冬野菜たっぷり♡「洋食屋さんのカレー」がおうちでも♪ |日本代表シェフ直伝

サッカー日本代表専属シェフが教える「洋食屋さんのカレー」になる秘訣は…!?

11月に代表戦が終わり、年内の活動を終えたサッカー日本代表。 世界中で飛び回り、慣れない環境でプレーをする選手の体はもちろん、心も支える料理で、あつい信頼を得ているのが、専属シェフを務めている西 芳照(よしてる)さん! 特別に、いつも選手に作っているという栄養満点な絶品レシピを西シェフに聞いちゃいました♪

教えていただくのは、冬野菜を使った具沢山カレー。選手からも人気で、効率よく野菜を取れるように西シェフのアイディアも詰まっているんだそう♪ おうちでもプロが作るようなリッチで深みのある味わいになる隠し味も今回特別に伝授! 「洋食屋さんのカレー」の作り方を、「いわきFCパーク」の中にある、西シェフのレストラン『NISHIs KITCHEN(ニシズ キッチン)』にて実際に作って教えてもらいました!

「洋食屋さんのカレー」の用意するもの

材料(2人分)

カレー粉…計40g(甘口20g、辛口20g)

水…400cc

牛ひき肉…100g

玉ねぎ…100g

じゃがいも…80g

にんじん…40g

かぼちゃ…60g

レンコン…30g

海老芋…60g

にんにく…1片(10g)

バター…10g

しょう油…2cc

ソース…2cc

ケチャップ…2cc

サラダ油…適量

①野菜をそれぞれカットし、かぼちゃ、レンコン、海老芋の冬野菜はトッピング用に調理する。

玉ねぎをみじん切りに、じゃがいもとにんじんを乱切りにする。

トッピング用のかぼちゃは薄切りに、レンコンと海老芋は1cmほどの輪切りにする。オーブンがある人は、トッピング用の野菜にオリーブオイルと塩コショウをまぶして、オーブンで蒸し焼きにする。ない人は、フライパンで火が通るまで焼く。

「今回は根菜を中心とした体を温める冬野菜を選びましたが、海老芋がない場合などは他の好きな具材を入れてください」(西シェフ)

②ルーになる食材を先に炒める。

玉ねぎは、油をひいたフライパンで、弱火で焦げないように気をつけながらあめ色になるまで炒める。

あめ色になったら、肉、じゃがいも、にんじんを入れて、肉の色が変わるまで中火で炒める。

「日本代表選手たちは、野菜がゴロゴロ入っていた方が喜んでくれるので、じゃがいもは煮崩れしない、メイクイーンの種類がおすすめです」(西シェフ)

③ルーを入れて煮込む。

水400ccを②に加えてかき混ぜたら、ふたをして人参とじゃがいもが柔らかくなるまで煮る。柔らかくなったらカレー粉を入れて溶かす。

「ポイントは1種類ではなく、2種類以上のカレー粉を混ぜ合わせること。そうすることで簡単に、味に深みが出ます。僕の場合は、代表メンバーがみんな食べられるくらいの中辛くらいにしたいので、甘口と辛口を混ぜていますが、お好みの辛さになるように混ぜ合わせてください」(西シェフ)

5分くらい弱火で煮込みます。

仕上げに隠し味で、にんにく、バター、しょう油、ソース、ケチャップを入れて混ぜ合わせ、5分ほど煮込む。お皿にごはんとルーをよそって、上に冬野菜をトッピングしたら出来上がり! 

「この隠し味が最大のポイント。これで洋食屋さんのようなコクのある味になります! にんにくを入れるのは、作っていると練習から疲れて帰ってきた代表選手たちが『にんにくのいい香りだ〜♪ 』と喜んでくれるくれるので、食欲増進とスタミナをつけてもらうためにも入れてます」(西シェフ)

サッカー日本代表選手も大好きな 「洋食屋さんのカレー」の完成!

市販のカレー粉を使っていてもこんなに違うのか!というくらい、お店で食べるようなコクのある味わいに驚きました。玉ねぎをみじん切りにしてあめ色まで炒めることで、より多くの野菜も摂れて、おいしさも増し増し!一石二鳥ですね♡

「サッカー日本代表選手には、体のことも考えて緑黄色野菜を多く出すのですが、カレーに入れるとなんでも食べてくれるので、よく作ります(笑)。なので具材は、場所と季節でいろいろ変えて飽きないようにしています。あと、やっぱり海外で食べなれているカレーが出ると落ち着くのか、毎回喜んでくれるのもうれしいですね! 」(西シェフ)

 

すぐに実践できそうな小ワザで、お店のカレーに劇的に変化するので、おうちカレーにそろそろ飽きたという人にも、ぜひ試していただきたいです♪

西 芳照(よしてる)

©JFA

1962年福島県生まれ。高校卒業後、和食の道にて修業を積み、2004年からサッカー日本代表専属シェフに。ワールドカップにも4大会連続で同行し、選手のサポートをしている。2011年にはレストラン「ハーフタイム」を開業し、2016年にはフードコート「くっちぃーな」、2018年には、いわきFCパーク内に直営店「NISHI’s KITCHEN いわきFCパーク店」もオープンしている。著書に『サムライブルーの料理人 : サッカー日本代表専属シェフの戦い』、『サムライブルーの料理人 3・11後の福島から』
Twitter:@dream24_nishi
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撮影/川原﨑宣喜 構成/田中絵理子