それチャットやメールじゃダメ?常に電話をしてくる人の心理

どうでもいいことをやたら電話してくる人の心理

忙しいのに突然電話がかかってきて、出てみればどうでもいい話を延々される…… こんなにウザいことはありませんよね。でも相手にとっては、もしかすると本人自身もわかっていない重要な理由があるのかもしれません。そこで今回は、「どうでもいいことをやたら電話してくる人の心理」をご紹介いたします。

■寂しくて親和欲求が高まっている

電話をかけたくなるのは、心理学的に不安や寂しさといった感情を持っているときが多いと言えます。誰かと繋がっていたいという親和欲求が強くなり、ついコールボタンを押してしまうのです。そうして、他者との関係性を確認したいという気持ちを無意識的に持っている場合も少なくありません。会話をすることで繋がっているという実感を得られるため、寂しさを感じるタイミングでコールしてしまうということなのですね。たしかに、親しい相手の声を聞くだけで安心しますが、相手の事情によっては迷惑になる場合も考えて欲しいところ。

■本当は電話でしか言えないことがある

ケンカの仲直りや告白などは、直接会ってよりも電話で行うほうが効果的です。なぜなら、顔を合わせると、自分が言いたいことを言う前に、相手から発せられる様々な情報が目に入ってしまうからです。人は言葉以外のしぐさや表情といったノンバーバルコミュニケーションのほうが、相手の情報を得る上で大部分を占めています。そのため、直接会っての仲直りや愛の告白というのは、よほどコミュニケーションスキルに自信がある人でない限り難しいでしょう。そのため、本題のワンクッションとして、どうでもいいことを電話しているとも考えられるのです。それでもなかなか本題に入るのは難しいかもしれませんけどね。

■相手との距離感がわからない・誤解がある

電話で自分の意思を相手に伝え、それを分かってもらうには、ただ用件を伝えればいいのではなく、相手に合わせた話し方や言葉づかいが必要です。この、相手と自分の間にある距離感を心理的距離と言います。例えば、相手が自分より目上の人の場合、どんなに親しみを込めても友達感覚で電話してはいけませんよね。そんな言葉の距離感を間違えた馴れ馴れしい電話や、中身のないダラダラした話題を振ってくるのは、その距離感を誤解したり間違っている場合も少なくありません。もしかするとそんな電話をかけてくる相手は、あなたととても親しいと思い違いをしているのかも。

■自分に共感をしてもらいたい

意味もなく電話をしてくる人の心の背後には、依頼心が隠れていることがあります。自分の話を聞いて欲しい、そしてその内容に共感して欲しいという思いから、どうでもいいことをやたらと電話してくる場合も。自分はこんなにダメだから助けて、という気持ちを、アピールしている可能性もあるのです。その場合、「自分」を主語に置いて感情と状況を相手に伝えていることが多いと言えます。そうすることで、共感をしてもらい自分の依頼を通したいという心理があるのです。でも、たいてい電話される側は、そんなとりとめない話題にウンザリしてしまうのが通常です。

自分の都合で長電話をしてくる人に共通しているのは、強すぎる自己愛がゆえに自分を客観視できないところだと言えます。自分のことが見えていないため、周囲に対してどのように自分を表現したらいいかの距離感が分からないのです。そのため、まともにやり合おうとすると、あなたが疲れてしまうだけです。適度な距離感を保ちながら関わることが、正しい接し方なのかもしれません。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。