人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載！
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2024年はあんりさんのターンからスタート！
昨年を振り返ってみると色々あったけれど、2022年の自分よりも2023年の自分のほうが好きになれたというあんりさん。どんな年だったか教えてくれました！
「毎年、年末のあんりってフワフワしてるわよね」by田辺さん
CanCamをご覧の皆さま、あけましておめでとうございます。
2024年になった心境はいかがでしょうか。
これを書いてる私はまだ2023年の12月を過ごしているので、2024年になってからの自分がどうしているのかわかりません。
なるべく元気で前向きに楽しく過ごしていてほしい。
だからこの場を借りて、2023年の自分から2024年の自分へメッセージを送りたいと思います。
まずは、ごめん。
今年中に物置部屋の掃除を終わらせることができませんでした。
2023年9月に私は引越しをして、まだ暑い季節だったこともあって、秋服と冬服はダンボールにしまったまま。
寒くなったらまた会おうと約束をした。
12月になり、すっかり寒くなりましたが、寝室のクローゼットに並ぶのは買ったばかりの真新しい秋服と冬服。
約束を交わしたあのダンボールに入ったままの秋服と冬服には合わせる顔がない。
遠距離恋愛で寂しがる彼氏に「私たちなら大丈夫だ」と約束したのに、新しく好きな人ができてしまったときってこんな気持ちなのだろうか。
ダンボールの秋服と冬服はまだ私に着てもらえると信じて、私を待っているだろうか。
あのダンボールを開けたとき、ようやく出番がきたと、目を輝かせている秋服や冬服を私は捨てなければいけない。
FUNKY MONKEY BΛBY’Sだったら、こんな私の過ちを素敵な曲にして、素敵な芸能人をCDジャケットにうつしてくれるだろう。
私、学生時代使っていたガラケーの着フル、FUNKY MONKEY BΛBY’Sだらけでした。
いつかジャケットにうつるの夢だったな。
話が少し逸れました、申し訳ない。
あんり、あんたは今から約束を破る。
ダンボールを開けて、秋服や冬服を出して、一度も着ることもせず、処分の段取りを進めるんだ。
きっと心が痛んでいるだろう。
少しでも優しく接したい、最後に何かできることはないかと探すだろう。
でも、それはただの自己満足。
自分が罪の意識を背負いたくないだけ。
別れの時だからこそ、しっかり嫌われてあげなさい。
ダンボールの秋服と冬服があんたをちゃんと忘れて前に進めるように。
そして、あんたもしっかり反省して、前に進みなさい。
2024年のあんり。
もう気付いているかい？
そう、2023年もこんな疑似恋愛を相変わらずやっている。
学生時代にFUNKY MONKEY BΛBY’Sを聴いて、恋愛してる気になっていた自分のまま。
私は2023年、恋を一度もしていない。
片思いさえなかった。
9月に久しぶりに同期と会って、最後にした恋をご機嫌に話して、それが2022年の年末にした恋だと気付き悲鳴をあげる。
秋服と冬服はまだダンボールに入ったままだが、田辺さんが共感して大笑いしてくれた。
まあいいかって思えた。
そして、10月に誕生日がきて、同い年の大谷翔平さんとの結婚の可能性を本気で考えてみる。
その結果、アメリカ暮らしに慣れるように、たまにアサイーやガーリックシュリンプを食べたり、
飛行機に乗るときは、洋画を選んで観たりする。
そんな夢みたいな妄想で楽しんでいるなか、大谷翔平さんの名言で目が覚める。
「憧れるのはやめましょう」
生まれ変わったら大谷翔平さんが飼っている犬になりたい、楽屋で声に出したらその場にいた全員が共感してくれた。
仲間がたくさんできた気がして心強かった。
11月に入り、THE Wの決勝も近づいてきて、不安からか何かにすがりたくて、YouTubeやTikTokで知らない人がやってるタロット占いにハマる。
最初は仕事運を占っていたのに、段々と自然な流れだったかのようにスムーズに恋愛運ばかりを占う。
もうTHE Wとは何も関係ない。
知らない人の知らない占いで運命の人のイニシャルがわかり、それが近くにいる男性の名前と一致してはしゃぐ。
その人の名前を無意味に書いたりしてみる。
そこからのタロット占いがすべてその人に当てはまっているように思えてきて、よりはしゃぐ。
12月、その人の名前が芸名で本名はまったく違うイニシャルだったことが判明する。
ぼる塾あんり、2023年最後の逆ギレ。
お前は誰なんだと、私の楽しかった1か月を返してくれと、わめく。
仮にも恋が始まりそうだった相手を怯えさせてしまう。
占いではしゃいでた時期に一緒にはしゃいでくれた友達に真相を話す。
みんな笑ってくれる。
いい話ができたな、芸人でよかったな、と実感する。
この話、いつか劇場のライブで皆さんに話せたらいいな。
2024年のあんりへ。
2023年の私は色々あったけど、どんなハプニングの後もなんとなく口角は上がっている。
失敗もいっぱいしたけど、反省もいっぱいした。
許されたし、許した。
2022年の私より、2023年の私のほうが私は好き。
なんだかんだ1年くらいのペースで引越ししている私だから家の契約更新をしたことないけど、自分への好きは更新できた。
新しい年が始まって不安もあるかもしれないけど、
2024年の私には2023年の私がついている。
頑張ろうね、楽しもうね。（あんり）
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『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん（写真左）が育休中のため、きりやはるかさん（中央左）、あんりさん（中央右）、田辺智加さん（右）のトリオで活動中。
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