日々の生活から改善!お金を増やすために知りたい9の質問にアンサー
話題のiDeCoやNISAのほかにも、お金の増やし方はまだまだあります。ただ、闇雲にお金を増やす行動をするのは少し危険。やるべきこととやらなくていいこと、これをしっかり見極めることが大切です。
今回もお金のプロである経済評論家の山崎 元さん、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんに、効果的なお金の増やし方を伝授してもらいました! 早速チェックしていきましょう。
Q. ノーリスクなお金の運用方法はないですか?
A. ネット銀行×個人向け国債(変動型)です
「大手銀行の金利は普通預金で0.002%、定期預金だと0.01%くらいです。個人向け国債(変動型)は変動するけれど最低金利0.05%以上と決まっているので少しお得。ただし最初の1年はおろせないなど制約もあるので注意して。ネット銀行は普通預金の金利が高いものが多く、ATMや振り込み手数料も無料が多い」(by井戸先生)
Q. 日々、簡単に節約する方法はありますか?
A. スマホ決済×カード決済のダブルでポイントを貯めましょう
「まず、現金を使わずにクレジットカード払いをするとポイントが貯まりやすくなります。さらにクレジットカードにスマホ決済アプリを紐付けると、ダブルでポイントが貯まることも。ポイントは使わないと失効してしまったりするので使い方も考えましょう」(by井戸先生)
Q. 突然の病気が心配だから、保険は入っておいたほうがいいですよね?
A. 「高額療用費制度」があるので入る必要はありません。保険料を払ったつもりで貯金をしましょう
「私たちは健康保険に入っているので数万円以上の医療費がかかった場合は国が負担してくれます。民間生保の医療保険は、加入者が平均的に損する確率が高いので不要です。また保険に入ったからといって病気にかかりにくくなるわけではないので、保険に入ったつもりで貯金を」(by山崎先生)
Q. 家やマンションを買ってもいいですか?
A. ステータスだけで買ってはダメ。不動産は売りづらく手数料も高い。特に今は、コロナで経済状況が不安定な時期なのでおすすめしません
「経済的な環境が変わりつつある今は、自分の会社が傾くということも起こりかねないので、お金はいつでも換金できる流動性が大事。不動産はかなり値を下げないと売れないし買い手を探さないと売れないし、仲介手数料も高くて換金性が低いから特に今はすすめません」(by山崎先生)
それでも不動産を買った場合は…
繰り越し返済をして、なるべくローンを返しましょう。多くの人がローンを組むと返済でカツカツに。長く借りるほど返済額は膨らんでいくシステムなので、速く返済したほうが安全です。
Q. お金のプロに相談してみたいのですが、誰に聞くのがいいですか?
A. 保険や銀行の人に相談するのは、赤ずきんちゃんが狼の家に行くのと一緒! せめてFP(ファイナンシャルプランナー)に相談を。ただし、そこで保険などを買ってはダメですよ
「商品を売る人は、自分たちが得するものを売ります。だから、銀行や保険の無料相談窓口は近寄ってはダメ。それなら数万円のお金を払ってFPにアドバイスをもらったほうがいいでしょう。ただし、裏でFPと保険会社がつながっていることもあるので、FPからも商品は買わないようにしましょう」(by山崎先生)
Q. もっとお金を学びたいけれど、何からはじめたらいいかわかりません。
A. FP技能検定3級の資格をとってみましょう
「3級は、お金と暮らしにまつわる幅広い金融知識が得られるFPの入門編になっています。こういう検定試験に向かって勉強をすると、いちばん知識が身につくし、自分のスキルアップにもつながるのでオススメです」(by井戸先生)
Q. 最近流行りの「スマホ証券」ってどうですか?
A. 手軽にお金の流れを学ぶツールとしてはいいけれど、お金を増やしたいならiDeCoやNISAのほうがいい
「お釣りくらいの少額やポイントでも投資できる『スマホ証券』。私は楽天証券に勤めているから『いいですよ〜』って言わないといけないんだけど…。まあ親しむという点では、気がついたら投資ができていてお金が生じるのは悪くない。でも、なんのためにお金を貯めるのかを考えて、もっと計画的に投資をすべきだと思います」(by山崎先生)
Q. 貯金をするために節約しても、お金が全然貯まりません
A. 固定費を見直すのがいちばん早いですよ
「固定費の大きなもの(家賃、保険料など)から順番に見直すのがセオリー。さらにブランド品や家などステータスの競争から意図的におりると家計が楽になり、別の人生戦略を考えられるように」(by山崎先生)
Q. 20代のうちに絶対にやったほうがいい投資は?
A. 20代は自分にも投資をして、長く働く力をつけましょう
「人材の価値は働ける能力と実績。28歳までにどの分野で生きていくか決めて、35歳くらいまでに能力を完成させるのと同時に実績づくりを。多く稼ぐためには転職も視野に」(by山崎先生)
「75歳まで働くことを目標に、自分のスキルを磨いていくことが大事です。今働いている会社が、本当に長く働ける会社なのかを見極めたり、資格をとるのもいいと思います」(by井戸先生)
お金を賢く増やすには、何のための増やしたいかを考え、手あたり次第手を出すのではなくやるべきことをしっかり取捨選択することが大切なようです。まずはできるものから、そして自分への投資は今すぐに始めましょう!
今回お話を伺ったのは…
CanCam3月号「新しい生活のお金の使い方」より
構成/西村真樹 WEB構成/岩川菜奈 ※紹介している情報は2021年1月現在のものです。
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