【頭痛の治し方2】低気圧と頭痛は関係ないって…ホント!?頭痛の専門医に聞きました

天気が悪い日。低気圧の日。雨の日。そんな日に、

「あぁ、今日低気圧だなぁ、頭痛になりそうだなぁ、いやだなぁ」

と落ち込んでしまう人、多いのではないでしょうか。
でも、実は、頭痛を専門とするお医者さんが集まった会では、この「低気圧と頭痛の関係」は「それほど関係ない」と言われているって……ご存じですか?

気になる人が多い「低気圧と頭痛の関係」について、頭痛外来の病院として有名な、秋葉原駅クリニックの院長、大和田潔先生にお話をうかがいました。

低気圧,頭痛

 

【Q.よく、天気が悪い日、低気圧の日に頭痛になる気がするのですが……。】


先日、北海道から沖縄まで、頭痛を専門にする先生たちが集まった大きな会合があり、ちょうど「天気と頭痛」の話になりました。

確かに昔は「気圧が頭痛と関係ある」と言われていました。

しかし、実はあまり影響がなく、女医さんたちが「生理による影響の方がはるかに大きい」と話されていたのが印象的です。天候の変化の中でも、関係があるのは「気温差」だと思っています。

気温計
(c)Shutterstock

蒸してすごく暑い日、あるいは、とても寒い日に頭痛が起きやすくなります。特に、「月経中、月経前後」だったり、「睡眠が十分にとれていない」と、天候の変化が体に影響を与えやすいため頭痛が起きやすくなります。

大切なことは、「天気」だけでは、頭痛の大きな要因にはなりえないことです。

もしかすると、月経中とか、疲れがたまっているとか、睡眠不足であるとか、あらゆるもっと重要な頭痛の要因が重なったときに、もしかしたら「最後の一押し」になるかもしれないけれど、それも「もしかしたら」レベル。実は、それくらい相関関係がないものなのです。

天候の変化に一喜一憂することは止めましょう。

天候変化ではなく、日照時間や気温に関係している方も見受けられます。そういった方は、冬になって日が短くなったり、太陽に照らされてのぼせたりすると頭痛が多くなります。

 

【Q.では、低気圧の日に頭痛になる気がするのは気がする」だけ……?】


実際の患者さんの頭痛を記録した、ある頭痛日記をもとにお話をします。

日記
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1.自分が思う「頭痛の理由」に該当しない日の頭痛を、人は覚えていない

頭痛日記に、「この日は台風だから頭痛だった」と書いている人がいました。けれど、よく聞いてみると、実はその日は月経中だった。そしてその2週間後にもまた台風が来て「台風だから頭痛だ」と書いていましたが、それは実は「排卵期の頭痛」だったんです。

本来の頭痛の要因である「月経・排卵」「睡眠不足」などに、偶然「低気圧」などの、いかにもそれらしい理由が重なったことで、「自分は低気圧だと頭痛になる」と思い込んでいる人が多いんです。
台風だといつも頭痛だ、と言っている人にも「台風が来ているのに頭痛がない」ということが本当はある。それは、頭痛がないときのことは覚えていなくて、頭痛があったときだけ「ほらやっぱり頭痛になる」と覚えているからです。

 

2.「カラダの中の天気」と「カラダの外の天気」

私はこれを、「カラダの中の天気」と「カラダの外の天気」と患者さんに説明しています。月経周期を「カラダの中の天候変化」、天候の変化を「カラダの外の変化」とすると、「カラダの中の天気」である月経周期の方が、はるかに頭痛に与える影響が大きい。月経だけでなく、仕事のプレッシャーが大きかった、家族の介護が大変だったといった、体や頭の疲れもそうです。

天候のせいにしてしまうと、本当に大事な頭痛の理由を見失ってしまうことになります。

いつもより頭痛が増えてきたり悪化したりした時には、まず「月経・排卵のリズム」「脳作業量やストレス」「睡眠時間」に気を配るといいと思います。

実際、頭痛の会合に来ていた女医さんが4人いて、一度、気圧と自分の頭痛の関連をチェックしていたそうなんですが、全然一致せず、月経周期と一致していた……と言っていました。高気圧で寒いながらも晴天が続いて乾燥する東京でも、周期的に頭痛が起きてくる女性が多いのは、まさにその証拠だと思っています。

 

【Q.……本当に関連性はないのでしょうか?】


ひとつ、もし関係あるとすれば、「自分は天気が悪かったり低気圧だと頭痛になる、つらい」という意識そのものが頭痛を呼んでいる可能性があります。

雨,頭痛
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1.感情と「痛みを感じるライン」は、連動している

「このラインを越えると頭痛が起きる」という「しきい値(閾値)」というものがあります。
「しきい値」は人によってまちまちで、しきい値が高いと痛みを感じにくくくなり、逆に、しきい値が低いと頭痛が増えます。同じ人でもこの「しきい値」は、状況に応じて上がったり下がったりします。

たとえば、「楽観的な人はあまり痛みを感じない」ことが知られています。逆に、いつも何かにメソメソしていると、いつもどこかが痛い。

みなさんも経験されたことがあるのではないでしょうか。

たとえば、上司に怒られたり、仕事でうまくいかなかったり、落ち込んでいるときに足をぶつけると、すごく痛い。でも、何か嬉しいことがあって「やったー!」の勢いで手を壁にぶつけても、そんなに痛くない。そんなこと、身に覚えはありませんか? そのくらい、感情と痛みの「しきい値」は密接につながっています。
つまり、「天気が悪いから頭痛になりそうだ」と落ち込むこと自体が、頭痛を感じやすくなる「しきい値を下げる」ことにつながります。

 

2.天候変化を気にせず、元気に暮らせば頭痛は怖くない

だから、必要なことは、元気よく毎日暮らすこと。クヨクヨしないこと。空を見て、「今日は天気が悪いから具合が悪くなりそうだなぁ」とがっかりしないで、「レインウェアやブーツを何にしようか?」とか、「曇り空に映えるメイクは何かな?」「新しい傘をさしてみようか」とポジティブに考えること。湿気が高い時には、肌が乾燥しにくいメリットもあります。天候が悪い時には、睡眠リズムをきちんと整えて、仕事が忙しかったらときどき休憩を入れる。

そうすれば、天気による頭痛ななんて、まったく怖くありません。

 

 

「天候変化をきにしすぎて落ち込むこと」自体が頭痛を招いている可能性がある……なんて、もっと早く知りたかった、と思う人も多いのではないでしょうか。

さて、次回はこの「頭痛を減らす・防ぐ」ために、さらに日常生活で気を付けるべきことをご紹介します。(後藤香織)

 

監修:秋葉原駅クリニック 大和田潔先生

千代田区外神田佐久間町2−1大原ビル4F

 

 

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