理想の自分像に近づくために!自分を変える方法

自分を変えるにはどうすればいいの?

人には「こうなりたい、こうありたい」という理想の自分像があります。でも、その通りになるにはたいへんな努力や日々の自己研鑽が必要です。なるべくなら、偏らずに効率よくレベルアップさせていきたいものですよね。そこで今回は、「自分を変えるにはどうすればいいのか」をご紹介いたします。

■変わるための基本発想は「長所を伸ばす」こと

あなたはなぜ、変わりたいと感じるのでしょう。きっとそれは自分で自分を好きになりたかったり、周囲から好かれたいという気持ちがあるからでしょうね。そこで覚えておいて欲しいことがあります。それは自分を変えるための基本方針。短所に目を向けて補うのではなく長所を伸ばすことです。なぜなら、長所が目立つと、他の小さな欠点は目につかなくなるため。心理学的に人が人に好意をもつときというのは、欠点の有無はさほど気にならずその人の長所を好きになるとされます。これは男女関係でも職場でも同じだと言えます。短所がない人だから好かれるのではなく、長所が魅力的だから好かれるのです。これは対自分に関しても同じこと。短所の克服ではなく長所伸長に意識を向けることが、変わるコツなのです。

■自分のありのままをまず受け入れる

心理学者カール・ロジャーズは、もともと人には自分で自分の心の健康を回復させ、成長させようとする力があると提唱しました。変身願望は、もしかするとあなた自身の心の自浄作用かもしれないのです。ただ、あなた自身の「こうあるべき」という理想に、自分を縛り付けてはいけません。そうならないためには、まずこれまで認知していなかった現実の自分をあるがままに受け入れることが大切。そうすることで、これまでとは違った視点で自分自身を捉えることができるようになるでしょう。そうすれば、自分というベースを活かしつつ別の自分にシフトできるため、変わることが苦痛でなくなると言えます。

■自分はこうだという思い込みから解放するには

例えば、コップに半分ある水を見て「まだ半分ある」と考える人と「もう半分しかない」と考える人がいます。これは“認知”のしかたの違いが原因です。自分自身の嫌いな部分も同じく、思い込みによる不快感が原因です。そこで、心理学者アルバート・エリスが提唱するRET(論理療法)を試してみましょう。ある事柄に対して、「~しなければならない」という思考に固執するのを手放すのです。つまり、“ラショナル・ビリーフ(合理的な考え方)”に変えるのです。例えば、少し気弱な性格なら「頼りがいのある人であるべき」という思い込みを「誰かの支えになれたらいいな」と変えましょう。そうすることで、自分に対するハードルが下がるはず。

■最も簡単に自分を変える方法とは○○にアリ!

たいてい自分の性格を変えたいという理由の多くは、その優柔不断さだとされます。優柔不断になってしまうのは、考える時間があることが原因とも考えられます。そこで時間に制約を設けるという方法が効果的。そのひとつに0.2秒以内(瞬間)にYESというという心理テクニックがあります。これはスポーツやコーチングの世界でよく用いられる手法ですが、考えるという作業をせずにとにかくYESと返す練習をすることで、脳が肯定的な状態のまま自然と身体が動くことになります。あれこれ考えずにYESと言えるようになれば、優柔不断とは無縁になるでしょう。これは頭であれこれ考えるよりも、反射的に性格を変えるための最も簡単な方法だと言えます。

 

性格を変えることは容易ではありません。特に、自分の持ち味と真逆の性格を理想とするなら、何年かかっても難しく変われない自分にイライラしてしまうことも。そこで、もしも変わりたいなら、今の自分の要素に近い範囲で変わることを意識してみましょう。例えば、内気で人見知りなのにいきなり社交的になろうとするのはNG。まずは挨拶が美しい人になってみましょう。ほんの一歩だけ前に進むだけでも、人は大きく変わるものなのです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。