どうして世の中には、「ストレスで太る人」と「ストレスでやせる人」がいるのでしょうか。
個人的な話で恐縮ですが、私は仕事が忙しい……などのストレスがあると太るタイプです。一方、ストレスがあるとやせる人もいます。
いったいこの違いはどこにあるのでしょうかか。数々の企業で産業医として活躍する、医学博士の三間千寿子先生にうかがいました。
Q.私はストレスがあると太ってしまいます。でも同僚はやせます。この違いはなんですか?
A.そもそもの「ストレスの質が何か」というほうが要因としては大きいと思います。
まず、「ストレスで太る人」は、「食」でストレスを受けた部分を補っているのではないでしょうか。
ドーパミンというホルモンがありますが、これはストレスにより多く分泌されてしまうことがあります。ドーパミンは食欲を増進させるので、強いストレスがあると、過食に走りやすくなってしまう傾向がありますね。
これも人によるとは思いますが、たとえば「上司にイライラする」「友達に理不尽なことを言われてケンカした」くらいだとやけ食いに走る人でも、本当に過重労働でつらかったり、肉親が亡くなってしまった、というときは食べられなくてやせてしまう、ということがあります。
「ストレスで太る」ときは、まだ「食」に置き換えればストレスが解消されるくらいの、比較的軽度のストレスと言ってもいいのではないでしょうか。
また、ストレスそのものへの対処法ですが、やはり「聞いてもらえるだけで楽になる、軽くなる」という人が多いです。そうして誰かに話して発散するのはもちろんですが、強いストレスであれば、やっぱりそう簡単には傷は癒えません。怒りも悲しみも、結局解決してくれるのは「時間」です。それが3日なのか1週間なのか、それとも数年かかるのか。受けた傷を癒してくれるのは、最終的には時間の経過しかないと思います。ただ、時が経てば少しずつでも楽になっていくのは確かなことです。
監修:医学博士・日本医師会認定産業医 千代田診療所 三間千寿子先生
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