創業120年越え!老舗『新宿中村屋』のこだわりたっぷり純印度式カリー【濱 正悟の思い出カレーvol.3】

『LOVEだよね〜』|#うるとらかれーらばー濱正悟のカレー手帖 第127回

濱くんがプライベートで行って読者に紹介したいと思ったカレーをピックアップ!

今回は、すでに多くの方がご存知であろうインドカリーの元祖としても知られる老舗『新宿中村屋』に訪問。歴史のあるカリーには、それだけ人々に愛されてきた理由がありました!


お次に参上したのは新宿中村屋ビル地下2階にあるManna。そう、インドのカリーでございます。これは絶対に外せないね〜。

昨年12月でなんと創業120周年を迎えた中村屋さん。物心つく前からレトルトカレーで大変お世話になってきましたが店舗にはあんまり行けてなくてですね、、数年前に俳優仲間と行ったぶり。撮影が終わって共演者とごはんに行くとき、ハマーオススメカレーをアテンドする役目を担うこともしばしばなのである。ちなみに先日、中村屋プロデュースのレストラン「恋とスパイス」に同じ事務所の方と行きまして。無事、弾けました。

明日6月12日(※1)は、中村屋さん制定の「恋と革命のインドカリーの日」。是非とも毎年のカレンダーに追加しておいて下さい。クリームパンや中華まんなど有名なものがたくさんですが、1927年6月12日に日本で初めて本場インドの「純印度式カリー」を発売した中村屋さん。あと5年で100年と考えると背筋が伸びるなあ。

その歴史は、中村屋創業者である相馬ご夫妻が居抜きで購入した本郷東大前のパン屋「中村屋」から始まる。明治初期頃の日本では、イギリスから来たとろみのある欧風カレーが食べられていた。相馬ご夫妻が、1915年に亡命したインド独立運動の志士ラス・ビハリ・ボースを新宿に移転していた中村屋にて匿い、そのときに振る舞われた本場のカリーに感動。少しして関東近郊を転々としなければならなくなったボースとの連絡役になったのが、後に妻となるご夫妻の長女である俊子さん。そして、1927年に喫茶部を開設したと同時に純印度式カリーがメニューに加わった。

元祖ということで、カレーではなく、本来の発音であるカリーという表記に想いを感じるな〜。流石の純印度式でございます。皆様、言われなくてももうご存知だとは思いますけれども、個人的に絶対的な旨さというイメージがあるお店なので、幅広い層に、いや全人類にオススメさせて頂きたい。恐縮ながら本連載が3年突破しているこのタイミングでそろそろ来訪させて頂きたいな〜なんて気持ちと、久しぶりに店舗で食べたくなったので来ちゃいましたという所存です。ということで、背筋が伸びすぎて座高がちょっぴり高くなったかもしれない。

そんなこんなで頂いております。とてつもなくおいしいです。鶏は骨つきでもも肉も胸肉も入っていて、ホロホロでトロトロで旨味たっぷり。こだわりの製法がたっぷりとのこと。

鶏肉が食べ応え抜群の大きさ。コク深く濃厚なカリーソースには玉ねぎがたっぷり溶けていて、酸味のバランスを調節した自家製ヨーグルトも入っている。20数種類の複雑なスパイスの調和は香り高く心地良い。実に癒される。

つけあわせの豊富さに、思わず出てしまったひと言『これは〜なんでしゅかねぇ〜』。
左手前からマンゴーチャツネ。爽快な辛さで新しい味変。レモンチャツネは皮まで入っていてとてもフレッシュな酸味が効ク〜。中村屋さんの喫茶店で出していたレモンスカッシュなどのレモンを使えないか、ということで生まれたらしい。粉チーズをかけるとまろやかに。ん〜これはもしや、カメレオン俳優ならぬカメレオンカレーか。
右は手前から、シンプルで王道ならっきょ、短いきゅうりを酢漬けにしたアグレッツィ、一味唐辛子や生姜も入っている淡路島産玉ねぎのオニオンチャツネ。純印度式を自分好みにアレンジできるのも魅力ですね。
甘味、辛味、酸味、塩味、渋味、、味覚のフルコースやぁ〜。絶妙な香りのハーモニーも堪らな〜い〜。

お米にもこだわりが。通常のコシヒカリだけでなく、発売当初から使用していたインドカリーに最も合うという白目米(しろめまい)に変えられるオプションがあるとのことで、もちろん変更。モチモチだけど水気が多すぎなくてちょうどイイ。無限に食べたいな。たまにだから有難みを感じられるのかな。あ、気づいたらカリーソースをおかわりしていました。ペロり。

そしてなんと料理長でLOVE INDIAに参加している石崎 厳さんとお会いすることができました。これにはちょっぴり緊張しました…半端じゃなくおいしかったということを伝えて記念にパシャり。大変お忙しいところありがとうございます!

今日に至るまで進化し続けてきた中村屋さん、そのインドカリー。それは、これまで積み重ねてきた長い歴史と一つ一つ大切に向き合い乗り越えてきた熱い心があってこそなんだなと、いろんなお話を伺って、絶品カリーを頂いて感じました。これはきっとどの業種にも、どんな方の人生にも当てはまり、豊かにしてくれることなのではないかと思います。
身を引き締めたいとき、初心を思い出したいときに食べたいカリーだ。でもきっと、舌に沁みた忘れられない恋と革命のこのお味は、なんでもないようなときに食べたくなって、ふらっと食べに来ちゃうんだろうな〜。

つづくん。

(※1…記事公開日が2022年6月11日のため)

<SHOP INFO>
レストラン&カフェ Manna 新宿中村屋
住所 東京都新宿区新宿3-26-13 新宿中村屋ビル地下2階
営業時間 11:00~22:00(L.O 21:00)
定休日 1月1日
MEMO 中村屋純印度式カリー¥1,870、カリーのライスを白目米に変更+¥165(以上、すべて税込み価格)
濱 正悟
1994年8月22日生まれ(27歳)東京都出身。GirlsAward×avex『BoysAward Audition』で特別賞を受賞しデビュー。主な出演作に、ドラマ『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』、 『恋せぬふたり』  、映画『酔うと化け物になる父がつらい』、『ナポレオンと私』など。現在、映画『IDOL NEVER DiES』、映画『辻占恋慕』が公開中。また民放連ドラ初主演を務めたドラマ『何かおかしい』(テレビ東京ほか/毎週火曜24:30〜)が現在放送中。
撮影/花村克彦 モデル・スタイリング/濱 正悟 構成/田中絵理子

濱 正悟のTwitterはこちら

濱 正悟のInstagramはこちら

ご意見・ご感想をお待ちしています!

過去の連載はこちらから