「お酒を飲むと人恋しくなる」のはなぜ?ちゃんと理由がありました。

お酒を飲むと人恋しくなるのはなぜ?

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いつもなら絶対にやらないであろうような行動を、お酒を飲んで酔っ払うことでやってしまった経験ってありませんか。どうしてお酒を飲むと、誰かれかまわずベタベタしたくなったり、異性と接近して予想外の行動をとってしまうのでしょう。

そこで今回は、「お酒を飲むと人恋しくなるのはなぜなのか」をご紹介いたします。

脇田尚揮

占心行動学創始者(株)ヒューマンライフ出版代表取締役社長、ミンストレールCEO、大学・高校講師。経営コンサルタント、心理カウンセラー、権僧都職僧侶。会社顧問契約による占い鑑定を業とする。社外取締役・顧問30社担当、経営・占術にまつわる資格80種保有。メタバース世界SUN.ファウンダー・運営。
公式サイト https://wakita-naoki.jp/

■脳内麻薬物質ドーパミンの分泌が増える

もしも酔っていない状態であれば、感情を抑制する物質が脳内に分泌されているため、理性的な行動をとることができます。しかし、お酒で酔っぱらってしまうと、脳内麻薬物質であるドーパミンの分泌が優位になり、いわゆるハイの状態となり感情的な行動を抑えることができなくなってしまいます。

そのため、人との接触やタッチングが増え、人恋しいかのようなアクションを起こしてしまいやすくなるのです。ドーパミンの分泌が促されることにより、他者にベタベタすることのハードルが下がってしまうというわけなのです。

 

■アルコールは本能のままに感情を表出させる

お酒を飲むとアルコールが摂取されることで、感情をコントロールする思考力が低下してしまいます。そのため、以前から好意的に思っている異性に接近したり、本能的にキスをしたくなる、つまり人恋しくなるのです。

仮に恋愛感情まで抱いていなくても、何となくいいなと思っている程度の相手でも、フラフラと引き寄せられてしまうのはこのため。アルコールの摂取が、普段抑えていた寂しい気持ちを噴き出させる引き金になってしまうのです。

 

■性欲が高まってしまうビール・ゴーグル効果

お酒を飲むと、性欲が高まりやすくなるという心理結果があります。これをビール・ゴーグル効果と言います。ビールつまり、お酒を飲めば飲むほど性的な欲求に対する抑止力が低下するというわけです。

お酒は人間の理性を弱める働きがあるので、普段心に秘めている願望……特に性的な願望が表に出やすくなります。そのため、お酒を飲むと生理的欲求が高まり、ムラムラしてキスをしてしまうキス魔がいたりするわけなのですね。ただし、それはあくまでも生理的欲求なので、愛情がこもっていない場合も少なくありません。

 

■酔っぱらうと相手を誘惑したくなる

ある心理実験によると、酔っぱらった酩酊状態であると、ほろ酔い状態と比べて、異性に自分から話しかける頻度が多くなり、体をくねらせるような体重移動といった動作が増えることがわかったそうです。

つまり、酔ってしまうと人は異性が恋しくなり誘惑してしまうということなのです。そのため、酔うと勘違いさせるような態度を取り、恋愛トラブルになりやすくなるのですね。また、酔っ払っているときは思考力が浅いため、あとで何か言われても酔っぱらってて覚えていないと言い訳できる、と楽観視しがちというのもあるのかもしれません。

イギリスにおけるある世論調査によれば、約70%もの人が酔ったはずみの行動で後悔していると回答したそうです。その理由は、好意を抱いていない相手に電話番号を教えてしまったのだとか。酔っぱらっていなければ、好きでもない相手と男女として親しくなるような理不尽な行動はしないはずなのに、酔うと理性のタガが外れて自分でも驚くようなことをしてしまうということなのでしょうね。どうぞ皆さんもお酒にはお気をつけてくださいね。(脇田尚揮)