人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載！
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新年1本目は、あんりさん！
年末のライブをきっかけに、1年を振り返ったあんりさんだけど、半年以上あることに苦しんでいた…!?それを乗り越えたからこそ、2025年はさらにパワーアップしたあんりさん、およびぼる塾が見られそうです♪
「今年を漢字一文字になんてできっこないわよ」by 田辺さん
CanCamをご覧の皆さま、あけましておめでとうございます。
皆さまの2024年はどんな年でしたか？
年末によしもと幕張イオンモール劇場でやらせていただいたライブ、『ぼる塾の大忘年会2024』で自分の年表を作ったときに私は初めて1年間を振り返りました。
皆さまにも私の2024年の年表を、代表的なところだけ共有したいと思います。
1月 親知らずを抜く 高熱が出る
はい、一年の始まりは、こちらで始まりました。
親知らずを抜いて、頬が腫れた状態で風邪まで引いて高熱が出る。
歯の痛みと頬にこもった熱、高熱からくる関節の痛み、身体の中で無事なところを見つけるほうが難しいくらい不調だらけ。
この月のいい思い出といえば、実家からお見舞いにきてくれたお母さんが作った煮込みうどんがおいしかったこと。
お母さんが帰ったあとに寂しくなって、『耳をすませば』を観たら煮込みうどんが出てきてテンションが上がったこと。
3月 インフルエンザになる
田辺さんと同時にインフルエンザ。
私が行った内科に田辺さんも時間差で行って、お医者さんに「先程、同僚の方も来られました」と言われたらしい。
そうか、田辺さんは私の同僚なのかと気付く。
内科での受診が終わった帰り道、私の家の前を通った田辺さんは「一緒に頑張ろうねぇ」って小声で言ったらしい。
それをLINEで報告されて、ほっこり。
4月 コロナにかかる
鼻水が出るようになって、風邪がひどくならないうちに内科に行く。
念のため受けたコロナの検査で陽性。
熱は出なかったが、仕事を休まなきゃいけなくなる。
心配をかけないように、田辺さんに食欲があるアピールで食事の内容をLINEで送る。
「あら、おいしそう！」、「私もそれ頼もうかしら」、「最高だねぇ！」と色んな感想を返信してくれる田辺さん。
こんなライザップならぜひやってみたい。
痩せないし、なんなら太るけど。
6月 脾臓にウイルスが入り高熱が続く
熱が出て内科に行って薬をもらっても治らず、再度受診。それでも治らず、またまた受診。そこで血液検査をすると、白血球の数値に問題があり、大学病院を紹介されて身体の隅から隅まで調べられる。
ウイルスが入り込み、脾臓という臓器が腫れていることが発覚する。
自分の熱でウイルスと戦うしかない、そしてその戦いは短期戦なるのか、長期戦になるのかは人それぞれと言われてビビる。
怖くなり、脾臓、ウイルスとネットで調べまくる。
調べて調べて、いちばん強く思ったのは、脾臓って漢字めちゃくちゃ怖い。
田辺さんから「酒寄さんとはるちゃんと、こんなときだからこそあんりに頼らなくても強い自分になろうって話したよ。私は自信がないよ」とLINEがくる。
「ウイルスに勝つ理由ができてありがたい。なるべく短期戦にする」と返信する。
11月 寒暖差で喉を飛ばす
朝起きたら急に声が出ない。
12月のTHE Wに向けての劇場でのネタ調整が本格的に始まるのに。
内科に行くと、風邪ではなく寒暖差の影響だと言われる。
ヨネダ2000の愛ちゃんに、喉に効くマヌカハニーの飴を教えてもらい、成城石井に買いに行く。
飴の売り場に1万円のマヌカハニーの原液を見つけて、それも買う。
レジのお姉さんがマヌカハニーばかり買う私に「お大事に！」と言ってくれた。
心の中で「優しいあなたはお幸せに！」と返す。
勇気を出して声に出したらよかった。
あ!!声は出ないんだった。
12月 喉が治りきらない
THE Wの決勝までもうすぐなのにまだ喉が治らない。
劇場出番の度に「どうかネタの時間だけでも頑張ってくれ！」と自分の喉に頼み込む。
きっと田辺さんも酒寄さんもはるちゃんも、一緒に頼み込んでくれていたと思う。
私1人じゃ無理だったけど、みんなのおかげで私の喉は耐え抜いた。
THE W決勝本番。
いちばん声が出しやすく、悔いなく全力でネタができた。
だけど、負けてしまった。
負けてしまった後は、楽屋のケータリングを食べまくった。
お母さんからLINEがくる。
「ママの中での優勝はおかずクラブ、準優勝はぼる塾だったよ」
身内なら優勝にしてくれたっていいじゃない。
そう思って笑っているときに喉の違和感が消えていることに気付いた。
「喉治るの今かい！」って言ったら、田辺さんも酒寄さんもはるちゃんも笑いながら「治ってよかったじゃん！」と言ってくれた。
負けた後の楽屋とは思えない和やかな空気が流れていた。
こんな感じで、私は2024年の半分を体調不良の状態で過ごした。
いつもあっという間に感じる12か月が、なんだか長く感じた。
だけど、こうして振り返ってみると悪いことのあとには必ずいいことが起きていて、そんなに悪い年ではなかったんじゃないかと思えた。
2023年から2024年になるときにはこんなふうにしっかりと、自分が過ごしてきた時間をじっくり振り返ることなんてしなかった。
今年を乗り越えた来年の私が、私は楽しみで仕方ない。
2024年へ、ありがとう。
2025年へ、よろしくね。（あんり）
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お楽しみに★
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『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん（写真左）が育休中のため、きりやはるかさん（中央左）、あんりさん（中央右）、田辺智加さん（右）のトリオで活動中。
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©吉本興業／マガジンハウス芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな！ ぼる塾 田辺のスイーツ天国』（¥1,430／マガジンハウス）発売中。『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
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