自分や周りがいつのまにか当たり前だと思っていても、新入社員にとって「当たり前」は存在しません。いくらビジネスマナー本を読んで勉強していたって、焦っていたり、慣れない環境で疲れているとどうしても「やらかしてしまう」ことが発生する……。
本日はそんな、新入社員がやらかしがちな失敗、集めてみました。
◆送ってはいけない人にメール送信
仕事のメールは、部外者に知られてはいけない内容のものも非常に多いです。
しかし、あまりにも気軽に送れてしまうメール、誤って別の人に送ってしまった……ということも多いのではないでしょうか……。
「会社の佐藤さんあてに送るはずのメールを、アドレス帳に登録していたまったく別の佐藤さんに送信してしまった」
「仕入れの金額が書かれたメールを誤ってお客さんに送ってしまって死にたい気持ちになった」
「上司に送ったはずのメールをなぜかクライアントに送っていて、おそらく送り先間違えてますよというメールが来た」
などなど、誰しも一度はありそう。
◆お客さんの前で居眠り
右も左もわからない新人のうちはひとまず先輩や上司と一緒にお客さん先に同行ということも多いでしょう。議事録を作るという役割を担う場合もありますが、まだ「私はなんのためにここにいるんだ?」というよくわからない会議に同席する場合、つい自分がいなくても大丈夫だしと緊張とけてうつらうつら、もしくは居眠り。
社内の会議ならまだしも(良くはないけれど)、お客さん先で居眠りする新人がいたら、それはもう大変なことに。でも結構いる。
◆自分の記憶力を過信
仕事で学んだことはメモをとるのは基本。で、だいたいのことはきちんとメモしているのだけれど、たまに「まぁこれくらいなら覚えられるだろう」とか「後でノートに書いておけばいいだろう」と記憶に頼る。
そしてあとから「あれってなんだっけ?」と聞かれたり、「この日になにかアポを入れたような……でも誰だっけ」とさっぱり忘れたときには後の祭り。
記憶力を過信していいことはありません! 「すぐにメモる!」を合言葉にしましょう。
◆誰かの「当たり前」は全員の「当たり前」ではない。
なにごとにも確認が必要です。先輩に指示をされて、「まぁこうだろう」と思い込んで進めていたらまったく違って、数時間がパアになった……ということはありがちです。
「先輩が忙しそうだったので」と遠慮してしまいがちですが、そんな遠慮はご無用。その場で聞いて疑問を解決したほうが、結果的にロスする時間は短く済みます。
最初のうちは、確認しすぎなくらい確認をするくらいでちょうどいい。それで怒るような先輩は、逆にそっちが仕事ができない人!
◆電話応対、難しい!
特に、個人宛にしかかかってくることがない携帯電話しかほぼ使ったことのない若い世代であれば、「誰にかかってきているかわからない」会社の電話を取るのは結構恐怖! しかし、たいていの会社で電話をとるのは新人の仕事です。
特に早口の方や、モゴモゴ何を言っているかわからない人からの電話を取った日にはパニック。慣れてくればどの会社の方か「あぁ、あの会社名かな?」とわかりますが、何もわからないうちは大パニック。聞き返してもやっぱり聞き取れず、さすがに2回聞き返すのは非常識かとパニックは重なり、さらに電話を取り次ぎたい先輩はいなくて不在を伝えると、
「戻りましたら折り返しお願いします」
誰なのか聞き取れてないのに。パニック。パニックの中で精一杯、
「念のためお電話番号うかがっていいですか?」
と聞いて、
「知ってると思います。ではよろしくお願いします」
ガチャ。
いったい誰だったんだ。大パニック。
そして先輩には聞きとった範囲で伝えてみるけれどどの会社かやっぱりわからなかったりする。パニックは何重にも重なる。誰が悪いわけでもないけれど、たまに発生するこんな事態……。「お電話が遠いようなのですが」などの言葉を駆使しながら、聞き取れるまで聞くのが吉。
誰もが最初は新人。最初からベテランという人はこの世に存在しません。
誰もが似たような失敗を繰り返し、成長していくものです。年数を重ねていくと、ついつい自分の新人時代の失敗を棚に上げて新人の失敗にイライラしてしまうものですが、「そういえば私もこんなことやってたな……」とあたたかい目で見てあげることからスタートしたいものです……。(榎本麻衣子)