スパイスのプロ直伝♡簡単美味しい「スパイス弁当」のコツ&レシピ公開!

毎日のお弁当作りに「手間がかかる」「マンネリ化してしまう」といった悩みはつきものですよね。

今回はそんなお弁当作りを簡単に、かつ健康的で美味しいものにできる「スパイス弁当」について、豊富なスパイスへの知識で知られる印度カリー子さんの書籍『毎日食べたいおかずと、冷めてもおいしいカレー 一肉一菜 スパイス弁当』(世界文化社)の中からご紹介します。それでは早速見ていきましょう!

 

いいコトづくし! スパイス弁当のいいところ


◆新しい味わいで楽しい!

いつもの食べ慣れたお弁当も、スパイスの新しい味や香りをプラスすることで味わいの満足度もアップ!

◆冷めてもおいしい!

スパイスを複数使ったおかずは時間が経つと調和が生まれて熟成したような美味しさに! 小麦粉無しのスパイスカレーは冷めてもめちゃウマ♡

◆抗菌・抗酸化作用で持ちがいい!

スパイスの殺菌効果で保存性がぐんとアップ。常夏のインドでもお弁当文化がありその効能の高さがわかります。

◆健康にいい!

食べる漢方とも言われるスパイス。代謝が上がってダイエット&美容にも体調がイマイチな時にも◎。心も体も元気に!

◆とっても簡単!

フライパンひとつで炒める、和えるだけのシンプルレシピが中心。複雑な作業がないから無理なく続けられます。

 

初心者でも長続きできる「スパイス弁当のルール」


ルール1.一肉一菜が基本!

スパイス弁当は沢山のおかずを詰める必要はありません。「1つのメインおかず(魚 or 魚介)」「1つの副菜おかず(野菜 or 豆 or 卵)」を組み合わせれば十分。本当に満足できる2品に絞ることで、スパイス初心者でも挑戦しやすく、栄養バランスも考えやすくなります。

ルール2.週末に作り置きする

新しい味にチャレンジしやすいよう、すべて「作り置き」にします。時間のある週末や、食材が安いときなどにまとめて作ってフリーザーバッグや保存容器に入れて冷蔵・冷凍保存しておけば、平日の朝は楽ちん。色々作っておけば、一肉一菜のバリエーションも豊富に! この後紹介するレシピを含め、本の中で取り扱われているレシピはどれも身近な食材で、安心して保存できるレシピなのでおうちごはんにも活用できます。

ルール3.朝は詰めるだけ!

毎日お弁当が欠かせない印度カリー子さんが編み出したのが「朝はおかずを詰めるだけ!」という方法。これを決めると肩の力が抜けて、余裕のない日でもお弁当作りを続けられることができるそう。おかずもたった2品などで、詰めるのも簡単です。忙しいけど美味しいものを食べたい人、スパイス料理が好きすぎて学校や職場にもっていきたい人もこれなら続けられそう!

お弁当づくりを続ける秘訣は、「習慣を決めてしまう」こと。週末や休日など、時間のある時にまとめて作りましょう。数種類のおかずをできるだけたくさん作っておくと便利です。心にも体にも余裕ができ、健康的なお弁当ライフに!

 

作り置きの冷蔵・冷凍保存のコツ


基本的に、作った翌日に持っていくおかずは冷蔵保存で、それ以外は冷凍保存すると安心。しっかり守れば、長くおいしく味わえます。

1.小分けカップ活用で自然解凍もOK

そぼろなどの細かいおかずは1食分ずつカップに入れて冷凍保存すると使いやすく、夏場は凍ったままお弁当に入れても、自然解凍でおいしく食べられます。オーブンや電子レンジで使える小分けカップが便利です。

2.清潔な箸で保存容器に入れる

おかずを保存容器に入れる際には必ず清潔な箸で。複数の容器からおかずを取り出すときも箸を使い回すのはNG。雑菌が付着する原因になります。保存容器も熱湯消毒して衛生面の徹底を。

3.フリーザーバッグで「塩もみ → 保存」ができる

フリーザーバッグは、材料を全部入れて野菜の塩もみなどができる使い勝手のいい便利グッズ。野菜などの素材から出てくる水分は腐敗を促進するので袋の上から絞って余分な水分を除き、空気をしっかり抜いてから保存します。

4.冬場は「冷凍庫」から「冷蔵庫 」へ前夜に移動

冷凍おかずは、冬の寒い時期などにそのままお弁当に詰めると、自然解凍ができないこともあります。前夜に冷蔵庫に移動しておくか、当日の朝に電子レンジで半解凍すると安心。夏場は凍ったまま詰めればOK。

5.煮汁のあるおかずは1回分ごとに密閉容器に

煮汁のあるおかずは、1食分を密閉容器に入れて冷凍保存。食べる場所に電子レンジがある場合は冷凍のまま、電子レンジがない場合は半解凍して持っていくとおいしく食べられます。

ルールやコツを理解出来たところで、今日から実践したくなるレシピを3つご紹介します!

 

1.鶏もも肉のスパイス和え


ごま油×スパイスで香りづけしたチキンは、毎日食べたい絶品おかず。「味が物足りないな」と思ったときは塩で調整して。

■保存期間

  • 冷蔵…5日
  • 冷凍…1ヶ月

■材料(2人分)

  • 鶏もも肉(一口大に切る) … 250g
  • おろしにんにく ……… 1かけ分
  • おろししょうが ……… 1かけ分
  • ごま油 …………… 小さじ1
  • 塩 ………………… 小さじ½
  • クミンパウダー …… 小さじ2
  • ターメリック …… 小さじ½
  • チリペッパー …… 小さじ¼

■作り方

1.フライパンに鶏肉と塩を入れ中火で 6 分ほど炒める。

焦げ目をつけるように炒めるのがポイント。

2.残りの材料をすべて加え、よく混ぜ合わせる。

ごま油は香り付けとして入れます。パクチーのみじん切りを一緒に入れてもおいしいです。チューブのおろしにんにく、 おろししょうがを使う場合は3cmほど。

■保存と解凍について

お弁当には、 凍ったまま盛りつけて自然解凍で。おうちごはんのときは、電子レンジで解凍します。

 

2.ふわふわサラダチキン


余熱でじんわり熱を通すから、柔らかく仕上がります。おうちごはんの前菜や、サンドイッチの具などにも活躍します。

■保存期間

  • 冷蔵…1週間
  • 冷凍…1ヶ月

■材料( 2 人分)

  • 鶏むね肉 …… 250g
  • 塩 ………… 小さじ½
  • 砂糖 ………… 小さじ½
  • コリアンダー …… 小さじ½
  • ブラックペッパー …… 小さじ⅛
  • カルダモンパウダー …… 小さじ⅛

■作り方

1.すべての材料を耐熱容器に入れ、よく混ぜ合わせる。

保存容器に材料投入でOK。

 

2.容器のふたをずらしてかぶせ、電子レンジ(800W)で2分30秒加熱する(600Wで3分)。

鶏むね肉 1 枚が大きい場合は、20〜30秒長く加熱します。

3.加熱後、耐熱容器のふたをすぐ閉じ、電子レンジの庫内に15分置き、余熱で内部まで火を通す。

■保存と解凍について

③のふたをした状態で保存します(開けたら2 〜3 日で食べきる)。冷凍した場合は、お弁当日の前夜に冷蔵庫に入れるか、または当日電子レンジで半解凍します。おうちごはんのときは、冷蔵庫で事前に自然解凍する。

 

3.ドライチキンカレー


ドライといえども、満足度十分で食べごたえのある仕上がりに。やわらかな香りが出るホールスパイスがあると、劇的に香り豊かに。

■保存期間

  • 冷蔵…5日
  • 冷凍…1か月

■材料(4人分)

  • 鶏もも肉(一口大に切る)… 400g
  • 玉ねぎ (薄切り)…… 1 個
  • トマト (ざく切り)…… ½個
  • にんにく(みじん切り)… 1かけ
  • しょうが(みじん切り) … 1かけ
  • ココナッツファイン … 大さじ3
  • サラダ油 ……… 大さじ1
  • 塩 ……………… 小さじ1
  • クミンパウダー …… 小さじ1
  • コリアンダー …… 小さじ1
  • ターメリック …… 小さじ½
  • チリペッパー …… 小さじ½
  • ブラックペッパー … 小さじ¼
  • カルダモン ……… 5粒
  • シナモン ……… 5cm

■作り方

1.フライパンにサラダ油を入れ、ホールスパイスを弱火で熱する。(パウダーの場合は、各小さじ¼を④で加える)

2.カルダモンが膨らんだら、にんにく、しょうが、玉ねぎを加え、焦げ茶色になるまで中〜強火で5分ほど炒める。

3.トマトを加えて、つぶしながらペースト状にする。

玉ねぎが焦げ茶色になったらトマトを加えます。

4.弱火にしてスパイス、塩を加えて1分ほど炒め合わせる。

5.鶏もも肉を加えて、水分を飛ばすようにしながら中火で5分ほど炒める。(多少焦げてもよい)

6.ココナッツファインを加えて3 分ほど炒めたら、塩(分量外)で味をととのえる。

ココナッツファインを加えてからよく炒めることで、独特な香りが和らぎます。

■保存と解凍について

お弁当には、前夜に冷蔵庫に入れるか、または当日電子レンジで半解凍します。おうちごはんのときは、電子レンジで解凍します。


弁当作りは楽に、美味しく体にも良い食事が手に入るなんて実践しない手はないですよね! 是非今回の記事と書籍の内容を参考にしてみてくださいね♡

 

『毎日食べたいおかずと、冷めてもおいしいカレー 一肉一菜 スパイス弁当』

印度カリー子・著

1540円(税込)/世界文化社

 

構成/山口彩楓