いつの時代も女子たちの“かわいい”を牽引する雑誌『CanCam』。今年も、さまざまな流行を生み出してきました。もう2014年もあとわずか……。
ちょうど1年前、2013年末。Woman Insightでは、時代の流行を牽引する小学館女性誌各誌の編集長に、その年の振り返りと翌年のトレンド予測を中心としたインタビューを実施し、各方面から非常に大きな反響をいただきました。
ということで! 昨年2013年に引き続き井亀真紀編集長に、今年の『CanCam』の振り返りと来年の『CanCam』が仕掛ける”かわいい”について、たっぷりうかがいたいと思います。
今回は、2014年の振り返りや2015年の予測に関するお話の前に、まずは現在の『CanCam』読者像を解説していただきます! 気になるキーワード、分析が満載です。
Woman Insight編集部(以下、WI) 2014年の流行について振り返る前に、まず現在の『CanCam』の読者にはどのような特徴があるのかについて教えてください。
井亀編集長(以下、井亀) 現在の『CanCam』のコアになっている読者層は、親がバブルど真ん中を経験している場合が多いんです。働いたお金で買ったブランド品を持っていたり、海外旅行をしていたり……。そんな、バブル時代を経験してきた親から生まれた子なので、“プチバブル世代”と呼んでいます。
WI 具体的に“プチバブル世代”の特徴について説明していただけますか?
井亀 親を見て育ち、バブルの時代を知っているからこそ、夢を持つことができる世代だと思うんです。お金を使って幸せになるということを、親を見て知っているから。バブル時代の恩恵を受けている親世代から、そのDNAを受け継いでいるんですよね。
WI バブル時代の恩恵……本人が経験していなくても受けられるものなんですね。
井亀 そうですね。誕生日に親にブランド品をもらったり、ハイセンスなお店に連れて行ってもらったり、バブルを経験した親に育てられていて、確実に影響を受けています。そして、ファッションについても刷り込みがなされているんです。その刷り込みというのは、いわば親から子への教育とも言えるでしょう。現在の『CanCam』読者たちは、日本において、ファッションの“教育”を受けた初めての世代であり、ファッションの“優等生”なんです。
WI 例えばどんなところに影響があらわれているのでしょうか。
井亀 最近の女の子は、必ず自分だけのファッションアイコンを持ってますね。みんながみんな同じ女の子に憧れるのではなく、自分の中のミューズをしっかり持ってるんです。それぞれが違う方向を向いている。昔、誰もが同じ女の子に憧れていたようなころは、みんなが真似をしやすかったし、消費も動かしやすかったのですが、今はそれこそ憧れる対象がモデルですらないこともある。そういったところでも、ファッションの“優等生”らしさを感じますね。自分が参考にすべき、目指すべきところをしっかり押さえているというか。
WI “優等生”ということですが、”真面目”という意味も含まれていますか?
井亀 はい、真面目だと思いますよ。将来設計を無視してブランド品を買い漁ったり、食費を削ってまでファッションのためにお金をつぎ込んだりしないと思います。自分に似合うものを自分の目で分析できるんです。そんな冷静さを持ちつつも、きちんと情熱も持ち合わせているのがプチバブル世代なんです。「ゆとり世代」「さとり世代」なんて言われていますけど、全然そんなことないと思います。むしろ今、10代後半から20代前半が今、とても元気になってきています。
バブル世代の親から生まれた子ども、“プチバブル世代”である現在の『CanCam』読者は、冷静さと情熱さを持ち合わせるファッションの優等生だと語る井亀編集長。
そんな”プチバブル世代”の読者たちが。2014年に求めたものは何だったのでしょうか。次回は流行したテイストやアイテム、モデルなどなど……今年の『CanCam』について詳しくうかがいます!(鈴木 梢)
【昨年(2013年)のインタビューはコチラ】
※2013年を総括!CanCam編集長が考える「かわいい」の現在
※CanCam編集長が語る!2013年の3大キーワードは「黒髪、コミュ力、リア充」
※CanCam編集長が仕掛ける!2014年は「黒髪美少女」と「フレトー女子」の時代!
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