好きだった人を引きずってしまう…どうしたら前に進める?
好きな人が忘れられない…。一度本気で好きになった人のことを、なかなか忘れることができないという人は多いでしょう。それくらい好きな人ができるのは素敵なことですが、自分自身のためにも、前に進む勇気を持つことも大事。そこで今回は、好きな人を忘れられない理由・心理を解説。さらに、未練を断ち切る方法や、役立つ心理テクニックもまとめました!
好きな人を忘れられない理由
まずは、忘れられない好きな人について、女性に聞いてみました。
1.初めての彼氏だった
- 「人生で初めての彼氏で、約3年間お互いの青春を一緒に過ごしたから。思い出があまりにも多くて忘れることができなかった」(27歳・自営業)
- 「初彼でどうしたらいいか分からないまま自然消滅してしまった」(23歳・会社員)
- 「中学の時の初彼。放課後付き合うって話になりましたが、それ以降お互い恥ずかしすぎて喋ることもできなくなって自然消滅」(32歳・会社員)
思い出に残りやすい元彼といえば、やっぱり初彼! まだまだ恋に不器用だった自分に対する、「後悔の気持ち」も含まれているのかもしれませんね。
2.ドストライクな魅力
- 「かっこよくて、給料も高くて、付き合い期間が短かったから、あのまま続いてたら…と思う」(25歳・会社員)
- 「初めて付き合った彼氏はイケメンで長身で思いやりがあって王子様みたいだった」(30歳・会社員)
- 「仕事に対する姿勢などがとにかく大人に見えて、人間として尊敬できたところ」(35歳・会社員)
別れたときには理由があっても、時間と共に、嫌な思い出は薄れていくもの。相手が自分の好みにドストライクな相手であればあるほど、「逃した魚は大きかったのかも!?」なんて気持ちにとらわれてしまうのかもしれません。
3.忘れられない優しさ
- 「自分が病気になったとき、すごく心配してくれた」(31歳・無職)
- 「すごく優しく尽くしてくれた。お姫様みたいな扱いをしてくれた。初めての彼氏だから悪いところがない、純粋で甘酸っぱい感じ…忘れられない」(31歳・専業主婦)
- 「優しかった。空気のように楽だった」(32歳・会社員)
特に「今」が辛いときには、過去の彼の優しさが身にしみてしまいます。「もう今は自分のものではない」と実感するたびに、なんだか胸にグサっときます。
忘れられない人から卒業する方法
1.思い出の整理整頓
元彼との思い出が常に身近にある状態では、嫌でも思い出してしまいます。恋を忘れたいときには、徹底的に整理するのがおすすめです。インターネット上に残った「思い出」も、忘れずに対処しておきましょう。
2.自分時間の充実
恋愛以外で充実した時間を過ごすことができれば、自然と意識を「元彼以外」へと向けることができるでしょう。どんなことをすれば楽しいのか、じっくり考えてみるのもおすすめですよ。
3.次の恋を見つける
やっぱり、恋であいた穴は他の恋で埋めるという方法も。ただ「好きな人を作ろう!」と意気込んでいるときって、なかなかできないんですよね…。恋愛は縁。焦らずにまずは自分を磨きつつ出会う行動を続けていれば、きっと素敵な人に巡り合えるはず。
4.自分に自信をつける
失恋したときこそ、その辛さをバネに自分磨きに打ち込んで。元彼が忘れられない理由のひとつに、元彼以上の人がもう現れないと思っていることがあります。でも自分に自信がつけば、元彼以上に素敵な男性に出会えてお付き合いできる可能性も広がります! 前向きに努力し続ける女性は魅力的に映るはずですよ♡
5.仕事に打ち込む
今目の前にある仕事に全力で取り組むこと。これも忘れられない元彼から卒業する方法のひとつ。いつもと同じ仕事でもちょっと丁寧に作業してみたり、違う視点から考えてみたり…! 仕事に対する意識も変わるし、自然と元彼の存在も小さくなっていくかも。これは仕事に限らず勉強でも同じことがいえます。
つらい記憶にとらわれがちな人に役立つ心理テクニック
続いて、「過去のつらい記憶にとらわれがちな人に役立つ心理テクニック」を認定心理士の脇田尚揮さんに伺いました。
1.身体アクションで負の感情ブレーカーを落とす
過去のつらい記憶にとらわれないためには、思い出さない習慣化が大切です。そこで、心理学ワークショップなどでよく用いられる、思考停止法を取り入れてみましょう。ネガティブな考えが浮かんできたら、「ストップ」と軽く声に出したり、手を叩いたりこぶしを握り締めるなどして、考えるのを止めるきっかけを作るのです。
過去と向き合うのは大事なことですが、考えれば考えるほど気が滅入ったり、答えのないループに陥ってしまう恐れもあります。自分の中のブレーカーを意識的に落とせるように、身体アクションを使って気持ちを切り替えてみましょう。
2.思い出しそうになったら楽しかったことで塗りつぶす
ある出来事の思い出とそのときの感情は、1セットで記憶されているとされます。そのため、つらい感情のときは記憶されていたネガティブな体験が想起されやすく、似たような状況に陥ると思い出してしまいやすい傾向にあります。これを心理学者のゴードン・バウアーは、気分適合的情報処理と名づけました。
悲しいときにはつらい過去の記憶を思い出しやすいので、まずは思い出を掘り返すのをやめてみましょう。そして、楽しい経験もしくは楽しかった過去を思い出し、塗りつぶしてください。人は真逆の感情を同時に持つことはできませんからね。
3.声のトーンを高く、大きく、早くしてみる
日本認知心理学会発表論文によると、声のトーンは周囲に与える印象だけでなく、自分自身に与える自己イメージとも関係性があるとされています。悲しい気分のときは、低いトーンでぼそぼそ喋りがちではありませんか? そうすると、自分自身も気分がダウンし、どんどん陰鬱な感情にとらわれてしまいます。
そこで、つらい記憶を思い出しそうになったら、思いきって大きな声で、トーンと速度を意図して高くしてみましょう。なるべくなら周囲に誰もいない場所がいいかもしれません。自分で自分にセミナーをするような感覚で励ましてみるのです。聴覚を利用して、とらわれから自分を解放する方法です。
4.相手の幸せを願ってみる
元カリフォルニア大学教授ランドルフ・ビルドは、祈りに関する実験を行いました。その実験結果によると、祈る側の心が非常に安定し、それまで自分にネガティブなイメージを持っていた人も、徐々に自分を受け入れられるようになったとされます。自分が今こうして存在することができるのは、周囲の人たちのお陰である、と感謝の心が芽生えるケースも少なくなかったのだとか。
このように誰かのことや何かに対して、上手くいってほしいと願うことは、願う人自身の気持ちを穏やかにし過去へのとらわれから解放してくれる効果が期待できるのです。もしもあなたを悩ませるトラウマを思い出したときは、その原因となる人物や出来事の幸せや成就を祈ってみましょう。初めは難しいかもしれませんが、できるようになれば清々しい結果がもたらされるはずです。
【まとめ】
忘れられないくらい好きな人がいたことは、とても素敵なことですが、それによって現在の自分が苦しめられているのであれば話は別です。趣味に没頭したり、新しい恋を見つけたりして未練を断ち切れば、また幸せな生活が待っているはずです!