◆日本橋橘町 都寿司(東日本橋)
1日本橋蠣殻町にある同名の老舗で12年修業後に独立した、若き主人・杉田孝明さん。江戸町民の楽しみだった寿司本来の庶民性を大切に、実直な寿司を握るという姿勢を、親方から受け継ぎました。一方、魚の扱いや仕込みに関しては試行錯誤を重ね、進化を続けています。
保存のために醤油に漬けたのがはじまりであるマグロのヅケも、杉田さんはもっとも骨に近い部位まで薄くそいで醤油に漬けて、よりダイレクトに鉄分の酸味を感じさせます。
握りの最初に出されるコハダは、赤酢と米酢のしゃりに最も合う締め加減。考え抜かれた寿司が銀座界隈に比べれば肩ひじ張らずに楽しめます。
【店舗情報】
「日本橋橘町 都寿司(にほんばしたちばなちょう みやこずし)」
住所:東京都中央区東日本橋3-1-3
電話:03-3669-3855
営業:17:30・20:30の2回転制(土曜は17:00・20:00、日曜は11:00・13:30・18:00)
休:月曜
昼、夜ともにおまかせ¥15,000~。
※10月に日本橋蠣殻町に移転予定。店名も「日本橋蠣殻町 すぎた」に変更。
◆金多楼(三宿)
旬のいま、皮がやわらかくなる時期の酢締めのアジは、あえて一部皮を残して握ると言った古いスタイルで供します。頬張ればとろりと口でとろけながらも、アジらしい香りと余韻を強く残すのが特徴。
また、夏へ向けてシャコがすっと出されたり、小ヤリイカの印籠詰めの深みある甘さに頬がゆるんだり。江戸前を色濃く感じる瞬間です。文化人や粋筋が通い続けるのも納得の魅力の証です。
【店舗情報】
「金多楼(きんたろう)」
住所:東京都世田谷区三宿2-11-1
電話:03-3413-4339
営業:17:30~21:00(最終入店)
休:水曜
つまみ数品と握りのおまかせで¥10,000~。握りのみのコースもあり。日本酒は1合¥800。