永作博美、17年間の友だち関係から結婚した夫婦の「あの距離感が理想」│ 映画「夫婦フーフー日記」

ついに本日5月30日公開! 実話ブログから生まれた映画『夫婦フーフー日記』は、死んだはずのヨメ・ユーコがダンナ・コウタの前に現れ、死んだはずのヨメと、ヨメが元気だった世界をふり返る……という現実とファンタジーが交錯した、笑いと涙満載の“泣けるコメディ”!

本作で主演の夫婦を務めるのは、佐々木蔵之介さんと永作博美さん。ヨメが幸せの絶頂で亡くなるというシリアスな映画でありながら、生きているダンナと死んだヨメの夫婦漫才のようなテンポのいい会話に、笑いをこらえることはできません。まさに、抜群のコンビネーションを見せるふたり!

そして、そんな笑いのなかにやってくるのが、確実にヨメに迫っている“死”という現実……。身近な人の死を体験した人にもそうでない人にも、涙が止まらなくなる瞬間が幾度となく訪れます。

佐々木蔵之介さんと永作博美さんのインタビュー後半では、この夫婦の関係から見えてきた“理想の夫婦像”から、本作のカギでもある「死」に直面する姿を通して感じたことなどをうかがってみました。

★前半はコチラ→ 10年ぶりに夫婦役で共演!佐々木蔵之介「永作博美さんは“パワフルな幽霊”だった」│映画「夫婦フーフー日記」

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元気だったユーコが病床に伏して弱っていく……というヨメを支えるダンナを演じてみて、佐々木さんが想うダンナの魅力はどこにあると思いますか?

佐々木蔵之介さん(以下、佐々木) 自分がそういう状況になってみないとわからないですけど、ダンナの魅力は、そのときどきの状況を受け入れて、ブログを書くことによって気持ちを整理して、そしてヨメが笑って生きられるように捧げたのかな、と。苦しみをしっかり受け止めながら笑いに昇華させたのは、彼の魅力なんだろうなと感じました。ブログで書いたものをあとで振り返ったら、嘘を書いていることもあったりしたのですが、それが彼の生きる術だったのかもしれませんね。弱そうに見えるけど、実は強いんだよな、と思いました。

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17年間という長いあいだ、友だち関係だったユーコとコウタが夫婦になることでこの物語が誕生するわけですが、ふたりの関係をどう思いましたか?

永作博美さん(以下、永作) 友だちでしたけど、やっぱり気になる存在だったんだろうなと想像できますよね。完全に友だちだと思っている関係ならハードルは高くなるような気はしますけど、プロポーズをされてユーコはうれしいと思う気持ちがあったので、コウタを異性として意識していたんだろうなと思います。ただ、お互い勇気がなかったんだろうなって(笑)。勇気が必要ですからね、告白って。

 

夫婦になった後のふたりも、この夫婦ならではの特別な関係でしたよね。

永作 友だちだった関係からか、夫婦になってからのあの微妙な距離感は、ふたりとも楽だろうなって。私的には、すごく理想だなって思いました。でも、今回映画の取材をたくさん受けたなかにいらっしゃいましたよ。20年間友だちの関係で結婚したから、ヨメとダンナの関係がすごくよくわかるっていう方が。少ないとはいえ、そういった結婚もあるんだなって思いました。でも、男女の感情がどこでどう動くのかって、わからないですよね。

佐々木 17年間友だちだったからこそ生まれた距離感、お互いを客観的に見ていた部分はあったと思うんですけど、夫婦になってからの生活はよかったんじゃないかな、と。ダンナは引っ張られてばかりだったけど、夫婦になってから、うまく切り返しができるようになってきたし。夫婦だった期間は短かったけど、映画では四十九日からも一緒に生活して、そこからの突っ込みは、さらに増していたような気がしないでもないですけど(笑)。映画のラストに「これは、ずっと続くのかもしれない」という言葉がありますけど、このふたりの関係は、そうしてずっと続いていくのかもしれないな、と。

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先ほど、永作さんがヨメとダンナの関係が“理想”と話していらっしゃいましたが、おふたりが理想とする夫婦像を教えていただけますか?

永作 私は、夫婦とはいえ、それぞれがそれぞれの居場所をしっかり歩いている感じがいいな、と思っています。夫婦だからといってあまり依存しすぎると、バランスは崩れそうだなぁと想像しているので、いい距離感があって、それぞれのやりたいことがあるほうが、より豊かな家族構成ができるような気がしますね。

佐々木 右に同じく(笑)。お互い高めあっていく関係がいいですよね。ヨメとダンナのように、ただベッタリではなく、きちんとわかり合えて、お互いを尊重し合えているのがいいと思います。

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