社会人になったばかりと思っていても、2年目以降になれば、部下や後輩を叱る立場になる人は多いはず。ただミスを指摘したり、丁寧に指示をしたつもりでも、なぜかうまく仕事が進んでいかないという場面もあると思います。
『美的』12月号では、プロふたりが、叱り方のルールを解説してくれています。
「重要なのは、叱る目的を整理し、どう改善してほしいか、具体的に伝えること。中途半端に叱っても、相手に伝わらなければお互い嫌な思いをするだけです。ここは覚悟を決めてビシッと叱るのがやさしさです」(ミュゼ 組織活性化コンサルタント 齋藤直美さん)
「“あなたはいつも連絡しない”などの決めつけ、“だから君はダメなんだ”といった人格否定はNG! “前から言おうと思っていたけれど”と過去を蒸し返さず、部下の自尊心を傷つけないように場所を選んで叱ることも、後腐れや気まずさを生まないためのポイントです」(日本アンガーマネジメント協会 感情教育家 安藤俊介さん)
そんなアドバイスを基に作成したのが、下の「叱り方」変換表。
「部下を認め、可能性を信じ、成長を願う」言葉で気持ちを伝えれば、「叱られること」をネガティブに捉えがちな部下たちも、自分の能力を磨くチャンスと気づくはず! 明日からのオフィスシーンで、ぜひ早速試してみてください。
◆部下・後輩をやる気にさせる「叱り方」変換表
【ヘタ】「この企画書、全然ダメ!」
【ウマ】「今回の企画書、あなたらしくないんじゃない?」【ヘタ】「その言葉遣い、なんとかならないの?」
【ウマ】「こういう言い方のほうが、素敵に見えるよ!」【ヘタ】「そんな格好では、クライアント先に連れて行けないよ」
【ウマ】「その服、センスいいね! でも、今回のクライアントだとどう思うだろう」【ヘタ】「最近態度が悪いな。気が抜けてるんじゃないの?」
【ウマ】「最近疲れてる? 何かあったの?」【ヘタ】「やる気ある?」
【ウマ】「モチベーションが下がっているように見えるけど、私の気のせいかな?」【ヘタ】「仕事が遅すぎる。効率悪いんじゃないの?」
【ウマ】「いつもありがとう! ほかの進め方をしてくれるともっと助かるかも」【ヘタ】「こんなこともできないの?」
【ウマ】「あなたなら、もっとできると思うよ!」【ヘタ】「なんで、何度言ってもできないの? 前回も同じミスしたよね?」
【ウマ】「どうすればうまくいく?」【ヘタ】「あなたはいつも相談や報告をしない!」
【ウマ】「昨日、会議後の報告がなかったね。もっとお互い相談や報告をしよう!」【ヘタ】「今じゃないとダメ?」
【ウマ】「10分後なら大丈夫だよ!」
「部下を認め、可能性を信じ、成長を願う」言葉で気持ちを伝えれば、「叱られること」をネガティブに捉えがちな部下たちも、自分の能力を磨くチャンスと気づくはず! 明日からのオフィスシーンで、早速試してみてはいかがでしょうか。(鈴木 梢)
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