仕事をする上でふと気になって「そういえばこれってどうなんだろう?」と疑問に思いながら調べるのを後回しにしてしまい、「なんとなく」日々やり過ごしているビジネスマナーは数多くあるもの。そんなビジネスマナーについて、今改めて学び直してみませんか?
今回は「エレベーターのマナー」についてご紹介します。
マナーコンサルタント・ビジネスデザイナー
西出ひろ子さん
ヒロコマナーグループ代表。参議院議員などの秘書を経て、マナー講師として独立。企業の人財育成を行ない、唯一無二の手法で結果と成果を出す指導は「マナーの賢人」として「ソロンモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組で紹介される。NHK大河ドラマや映画、CMなどのマナー監修、俳優、タレント、モデルへのマナー指導も行う。著作監修本は国内外で100冊以上、著者累計100万部を超える。社会人として必要なビジネスマナーのすべてを図解で紹介した「改訂新版 入社1年目 ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社)は15万部突破。最新刊は「マンガでカンタン!マナーとビジネスの基本は7日間でわかります。」(Gakken)が7月発売予定。
公式HP http://www.hirokomanner-group.com
意外と迷う、エレベーターの立ち位置
Q.エレベーターで立つべき正しい位置がわかりません。
A.操作盤の前が後輩、奥が先輩です
「乗客が多くてあまり身動きできない場合は人の流れに従って臨機応変でOKですが、「操作盤の前」が、最も後輩や、お客様を案内する人が立つ位置です。
操作盤が片方にある場合はその前、両方にある場合は外からエレベーターの扉に向かって「右の操作盤前」(エレベーターの中から扉に向かった場合は、左)が最も下座のポジションになります」
<操作盤が左右いずれか片方にある場合>
<操作盤が左右両方にある場合>
Q.エレベーターで先輩が先に操作盤前に立ってしまいました。どうすればいいですか?
A.交代できそうならする、できなければもう片方の操作盤前に
「本来であれば、『お先に失礼いたします』と言って、まず自分が先に乗り操作盤の前に立ちます。ただ、人の流れの関係などで先輩が先に入って操作盤前に立ったら『恐れ入ります』と言いながら乗り、『先輩、代わります』などと言えそうな状況であれば交代しましょう。もし『いいよいいよ』と言われたら、上座はエレベーター前から中を見て左奥なので、先輩が中から扉に向かって右の操作盤の前にいたら、自分は左側に立ちましょう。
そして、もうひとつ重要なのが、あなたが『先輩側』になったときの行動です。
つい、自分が最も後輩だった時代のクセで操作盤の前に立ってしまいがちですが、ここは、後輩に花をもたせることが大事です。『後輩と一緒に乗ったときは、操作盤前に立たないこと』もマナーのひとつですね」