WI それで生まれたのが『花束のかわりにメロディーを』なんですね。
清水 そう。だから、自分はダメっていう前提の上で、“でも自分にはこれがある”って、自分にとって誇れるものや一番大事なものを「あなたのためだけに捧げますよ」という曲を書こうと思ったんです。そういう意味で大切な人に“大切”だと伝える時に花束を渡すって考えて、じゃあ自分はなんだろうと思ったら、自分は音楽でメロディーや歌声ってことになるので、僕はなにもできないダメなやつだけど、あなたにメロディーと歌を捧げますよ。という曲を書きました。
WI 初披露がライブでしたが、ファンの皆さんの反応はいかがでしたか。
清水 すごく良かったです。思った以上に響いているようで、良い意味で静かになりました。すごい世界に入って聞いてくれているなって気がしたんです。未発表曲を初めてライブで聞いて、どれだけその瞬間に歌詞を聴き取ってメロディーと歌詞の世界に入って感情移入しているだろうっていうのが一番大事だから。それをそういう風に感情移入して聴いてくれているような印象を受けたので、やっぱり「いい曲なんだな」って思いましたね。
WI ドラマ『デザイナーベイビー』の主題歌にも起用されましたよね。
清水 普通、ドラマのタイアップは決まってから「こういうドラマなので、ここは違うのでストーリーを変えてください」って変えることが多いんですが、でもこれは、できちゃっている曲を「このまんまで」って話だったので、そこの合わせていく作業がなかったから、すごい嬉しいけど“合うかな”っていう「どんな風になるんだろう」って楽しみにしています。
WI ラブソングとサスペンスと、ジャンルが違いますよね。
清水 1話を見たときに、思っていた以上にサスペンスの話だったから……。でも「ドンピシャでこの曲は合う」と聞いているので、これから回が進むうちにこの曲の意図が合ってくるのかなって思ってます。