすめ
・オリーブオイル…“オメガ9”は悪玉コレステロールを減らして中性脂肪を抑える働きあり。熱に強いので炒め物など加熱調理にもおすすめ
・魚に含まれるアブラ…オメガ3(青背の魚に多い)、ビタミンB2、B6が含まれ脂肪を燃やし代謝を高める効果あり

【あると便利な油】

・こめ油…サラダ油の代用に◎
・ごま油…風味豊かでおいしいので料理のアクセントに

【避けたい、太る油】

・揚げてから時間のたった油…お惣菜コーナーの揚げものなどは、時間経過とともに油が酸化してくので避けたい
・トランス脂肪酸を含む油(マーガリン、ショートニングなど)…健康によくない油脂として海外では規制されている。「トランス脂肪酸フリー」の表記があるものを選んだり、ショートニングが使われている市販のお菓子・パンは避けたほうが無難


さらなる詳しいダイエット方法が気になる方は、書籍も合わせてチェックしてみてくださいね。

【書籍情報】

『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット 瞬食マインドで自分嫌いを卒業』/小学館/1,540円(税込)
松田リエ
看護師・保健師・ダイエット講師。Belle Life Style協会代表理事。看護師としてがん患者のケアを担当後、保健師として成人の健康教育、メタボリックシンドロームや糖尿病患者への保健指導を経験。自身も食事改善を行い、運動をせず自然に12kgのダイエットに成功。その経験から食べやせダイエット専門講師として起業し、誰でもすぐに取り入れられる食事メソッドを発信。YouTubeチャンネル登録者数は12万人を超え、Amebaダイエットブログなど、SNSでも活躍中。著書『ずぼら瞬食ダイエット』(小学館)、『やせ調味料ダイエット』(マガジンハウス)など数々のヒット本も生み出している。
Instagram:matsuda_rie8
構成/Mai