離婚後の指輪の行方って?
一般的に、地金にプラチナや金が用いられている結婚指輪・婚約指輪。さらに、婚約指輪ではダイヤモンドの装飾がされています。一生もののジュエリーとして高価な素材が用いられているこれらの指輪ですが、今や3人に1人が離婚する時代。高価なジュエリーとはいえ、離婚後はこれらの指輪をどうしている人が多いのか、なかなか聞きづらいからこそ気になりませんか?
そこで今回は、株式会社クオーレが離婚経験のある男女300人を対象に行ったアンケートを元に「離婚後の結婚・婚約指輪の行方」をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
約4割が「売った」と回答
まず初めに「離婚後、指輪はどうした? 」と聞いてみました。結果はこちら。
「指輪を売った」と回答した人が123人と最も多い結果に。全体の約4割が「売る」という決断をしたようです。続いて「捨てた」と回答した人が70人、「持っているが着用していない」が61人、「持っていて着用している」が3人という結果になりました。
「売る」「捨てる」といった回答が圧倒的に多く、完全に関係を絶ちたい気持ちが表れていることが分かります。ちなみに、それぞれの理由も聞いてみると次のようなコメントが寄せられました。
■売った
・離婚して1人になるので、生活費が欲しかった。(30代/女性)
・捨てるのはもったいないと思ったのと、慰謝料を払ってお金がなかったので少しでもお金にしたかった。(30代/男性)
・婚約・結婚指輪ともに離婚すれば残しておいても仕方ないから。売ればお金になるし、そのお金を食事などに使うことできれいに清算できると考えました。(40代/男性)
「売った」と回答した人からは、離婚後の資金として「とにかくお金にしたかった」という声が目立ちました。男女問わず、離婚すると引っ越しや各種手続きの変更など何かとお金がかかるのが現状。かなり現実的ではありますが、捨てるならお金にという心の声が聞こえてきました。
一方、指輪を売ったお金で美味しいものを食べて、結婚生活への区切りをつけ、新しい未来への再出発をしたという人も。心の切り替えとして売る選択をした人も少なくないようです。
■捨てた
・その人との繋がりを1つでも多く、一刻も早く絶ちたかったため。(50代/女性)
・指輪を売ったお金も持ちたくなかったので、勢いに任せて捨てました。(20代/男性)
・持っているのは縁起が悪いし、指輪を売ったお金を持つのも縁起が悪そうだから。(年代性別不明)
「捨てた」と回答した人からは、なかなかの厳しい声が…。「今すぐにでも過去の相手との関係を絶ちたかった」という意見が多く寄せられました。指輪を売ったお金すら嫌など、離婚相手に関連するものは何も手にしたくない! と思った人も少なからずいるような印象。離婚原因は様々だと思いますが、この気持ちも分かりますね。
■所持しているが着用していない
・売れるとは思わなかったのと、二度と会わないほど最悪な関係でもないので捨てるまでもなく、なんとなく。(20代/女性)
・いつか売ろうと思っているが、面倒でそのままになっている。(40代/女性)
「所持しているものの着用していない」と回答した意見では、ただ「なんとなく」持っているだけという人が多いようです。また「持っているのは分かっているけど、どこにあるかは不明」という意見まで…。指輪に対して何の思い入れも感情もない、といったこちらもなかなかシビアな声が寄せられました。
様々な理由が出てきましたが、未練があるといった意見はほとんどなく、多くが売るか捨てるかという行動で切り替えに繋げているようです。次は、売った指輪の種類について見てみましょう。
最も多かったのは「婚約指輪・結婚指輪の両方」
離婚後の指輪の行方として1番多いのは「売る」ということが分かりましたが、多くの人は婚約指輪と結婚指輪の2つを持っていたはず。ということで、ここでは「売った」と回答した人に対し、「どの指輪を売りましたか? 」と聞いてみました。結果はこちら。
最も多かったのは「結婚指輪と婚約指輪の両方」で58人という結果に。また、「結婚指輪のみ」と回答した人も54人で両方の人とほぼ同率でした。一方「婚約指輪のみ」と回答した人はわずか11人となっています。この差を探るため、こちらも理由を聞いてみました。
■結婚指輪
・婚約指輪はダイヤモンドで気に入ったデザインなので、持っていたかったから。(50代/女性)
・元々結婚指輪のみしか購入をしていなかったから。(60代以上/女性)
「結婚指輪のみ売った」と回答した人の多くから「婚約指輪はもらっていないから」という理由が寄せられました。月収3ヶ月…まではいかずとも、ダイヤモンドの装飾が付くことで高価なものが多い婚約指輪はもらってすらいない人が多いようです。また、「デザインが好きだからまだ持っている」と回答した人も。
■結婚指輪と婚約指輪両方
・相手からもらったことすら不快に思えたから。(30代/女性)
・結婚指輪も婚約指輪も両方高く売れそうだったので売りました。(20代/女性)
最も多かった「両方」と回答した人からは「相手からもらったものだからどちらもいらない」「両方売ればその分高く売れる」といった意見が多数寄せられました。中には両方売ったことで「慰謝料はなかったけど慰謝料くらいの金額を手に入れた」という意見も!
■婚約指輪のみ
・ティファニーの指輪だったので少しでもお金になればと思ったから。結婚指輪には刻印をしてしまったし、そんなに高価なものではなかったから売らなかった。(30代/女性)
・ダイヤモンドだったのでお金になると思ったから。(50代/女性)
「婚約指輪のみ売った」と回答した人では「結婚指輪は大した金額にならないと思ったから」という声が大多数を占めていました。中には「婚約指輪は高かったので売れると思い売ったけど、結婚指輪は無くしてしまった(30代)」という人も。確かに、紛失してしまった場合は売ることはできないですよね…。
また、今回の調査では指輪を「売った」「売らなかった」どちらの意見でも「結婚指輪は刻印があるから(高く)売れない」といった声が少なからず寄せられました。ということで、最後は、そもそも結婚(婚約)指輪を売れると知っていた人はどのくらいいるのか見てみましょう。
「捨てた」「まだ所有している」の3割は売れることを知らなかった
今回の調査で「捨てた」「まだ所有している」と回答した人は全体の約43%でした。では、その人たちは売るという手段をそもそも知っていたのでしょうか?
最後に、指輪を「捨てた」あるいは「まだ所有している」と回答した人に向けて、「結婚指輪や婚約指輪が売れることを知っていましたか? 」と聞いてみると次のような結果に。
「知っていた」と回答した人は、約7割を占める87人。逆に、結婚指輪や婚約指輪が売れるとは思っていなかった人が、意外にも約3割いることも判明しました。普通のジュエリーとは違って特別なものという認識があるのか、売ることができないと思っている人も少なくないようですね。
捨ててしまったという人から具体的な意見も寄せられたのでいくつかご紹介します。
・売れることは知らなかったけど、旦那を捨てたような感じでスカッとして満足しました。捨ててからは離婚に向かっていくだけなので楽でした。(30代/女性)
・売れることを知らなかったのと、名前を刻印していたから単純に捨てました。(30代/男性)
売れることは知らなかったけど、スッキリしたから結果オーライ! という清々しい意見もありました。その他には、刻印があることや、毎日着用していたことによるキズの影響で売れないと思っていたと答えた人が多かった印象です。
確かに、ジュエリーやアクセサリーとしてだと価値が下がってしまいます。しかし、有名ブランドや人気のジュエリーショップのものであればブランド価値を上乗せして買取可能なケースがあったり、貴金属としての買取需要もあるので絶対売れないということもないようです。
「離婚後の結婚・婚約指輪の行方」について紹介しました。やはり、持っておくというよりは「売る」「捨てる」といった人が圧倒的に多く、心の切り替えとして完全に関係を絶つ選択をしているようです。離婚原因は人それぞれだと思いますが、離婚をネガティブなものではなく、人生の再出発としてポジティブに捉えられるといいですね♪(澤夏花)
情報提供元/株式会社クオーレ
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