サントリー、ユニクロ、ユニ・チャームも実践「水平リサイクル」って何?【みんなで考えるSDGsの日】

3月17日は「みんなで考えるSDGsの日」

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今、世界中で注目されている「SDGs」。これは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の頭文字から成るもので、世界193か国が貧困や環境問題の改善を2030年までに達成するために掲げた17の目標のことです。3=「みんな」で、17=「17の目標」について考えようと、3月17日は「みんなで考えるSDGsの日」に制定されました。

そこで今回は、ファッション業界、飲料業界、その他さまざまな業界で活発化している「水平リサイクル」について一緒に考えてみましょう。実は、東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャルウェアも、なんと全国から集められた「思い出のスポーツウエア」を水平リサイクルして作られたものだったんです…!

紙オムツから紙オムツへ…

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「水平リサイクル」とは、同じものから同じものに生まれ変わる新しいリサイクルの形のこと。使用後の紙オムツを個別回収し、新たなオムツに再生する取り組みをユニ・チャームが実践していたり、サントリーは2022年中に2本に1本を、使用済みペットボトルから作られた「100%サステナブルボトル」にする計画を打ち出したりしています。国内アパレル企業の代表格であるユニクロでは、日本国内で回収したダウン商品を再生・再利用したリサイクルダウンジャケットを発売しました。

「水平リサイクル」の利点とは?

従来のリサイクルでは、ペットボトル→シート類(下じき、食用トレイなど)→繊維類(バッグ、作業着など)→成型品(セロテープ、ゴミ箱など)と形を変えていきます。そうなると、元のペットボトルには戻らないうえに、リサイクルのたびに新たなエネルギーや資源を投じることにも…。

しかし「水平リサイクル」ではペットボトル⇔ペットボトルと変換するように、理論上は資源を半永久的に循環利用できるため、新たな資源の投入をしなくて済みます。この循環は、結果として二酸化炭素の排出が少ない社会(=脱炭素社会)につながっていきます。

私たちができる“優しいエコ”3つ

実は日常生活で少しの工夫をするだけで、今ある資源をもっとスムーズに「水平リサイクル」することができるんです。すぐに結果は見えなくても、ひとりひとりの小さなアクションが積み重なっていくことで「SDGs=17の目標」の達成に近づいていくはず! そこで、すぐに実践できる3つのアクションをご紹介します。

【1】ペットボトルなどのラベル・キャップをはずす

ラベル付きのまま廃棄された容器は、回収業者さんが手作業でひとつひとつラベルを外していることもあるんです! 実際に業者さんが真夏の中でラベルを外す作業はかなりの負担らしく、「気温38度の中、ペットボトルのラベルは全て手作業で剥がしています。お願いです、ペットボトルを出すときはラベルを剥がして出してください」とツイートしたことも話題になりました。

【2】容器の使い残し・飲み残しをなくす・つぶす

つぶせる容器は迷わずつぶしましょう! 小さくし、かさばりが減ることで、1回の回収でよりたくさんの容器を水平リサイクルに回すことができます。回収の回数が減れば、CO2を排出する運搬にかかるエネルギーも抑えることができます。

【3】正しく分別する

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リサイクルできるものがゴミとして廃棄されてしまうと、貴重な再生資源が燃やされたり埋め立てられてしまうことになります。とても基本的なことですが、地域の分別ルールに従って、資源は資源として正しい分別を実施することが大切。


「SDGs」の最終目的は「持続可能な社会」を実現すること。私たちが日々取り組むべきことも、継続できるものでないといけません。今大切なのは、自分にも他者にも地球にも“優しい”アクション。できることからコツコツ実践してみてくださいね!

情報提供元/サントリー食品インターナショナル