医師がズバリお答えします!ピルの疑問やウソ・ホント
現代女性が抱える生理の悩みはさまざま。中でも、生理痛の軽減や、月経周期を安定させるなどの目的で服用を始める人が増えている“ピル”については「ここんとこ、どうなの?」と疑問を持つ人も多いのでは?そこで、勘違いされがちなピルのウソ・ホントについて、産婦人科医・深沢瞳子先生がズバリアンサーします!
Q.ピルを飲むと太る?
A.ピルによって太ることはないですが、服用開始後は一時的にむくみを感じることも
「まずピルの服用によって太るということはありません。服用開始後、まれに、むくみを訴える方がいますが、2〜3ヶ月くらい経つとこのような症状も改善され、むくみによって増えた体重も元に戻ります」
Q.ピルは将来妊娠しづらくなるので、妊娠希望なら飲まないほうがいい?
A.絶対にウソ!
「ピルを飲むと子宮内膜症の予防、改善ができます。子宮内膜症は不妊症の大きな原因になりますので、子宮内膜症を予防することは不妊症のリスクを減らすことにもつながります。ピルをやめても排卵が戻ってこなくなるのでは?と不安になる方も多いのですが、数日飲み忘れただけで避妊効果がなくなる、つまりは排卵が戻ってきてしまうくらいですから、心配しなくて大丈夫です。もともと排卵がある人であれば、ピルをやめて早くて1ヶ月、遅くても2~3ヶ月で排卵は元に戻ります。」
Q.ピルを飲めば絶対に妊娠しない?
A.ピル服用の避妊率は99%以上
「ピルを正しく服用すれば妊娠率は0.3%と言われています。ただ、それは飲み忘れをせずに毎日時間通りに飲んだ場合のみ。2日以上飲み忘れると排卵する場合もあるので毎日の服用が重要です。また、コンドームの着用だけでは妊娠率は18%なので、それと比較するとピルの服用での避妊率は圧倒的に高いものといえます。ただしピルでは性感染症の予防はできないので、ピルを内服していても必ずコンドームはしましょう」
ピルについて正しい知識を持つことが大切
ピルには様々な種類があり、目的やライフスタイルに合わせて服用することで、生理の悩みからの解放につながるということがわかりました。医師との相談の上、賢くピルを利用して快適な月経期間を送りたいですね。
教えてくれたのは……「赤羽駅前女性クリニック」深沢瞳子先生
取材・文/齋藤奈々