2021年の不調予想をランキングで発表!2位は「肩こり」1位は?
年明け早々、緊急事態宣言が出される地域があるなど、2020年に引き続き、今年もおうち時間が長くなることが予想されます。しばらくはテレワークやオンライン会議などが続き、自宅勤務やコワーキングスペースなどで仕事をすることが続きますが、その結果、さまざまな不調を感じている方もいるそう。
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そこで、株式会社ツムラが、20代〜40代の男女1,800人を対象に行った、不調に関する実態調査の結果から、2021年の不調を予想し、その対処法をご紹介していきたいと思います。まずは、実態調査の結果をチェックしていきましょう。
日本人の2人に1人が「不調」を感じた2020年 女性の不調第1位は「肩こり」
2020年のコロナ禍以降、不調を感じた人は全体の57.2%。男性(50.2%)、女性(64.2%)と、男性よりも女性の方が不調を感じやすく、30代40代女性の7割が不調を感じているという結果となりました。女性の方が小さな変化に気づきやすいということも関係しているのかもしれませんね。
不調症状については、「目の疲れ」(63.7%)、「疲れ・だるさ」(60.1%)、「肩こり」(59.6%)の順、女性の方が不調スコアが高く、 2020年女性の不調TOP3は 1位「肩こり」(72.8%)、2位「疲れ・だるさ」(71.8%)、3位「目の疲れ」(71.7%)でした。
2020年は特に、今まで以上にオンラインでのお仕事時間が長くなり、長時間パソコンの画面を見ているという方が多かったのかも。疲れや肩こりなども、運動不足が原因のひとつとも言われていますよね。
女性の75%が「なんとなく不調」。病院や薬に頼らず放置・我慢が7割
さらに、男性女性合わせて2人に1人が心身の健康に「不安」(57.7%)を感じているという実態は、まだまだわからないことも多い新型コロナウイルスの流行からきているのでしょうか?
特に、男性(50.3%)より女性(65.1%)に多く、男性は年代差はありませんが、女性は30代・40代で不安度が高くなり、年代で揺らぐ傾向に。女性は女性ホルモンのバランスが関係していそうです。
日常生活のストレスでも、男性(68.7%)より女性(77.4%)が高く、30代女性では8割(79.7%)、全体では7割が「なんとなく不調」(69.5%)を感じており、女性に限定すると4人に3人(75.2%)がなんらかの不調を感じているようです。
女性は「疲れ」「イライラ感」「頭痛」など治療・服薬で改善が期待できる症状の割合が多いにもかかわらず、「市販薬服用」「医師を受診」するのは1割台にとどまり、7割がその程度では「服用しない」「受診しない」と回答。
なんとなく不調を感じているのに、医師を受診しないのは、男性(65.0%)より女性(70.2%)の方が多いようです。病院へ行くのにかかる時間などを考えると、なかなか気軽にはいけなかったりもしますよね。
さらに、日常生活で心身の調子が悪いときに病院に行くのを躊躇するのも男性(53.6%)より女性(69.4%)に多く、女性30代(72.7%)・女性40代(70.7%)では7割が躊躇しているそう。何かと忙しいと、自分のことは後回しにしちゃうんですよね。
引き続き「不調」が続きそう!?2021年の不調予想ランキング
最後に、2021年の心身の不調についての調査結果をみましょう。2021年も「不調」傾向が続き、 「不調」を感じそう59.5%という方が半数以上。男性(52.8%)より女性(66.2%)が不調予想が高めでした。
また、2021年に予想される不調症状は「目の疲れ」(59.8%)、「肩こり」(56.3%)、「疲れ・だるさ」(55.4%)の順。女性の不調TOP3は「目の疲れ」「肩こり」(同率68.7%)、「疲れ・だるさ」(65.9%)で、男性よりも不調スコアが高いという結果となりました。
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2021年も、新年早々緊急事態宣言が出されるなど、ますますオンラインでのお仕事時間が長くなることが予想されます。昨年感じた不調を今年も引きずってしまうと思う方が多いのかもしれません。
最後に、今回の調査結果について、産婦人科医・内山心美先生に解説していただきました。
女性が不調を感じやすのは、コロナショックによる女性ホルモンの変調も原因!?
今回の調査結果を見て、男女共に「肩こり」「疲れ」「目の疲れ」が上位となり、IT化に伴う症状が多いですね。自粛期間中のテレワークやweb授業など、スマホやパソコンの利用時間の増加が主な原因ではないでしょうか。視力低下の若年化や、姿勢悪化による肩こり・腰痛の悪化は、ひとつの現代病といえるでしょう。意識的に体を動かしたり、目を休める努力が必要ですね。
男女別で見ると、男性より女性の方が不調に感じるスコアが高くなっています。原因はさまざまでしょうが、緊急事態宣言などで 自粛を強いられ、家族の在宅時間が増える中で子育てや家事など女性の負担が増えたことや、景気の悪化で仕事が減ったり退職や休職に追い込まれたりするなど、コロナ禍による影響は少なくないと思います。女性の不調症状の上位に挙げられた「肩こり」 「倦怠感」「イライラ感」「頭痛」は、更年期障害やPMS(月経前症候群)によっても現れる症状です。女性のホルモンによる変調が、コロナショックによるストレスでより顕在化している、とも考えられます。(産婦人科医・内山心美先生)
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漢方医学的にみても、コロナショックは「気・血・水」のバランスを崩している
私は漢方医学も専門です。漢方医学では、人間の体は「気・血・水(き・けつ・すい)」がバランスを取り、互いに循環していれば健康な状態と考えますが、過労やストレスによりその流れや量のバランスが崩れると、気は上昇し、血が停滞、あるいは下降します。
今回のコロナによる影響を漢方医学的に捉えると、テレワークや自粛による自宅時間の増加でカラダを動かさないと、気の巡りが悪い気滞(きたい)となり、うつ傾向となります。また、筋力が低下し代謝も低下すると、むくみや血の巡りが滞った瘀血(おけつ)の状態となり、冷えにつながります。過度なストレスにより気の変調である気虚(ききょ)、気逆(きぎゃく)、気滞(きたい)が現れ、二次的に血の滞りである瘀血となることで、痛みの原因となったり、月経不順、PMSで起きる精神症状につながったりすると考えられます。
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実際私のクリニックにも、ご主人の在宅が⻑引いたことでストレスを感じ、心身の不調を訴える女性や、休校をきっかけに月経痛 やPMS、体調不良で来院する小学校高学年〜中・高生の患者さんが増えています。また、顎まわりのニキビに悩む方も増えており、これはマスク装着による通気性の悪化や瘀血によるもの、ストレスによる糖分摂取などが原因として考えられます。(産婦人科医・内山心美先生)
「なんとなく不調」は我慢しない! 専門家に相談してカラダもココロも元気を取り戻そう
今回の調査では、女性の4人に3人が「なんとなく不調」を感じているにもかかわらず、7割の女性は病院にも行かず、行くことすら躊躇しています。「疲れやすい」「頭痛」「めまい」などの症状は、やる気の問題などと誤解されがち。ですが、これらは女性ホルモンのバランスや、加齢、環境の変化に伴い生じるケースも多く、気のせいではなく、我慢しなくてよいのです。まずは状態を理解し、そして治療すれば改善できることを知っていただきたいです。
“不調“と表現されることの多いこれらの症状でも、さまざまな治療法があります。また、診察して器質的な原因がない場合でも、症状があれば一人一人の症状や体質に合わせて漢方薬を処方した り、薬物療法以外ではカウンセリングや生活習慣の見直しなど打開する方法はいろいろあります。一人で抱え込まず、まずは医師に相談していただくのが大切かと思います。未曽有のコロナ禍で、それぞれが当たり前に我慢を強いられています。まずはご自分自身を十分頑張ってる!と褒めてあげてください。そして、自分のカラダの声、ココロの声に耳を傾けてあげてください。(産婦人科医・内山心美先生)
いかがでしたか?あらかじめ不調を予想し、その対処法がさまざまであることを知っているだけで、自分のライフスタイルに合う対策を見つけることができます。
我慢できるからと言って相談せずに我慢を続けるのではなく、専門医に相談するなどして、2021年も心も体も健康に過ごしましょう。(鬼石有紀)
内山心美さん 「のぞみ女性クリニック」院⻑ 産婦人科医
昭和大学産婦人科学教室、各関連病院勤務、北里大学東洋医学研究所漢方研修生、昭和大学江東豊洲病院助教などを経て現職。「予防医学」「未病」の考えのもと、女性に関するさまざまな病気、トラブルを最小限にして笑顔で過ごせることを願い、2020年9月に産婦人科、漢方内科の「のぞみ女性クリニック」を開業。日本産科婦人科学会 専門医 指導医、日本東洋医学会 漢方専門医、日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医、女性ヘルスケアアドバイザー
●のぞみ女性クリニック 東京都墨田区業平1-20-2 Twill Narihira 1F
情報提供元/ツムラ 写真/(c)Shutterstock.com
調査概要 ■実施時期:2020年11月17日(火)〜 11月18日(水) ■調査手法:インターネット調査 ■調査対象:全国の20代〜40代男女1,800人 ★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
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